自由軒かつとニラレバ … 洋食・おでん「自由軒(じゆうけん)」(福山)
福山で迎えた3夜め。時刻は午後6時半である。
1夜めが「自由軒」、2夜めが「鳥好」。当初の予定では3夜めの今日は、もつの煮込み(関東煮)で知られる「稲田屋」に行ってみようと思っていたのだが、仕事が終わるのがちょっと遅くなってしまった。
「稲田屋」は、午後7時40分までの営業なので、あと1時間ほどしかない。
それではあまりに短時間過ぎるので、「稲田屋」はあきらめ、改めて今夜も「自由軒」にやって来たのだった。
今夜もまずは「大ビール」(630円)と、おでんの「スジ」(330円)からスタートする。
「大ビール」とは大瓶ビールのこと。アサヒ(スーパードライ)とキリン(今の時季は秋味とラガー)が選べるところを、今夜はアサヒをいただいた。
ビールは他に「生ビール」(630円)と「小ビール」(480円、小瓶のビール)がある。
「スジ」は牛すじ。ここのおでんは味が付いておらず、器に盛ってから、自家製の『みそダレ』か『生姜醤油』をかけてもらって味を付ける。
このちょっと甘みのある『みそダレ』が旨いんだ。
2品めも、おでんの「豆腐」(150円)。
ここまではもう、毎回のルーティンになっている感がある。
大瓶ビールを飲んで、おでんの「すじ」と「豆腐」を食べて、やっと福山「自由軒」にやって来た気がするんだなぁ。
この自家製の『みそダレ』には、七味唐辛子がよく合う。
おでん2品で大瓶ビールを飲み干して、続いては「Aセット」(630円)をもらう。
これは「ちろり」に入れられた焼酎と、烏龍茶の350ml缶、そして氷入りのグラスのセットである。
おそらく焼酎が380円、烏龍茶が250円で、合わせて630円のセットになっているものと思われる。
このセットで2.5杯ぐらいのウーロン割りを作ることができる。
そしてつまみは前々から気になっていた「自由軒かつ」(550円)である。
この店のメニューで、店名が冠されているものは、この「自由軒かつ」だけ。
「どんな料理なんだろうなぁ」ということが気になっていたのだった。
前に昼過ぎに来たときに、店のおねえさんたちが、大量のエビとイカを次々に串に刺して準備していたのを見て、「それはなに?」と聞いてみたら、実はこれが「自由軒かつ」の仕込みだったのでした。
その時から、「なるほど美味しそうだ。今度、食べてみよう」と思っていたのだが、やっと今日、それが実現した。
さらにもう1品。今度は「ニラレバ」(580円)だ。
一昨日、ここで食べてたときに、となりに座った常連さんカップルが、このニラレバを注文していて、気になっていたのだった。
「自由軒」と言えば、その名物のひとつが「キモテキ」なので、「ニラレバ」はその陰に隠れてしまっていて、そんなメニューがあることにも気がついてなかったのだ。
今日も「ニラレバをお願いします」と注文したとたんに、店の中にいた何人かが、サッと壁のメニューに目を走らせていた。
彼らもこの店に「ニラレバ」があることを知らなかったに違いない。
一昨日のカップルは、この店で「ニラレバ」を食べるのを楽しみにしていて、毎回、必ず注文しているようだった。
それにつられて注文したのだが、この「ニラレバ」もまた美味しいですねぇ! いいものを知った。
午後8時過ぎまで、1時間半ほど楽しんで、今夜のお勘定は2,870円でした。
そんなわけで、「稲田屋」をあきらめて夜となったのですが、なんとその後、9月5日になって、「稲田屋」が9月23日昼の営業をもって閉店するという情報が流れてきた。(中国新聞の記事)
『稲田正憲社長(66)の体調不良(膝の関節痛)が理由で、新型コロナウイルスの影響による客の減少が追い打ちとなった』とのこと。
「稲田屋」の創業は1919年ごろというから、創業100年の老舗大衆食堂で、現在の社長は5代目。
店名とメニューは、「味を引き継ぎたい」と希望する知人が引き継いで、別の場所で再開するそうです。
最後にもう1度、「稲田屋」に立ち寄ることができなかったことが残念でした。
(次回)21.10.09 グッと我慢の煮魚定食 … 洋食・おでん「自由軒(じゆうけん)」(福山)
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