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玉ひもと生ずしで金盃 … 居酒屋「森井本店(もりいほんてん)」(三ノ宮)

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 神戸への出張で、三ノ宮駅高架下にある居酒屋「森井本店」にやって来た。

 前に来たのは2008年(平成20年)なので、実に12年ぶりである。

 ここ「森井本店」は、本高田商店(後の金盃酒造)に奉公していた森井重二さんが、現在の神戸市役所の近くで1918年(大正7年)に創業した。創業以来、100年を超える老舗酒場である。

 最初の店は1945年(昭和20年)6月の空襲で焼失し、この場所に移った。

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 さらに1995年(平成7年)1月に発生した阪神淡路大震災に伴う電車の高架工事のため、建物が建てかえられて現在に至っている。

 現在の店主は三代目の森井隆弘さん・美穂さんご夫婦。それを次女の千香子さん、従業員の岡本豊一さんがサポートしている。(「神戸百年居酒屋 森井本店物語」2018年7月10日サンテレビ放送より)

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 店内は入口右手のL字カウンター8席と、左手壁際に2人用テーブルが2卓。さらに2階には25人ほど入れる座敷席もある。

 私はカウンター席の、やや奥のほうに座り、まずは「びんビール(中びん)」(490円、以下すべて税別表記)を注文すると、クラシックラガーと一番搾りから選べるというので、一番搾りをいただいた。

 合わせて出されるお通しは、豆のケチャップ煮。

 このお通し、後でお勘定から逆算してみたところ200円(税別)のようだ。

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 さて、つまみ。

 卓上のメニューに並んでいる品はずらっと40品ほど。

 いずれも呑兵衛好みのする料理ばかりで、迷うことこの上なしなのだ。

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 そんな中から、まずはこの店に来たら必ず注文している「玉ひも」を注文することにした。

 「玉ひも」というのは、鶏の体内にある、卵になる前の卵と卵管のこと。

 ここには、その「玉ひも」を甘辛く煮込んだ「玉ひも煮」(310円)と、串に刺して焼いた「玉ひも焼き」(1本170円)の2種類がある。

 今日はビールのお供として「玉ひも焼き」のほうを2本注文すると、「焼き玉2本!」と注文が通された。

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 「玉ひも焼き」をつまみにビールを飲みながら、改めてメニューの続きを確認する。

 冬季限定の「おでん」は、全体のメニュー上では100~250円となっているが、それとは別に、おでんだけの詳細なメニュー表も置かれている。

 それによると「おでん」の半数近くは100円で、それ以外もほとんどは140円以下。たった1品、牛すじだけが250円なのである。

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 神戸で「おでん」と言えば、つい先月うかがったのが、新開地駅近くの「高田屋京店」。

 『〆のおでんそばが美味しかったよなぁ』なんて思いながら店内を見ていると、店内の壁に掲示されている「髙田屋会」という額の中に、ここ「森井本店」と「高田屋京店」の両店が、どっちも載っている。

 そうか。「金盃酒造」という会社名になったのは1964年(昭和39年)のこと。それより前は、初代・高田三郎が1890年(明治23年)に創業した「本高田商店」だったから、その名称に基づいて、この「髙田屋会」ができたんだろうな。

 いま現在は、何軒ぐらい残ってるんだろうなぁ。各店舗、行ってみたいよなぁ。

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 そんなことを思いながら飲んでるうちに、「玉ひも焼き」もビールもなくなってきた。

 さぁ、次は何をもらおうか。

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 日本酒も焼酎も、さらには酎ハイやウイスキーもあるんだけれど、やっぱりここに来たら「金盃」を飲まなきゃいかんでしょう!

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 「清酒二合」(650円)を熱燗でいただいた。

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 その熱燗に合わせるつまみは、これまた毎回注文している「ずし盛合せ」(800円)に決まり!

 「生ずし」というのは、生の魚を酢締めしたもの。

 全国的には、サバを酢締めした「しめさば」が一般的だが、関西方面ではこれを「生ずし」というようだ。

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 この店には「さば生ずし」(650円)と「たい生ずし」(670円)の2種類があって、「生ずし盛合せ」を注文すると、その両方を盛り合わせてくれるのだ。

 上の写真は「生ずし盛合せ」の中の「さば生ずし」の部分。

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 そしてその「さば生ずし」の両側に、「たい生ずし」が盛られている。

 「たい生ずし」は、私はこの店以外でいただいた記憶がない。

 なにしろ、『明石の鯛』がとれる地域ですからねぇ。「たい生ずし」も間違いない!

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 「生ずし盛合せ」で、「清酒二合」の半分ほどをいただいて、『さて次は?』と考えているところへ、カウンターのお客さんから「はも皮酢」(400円)の注文が飛んだので、私も思わず便乗注文した。

 ちょうど「はも皮酢」にしようか、「分葱わけぎの鉄砲和え」(420円)にしようかと迷ってるところだったのだ。

 「はも皮酢」は、小鉢の底に大葉とワカメを敷き、その上に、刻んだハモの皮を、千切りきゅうりと一緒に酢和えしてのせたもの。

 ハモ皮のプリッとした弾力感と、キュウリのコリッとした食感とのバランスが、食べていてとても楽しい。ハモ皮の旨みがいいね。

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 ゆっくりと2時間ほど楽しんで、今宵のお勘定は3,168円(2,880円+消費税)でした。どうもごちそうさま。

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 店を出てから思い出したんだけど、この店の「お茶漬」(480円)は、焼きおにぎりをお茶漬けにしたもので、これもまた美味しかったのでした。(上の写真は前回いただいたもの。)

 次回は忘れずいただくことにしよう。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和2(2020)年10月21日(水)の記録》

食べログ: 森井本店居酒屋 / 神戸三宮駅(阪急)三宮駅(神戸市営)旧居留地・大丸前駅

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