西武新宿線酒場巡り2 … 居酒屋「ペルル」(鷺ノ宮)
西武新宿線の沿線酒場を巡る会。
野方「すっぴん酒場」に続く2軒めは、野方から電車で2駅(約2分)、鷺ノ宮の居酒屋「ペルル」にやって来た。
1960(昭和35)年創業のこのバーは、アニメ『笑ゥせぇるすまん』中に出てくる、バー「魔の巣」のモデルとなった酒場。
といっても、モデルになったのは今の前の、鷺ノ宮図書館の向かい側の路地の中にあったころの、レンガ造りのお店のほう。
建物の老朽化のため、2009(平成21)年末に現在の場所に移転した。
創業店主の古川実(ふるかわ・みのる)さんもまた、バー「魔の巣」のマスターのモデルとなった方。本当にそっくりで、初めて「ペルル」に入って店主を見たときには、思わず笑ってしまった。
ただし、「魔の巣」のマスターが寡黙なのに対して、「ペルル」の古川マスターはとても楽しくて、ダジャレなども連発されていた。2010(平成21)年5月5日に亡くなられ、もう8年が経ってしまった。
古川マスターにはお子さんがいらっしゃらなかったので、現在は「ペルル」の常連さんが店を引き継いで経営が続いている。
新しい店舗に移ったあとは、もう古川マスターは体調が悪くてカウンターの中に立つことはなく、その頃から、古い店でもアルバイトとしてマスターを支えてきた常連さんたちが、交代でカウンター内に立って営業するスタイルが始まった。
それでも古川マスターはほぼ毎日、カウンターの一番奥の席に座り、みんなが飲んでる様子をニコニコと眺めていたこと。
今でも「ペルル」に来ると、いちばん奥の席に笑顔のマスターがいるような、懐かしい感じがする。
西武新宿線沿線には、野方の「秋元屋」「すっぴん酒場」以外にも、沼袋の「ホルモン」「たつや」「GOMA」、中井の「錦山」、都立家政の「竹よし」などの人気店があるほか、野方の「みつぼし」のような新進気鋭の酒場も登場してきている。(中井の「くりから」は、東中野に移転しました。)
そんな中で、「ペルル」を選んだのは、この店の大衆酒場ならぬ『大衆バー』的な雰囲気をぜひ味わってもらいたかったから。
本格的なバーは、いくらでもあるんだけれど、ほんわりとした雰囲気で、安価に楽しめる『大衆バー』は、実はあまりないのである。
ここ以外だと、新宿のバー「みのる」や中野のバー「ブリック」、横浜のバー「クライスラー」などが、私が思う『大衆バー』に近いかなぁ。
「ペルル」では、キープしている「ブラックニッカ スペシャル」を水割りでいただきながら(水&氷代は500円/人)、つまみには「クリームチーズ」(400円)をもらうと、常連さんが差し入れしてくれたというお新香も一緒に出してくれた。
こういうお客さんとお店の一体感も、「ペルル」ならではなんだよなぁ。
酒場で飲んでるというよりも、放課後、同好会の部屋に集まって飲んでる状況に近いのだ。こんな雰囲気、他にはあまりないよなぁ。
1時間ちょっと楽しんで、お勘定は3人で1,900円(ひとり当たり633円)でした。
どうもごちそうさま。
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