ハイボールは8タンで … サントリーバー「露口(つゆぐち)」(松山)

松山での2軒めは、サントリーバー「露口」だ。
1958(昭和33)年8月15日に開業した「露口」は、今年で創業60周年だ。
代替わりしながら60年という酒場は多いが、「露口」の場合は、オーナーバーテンダーの露口貴雄さん1代で60年なのがすごいっ!
そんな「露口」の不動の名物が、角ハイボール。
今夜ももちろん、その角ハイボールをもらう。
角ハイボール専用の8オンス(240ml)タンブラーに、ウイスキー(サントリー角瓶)50mlと氷が2個。これに炭酸水を加えて、バースプーンで軽くかき混ぜると、角ハイボールのできあがりだ。
この角ハイボール、けっこう濃い。この濃さが美味しいのだ。
実はこの8オンスタンブラー(略して8タンが、現在、13個しかないんだって!
カウンターだけの「露口」の席数は13席。ジャスト、その席数分しかないってことだ。
このグラスの製造元であった神戸のガラス工房が、1995(平成7)年の阪神淡路大震災の影響で廃業。店にあった在庫のグラスも徐々に減り、いまや13個になってしまった。
「露口」の8タンのことは、NHKの番組「美の壺」の、『宵を楽しむ ウイスキーグラス』(2018年4月20日放送)でも紹介されたそうだ。
そしてこのたび、そんな8タンの話なども含めて、「露口」の60年の歴史を書き記した、「サントリーバー露口 12 ストーリーズ」(阿部美岐子・著、青舟社、741円+税)という本が出版された。(参考となるサイト:Facebookページ、マツヤマ ワンコインアート プロジェクト)
著者の阿部さんは、松山出身のライターさんで、「露口」の常連さんでもあるそうだ。
だから、この本の内容も、思わず「へぇ~っ。そうだったんだ!」と、改めて感心するような話が多い。
阿部さんの、「露口」への深い愛情を感じる1冊である。
この日、たまたまとなりに座った男性二人連れは、名古屋在住のコウジさんと、シンタロウさん。
このお二人は、吉田類さんの大ファンで、ほぼ毎月、「吉田類の酒場放浪記」で紹介された酒場を巡っているという。
しかも、キャンプをしながら全国を回ってるんだって!
今夜は、類さんが番組で紹介した「小判道場」に立ち寄ったあと、その向かい側にあるここ「露口」にやって来たんだそうな。
類さんファン、恐るべし! である。
そんなこんなで、閉店(24:00)まで3時間ほど楽しんで、同級生のTくんと3杯ずつの角ハイボール。今夜のお勘定は二人で6,000円(ひとり3,000円ずつ)でした。
どうもごちそうさま。
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コメント
こんにちは。露口本を書いたライターの阿部です。
ご紹介有難うございます。8タンの話には更に後日談がありまして。
香川県在住の露口さんファンの方が、九州の骨董品店などをあたり
更に5個追加されて18個となりました。
しかしながら、不注意によりマスターが1個割ったそうで(笑)。
現在は17個となっております。全くもって目が離せないお店です!!!
ちなみに‥どうでも良いのですが
「美岐子」ですので!
美です!美!笑
投稿: 阿部美岐子 | 2018.11.12 19:30
8タンに関する追加情報をいただき、ありがとうございます! > 阿部美岐子さま
「サントリーバー露口 12 ストーリーズ」、すばらしいです! こんなにもじっくりと1軒の酒場を掘り下げた本、他にはないですよねぇ。露口Loveを感じました(^^)
そしてそして。あってはならないお名前の間違い、たいへん失礼いたしました。さっそく修正いたしました。平にご容赦を。
投稿: 浜田 信郎 | 2018.11.13 07:50