腹いっぱいまで食べた … 「兵六(ひょうろく)」(神保町)

神保町の「兵六」は、昭和23(1948)年創業の老舗酒場。
同じ職場のAさんから、「ぜひ『兵六』に行ってみたい」という話があって、今日は二人で「兵六」にやってきた。
店内のコの字カウンター(16席)は、すでに満員状態だが、2卓(各4席)あるテーブル席はどちらも空いており、奥側のテーブル席に座った。
カウンター席は木製のベンチシートなんだけど、テーブル席は切り落とした丸太の椅子。とても重厚感がある。
まずは「ビール」(キリンラガー大瓶、800円、以下すべて税抜表記)をもらうと、一緒に出された「お通し」(サービス)は大根とキュウリのゴマ和えである。
料理のほうは、この店の名物のひとつである「餃子」(600円)から。皮から手作りという餃子は、カリッと焼き上がっているのに、その皮はもっちりと弾力感がある。さすがですねぇ。
ビールに続いては、芋焼酎「さつま無双」(700円)のお湯割りである。
この店には、芋焼酎「さつま無双」(薩摩焼酎)と、米焼酎「峰の露」(球磨焼酎、700円)、そして「むぎ焼酎」(700円)の3種類の焼酎を置いている。
芋焼酎はお湯割りで、米焼酎は冷凍庫でキンキンに冷したもので、麦焼酎は冷蔵庫で冷やしたもので飲む。
お湯割り用の芋焼酎は、徳利で焼酎を、急須でお湯を出してくれて、お猪口の中でお湯割りを作るんだけど、徳利の芋焼酎もちょっと温めてくれているのが美味しさの秘訣なのかな。
2品めは「炒豆腐(ちゃーどうふ)」(600円)。文字どおり、炒めた豆腐なんだけど、具材には豆腐の他に白菜と豚肉も入っている。
この店の創業者である故・平山一郎さんは、鹿児島で生まれ、終戦まで上海で働いたあと、帰国してこの店を開いた。
それゆえか、この店の料理には、鹿児島の料理と上海(中国)に端を発した料理とが同居しているのである。
3品めは「つけあげ」(550円)。これは薩摩揚げのこと。鹿児島では薩摩揚げのことは「つけあげ」と呼ぶそうだ。3種類を盛り合わせてくれる。
ちなみに、この店でひとりで飲む場合は、つまみは1~2品で、飲みものが2本程度というのが標準的。その場合でも、「餃子」や「炒豆腐」といったボリュームのあるものは注文しないことが多い。複数人で来ると、いろいろと食べることができるのがいいよね。
4品めは「きびなご丸干」(500円)。小さいのに旨みがものすごく強い魚で、焼酎にぴったりだ。
5品めは「兵六あげ」(450円)。3つ出される油揚げの中身は、それぞれネギ味噌、チーズ、納豆である。
6品めの「山芋酒盗あえ」(450円)と、7品めの「小松菜あげびたし」(380円)で、3本めの「さつま無双」を飲みきって、米焼酎「峰の露」(700円)をもらう。
冷凍庫でキンキンに冷された米焼酎は、チェイサーの氷水と一緒に出される。
ここまで冷えてると、ストレートの焼酎なのに、そのアルコール感を感じることがない。のど越しがいいから、スイッと飲めて危ないね。
つまみは8品めの「兵六あげⅡ」(450円)。こちらはカリッと焼かれた油揚げが2つ。中身はネギ味噌とチーズだ。
9品め、「からしあえ」(450円)。モヤシと、それと同じぐらい細く切ったキュウリと豚肉をカラシ味噌で和えた、これまたここの名物料理だ。
そしていよいよ大台となる10品め。上海料理系の大名物「炒麺(ちゃーめん)」(950円)である。
これで〆かと思いきや、ちょっと残っている米焼酎を飲みきるために、さらに11品めとして「からし菜漬」(380円)も追加。ゴマがたっぷりとかかっていて美味しいね。
それにしても、「兵六」でこんなにたくさんの料理を食べたことがない。こんなにたくさんの料理を食べてるお客さんも見たことがない。
午後6時から、たっぷりと4時間。お勘定は二人で10,860円(ひとり当たり5,430円)。このお勘定額ももちろん、自分の「兵六」史上、新記録だ!
どうもごちそうさま。
店を出ると、提灯の明かりも消えて閉店時刻。
すっかり満腹状態で家路についたのでした。
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