サバ塩焼きで美酒爛漫 … さかな処「三吉(さんきち)」(石巻)

宿泊先のホテルには朝食のみならず、夕食も付いているんだけれど、せっかく石巻まで来たので、地元の酒場にも行っておきたい。
そこで、仕事が終わってホテルに戻った後、夕食の前にちょっと石巻の街なかに出かけていった。
やって来たのは石巻駅から徒歩5分ほどのところにある「さかな処 三吉」。
店に入って「一人です」と店のおねえさんに告げると、店の最奥部にあるカウンター席に通されるかと思いきや、入ったすぐ先、左手の小上がりにある二人用座卓に案内された。
もしかすると、カウンター席は夜な夜なやって来るご常連さんたち用の席なのかもしれないな。
すぐに「お通し」(300円、以下すべて税抜表記)の野菜の煮物と取り皿、醤油皿を出してくれたので、その場で「爛漫(燗)」(1合400円)と、刺身の「四品盛り合わせ」(500円)を注文した。
壁のホワイトボードには、「本マグロ刺」(780円)、「金目タイ刺」(680円)、「ヒラメ刺」(580円)、「ホタテ刺」(580円)など、その日の刺身メニューもずらりと並んでいるが、テーブル上に置かれた通常メニューの刺身のところにある「四品盛り合わせ」(500円)、「八品盛り合わせ」(1,000円)がリーズナブルだったのでそっちにした次第。
このあと、夕食がなければ「八品盛り合わせ」を選んでたなぁ。
お通しの煮物をつまみながら、チビチビとやる「爛漫」の燗酒がうまい。
そして出てきた「四品盛り合わせ」は、タコ、本マグロ、ヒラメ、真タイだろうか。
持ってきてくれたのが、いかにもアルバイトという感じの若い女性(学生なのかな?)で、知らない感じだったので、しっかり確認することはしなかった。
刺身の盛り合わせを出してくれるときに、それぞれが何なのかを教えてくれるとうれしいんだけどなぁ。ちょっと残念だ。
ホワイトボードには、昨日、「八千代寿司」で初ものをいただいた「ホヤ酢」(380円)もある。
「ホヤ塩辛」(390円)や「莫久来」(ホヤとコノワタの塩辛、600円)も並んでいる。
さらには鯨。かつて石巻は、全国屈指の捕鯨の街でもあったんだそうで、「鯨ベーコン」(580円)や「鯨のおばけ」(480円)に加えて、「鯨ハツ」(480円)なんてのもある。もつ好きとしては、これにも引かれるなぁ。
しかし今日の2品めは決まっている。
それは「サバ塩焼き」(450円)だ。
なにしろここ石巻は、日本のブランド鯖のひとつ、「金華さば」の産地。
「金華さば」そのものは、「南三陸金華山周辺海域で定置網、一本釣、巻き網によって漁獲された高鮮度で脂のり抜群の大型マサバ」ということで、重さが500g以上、体脂肪率15%以上とういのが目安なんだそうだ。
こんな基準に達するマサバがたくさん取れるのは、大体9月から1月頃なんだそうで、今は残念ながら時季ではない。
しかしながら、その「金華さば」の基準には達しないものの、ここでとれるマサバは、金華山沖の親潮と黒潮が混ざり合う、豊かな漁場で育ったマサバであることには違いはない。
「サバ塩焼き」が出てきたところで、「爛漫」の燗酒もおかわりする。
見た目はどこにでもありそうな「サバ塩焼き」なんだけど、ものすごく脂がのってて旨いなぁ。
冒頭の写真は、アルバイトらしき若い女性が出してくれたままの状態で撮ったものだけど、本当は左右が逆なんじゃないかな。
食べてる途中でそのことに気が付いて、お皿をくるっと回してとったのが、下の一連の写真の中にある食べかけの「サバ塩焼き」の一枚だ。
午後6時半を回る頃には、店内はほぼ満席。大勢で宴会の人あり、ひとり客あり。
私の近くのテーブルに座っている一組は地元のサラリーマンたち、別のテーブルの一組は関東方面からの出張者のようだ。
基本的には地元の呑兵衛が多い、地元の人気店。
店の看板に『石巻で二番目に安い、二番目にうまい』と書かれているのは、北千住「大はし」の『千住で二番』と同じようなキャッチフレーズなのかな?
午後7時過ぎまで1時間ほどの酒場浴。お勘定は2,332円でした。どうもごちそうさま。
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