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2021年10月

野菜天ぷらを味噌汁で … 「くわだ食堂」(呉)

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 お食事処「寿」を出て、再び呉駅前へ。

 今日の3軒めは、戦後間もなく創業した「くわだ食堂」である。

 1軒めの「森田食堂」(大正2年創業)、2軒めのお食事処「寿」(昭和47年創業)、そしてここ「くわだ食堂」が、呉を代表する『三大老舗大衆食堂』なのだ。

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 土曜日の午後2時過ぎという、もっとも中途半端なこの時間帯。

 店内に先客はなく、入口を入って右奥の、4人用テーブルのひとつに陣取った。

 テレビでカープの試合が生中継されているのを見て、改めて広島に来たなぁ、という実感がわく。

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 「森田食堂」やお食事処「寿」と同じく、ここ「くわだ食堂」も、冷蔵陳列ケースに並ぶ約40種類のおかず(100~400円)の中から、自分の好きなものを取ってくる仕組み。

 そして食事の人は「めし」(大230円・中190円・小170円)や「みそ汁」(100円)を注文し、飲む人は「びんビール」(大600円・小400円)や「日本酒」(370円)をもらって、「くわだ食堂」でのひとときを楽しむのだ。

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 どれにしようかなぁ?

 冷蔵陳列ケースの前で、いろんなおかずを眺めつつ、しばらく迷う。

 この時間がまた楽しい。

 なにしろ、メニュー上の字面じづらで決めるんじゃなくて、目の前に本物の料理がずらりと並んでますからねぇ!

 これも食べたい、あれも美味しそうと迷うことこの上ない。

 最終的に、最後の一皿だけが残っていた「天ぷら」(200円)に着地した。

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 その「天ぷら」を持って席に戻り、客席の背後に並ぶ電子レンジで温め直しながら「麦焼酎水割り」(370円)と「みそ汁」(100円)を注文した。

「麦焼酎水割りにはレモンは入れますか?」

 と女将さんが聞いてくれたので、入れてもらうことにした。

 生産量日本一を誇る広島のレモン。カープの試合と共に、レモンも楽しみましょうぞ!

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 「天ぷら」を温め終わるころ、「麦焼酎水割り」と「みそ汁」もやってきて、今日の3点セットが目の前にそろった。

 「天ぷら」は、野菜天の盛り合わせ。

 これに醤油やソースをかけて食べてももちろん旨いのだが、「みそ汁」にけながらいただくのが最強に旨いのだ。

 呉に単身赴任していたとき(2010~12年)、となりの職場に、「くわだ食堂」常連のKさんがいて、そのKさんが、この「天ぷら」と「みそ汁」のセットをよく注文していたのでした。

 真似して食べてみると、これが美味しい。

 ちょうどそのころ(2011年12月8日)、「秘密のケンミンSHOW」で「愛知県民は余り物の天ぷらを味噌汁に入れて食べる」ということが紹介された。

 もしかするとKさんも愛知県出身だったのかなぁ。

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 さっくりと1時間ほど楽しんで、今日のお勘定は670円。

 この間、他のお客さんは来なくて、お店を独り占めさせていただきました。

 女将さんには会えたけど、この時間帯、店主がいなかったのが残念でした。

 また来ますね。どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和3(2021)年4月3日(土)の記録》

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お好み焼きで千福熱燗 … お食事処「寿(ことぶき)」(呉)

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 「森田食堂」を出たところで正午過ぎ。

 呉の中心部を流れる境川さかいがわに沿って、酒場街がある中通方面へと向かう。

 川の正面に見えるのは呉の名峰・灰ヶ峰はいがみね

 その標高737mが、呉市の郵便番号の上3桁(737)と同じであることも、灰ヶ峰が呉を代表する山になっているひとつの理由のようです。

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 灰ヶ峰は広島県有数の夜景スポットでもあり、全国の夜景100選にも選ばれているとのこと。

呉市章 呉は、その周りをぐるっと九つの峰で囲まれた土地だから九嶺(くれ)という名前が付いたとも言われており、呉の市章も「市」の字を、九つの「レ」が取り囲む形になっている。

 海を背にして呉の街を眺めたときに、右に休山やすみやま、左に鉢巻山、そして正面に灰ヶ峰が見えるのだ。(残る6山は、向尾山、大根山、大迫山、三津峰山、日佐護山、尾島山です。)

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 久しぶりとなる呉の街の変化を観察しながら、ゆっくりと中通商店街を抜けると、今日の2軒目、「寿食堂」に到着だ。

 ファサードにも書かれているとおり、正式な店名は「お食事処 寿」のようなんだけど、多くの人が「寿食堂」と呼んでいるのだ。

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 通常の営業時間は朝10時半から夜の8時までの9時間半なんだけど、当面の間は、平日の午後2時から4時までの2時間は休憩時間としているようだ。

 今日は土曜日なので、中休みはなし。

 さっそく入口引き戸を開けて、店内へと入った。

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 向かい合ってはいるものの、間に仕切り壁があるカウンター席の一角に腰をおろし、まずは呉の地酒「千福」(550円)を熱燗で注文して、お店のみなさんと久しぶりのご挨拶を交わす。

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 しばらく来ぬまに、お孫さんも増えたようで、カウンター席の仕切り壁の上にも、小さなフィギュアがずらりと並んでいる。

 これまた、これまでの「寿食堂」にはなかった面白い光景だ。

 このお孫さんたちが後継者に育ってくれると、「寿食堂」も安泰ですね!

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 さて、つまみ。

 ここ「寿食堂」も冷蔵陳列ケースに並ぶつまみを、自分で選んで持ってくる仕組み。

 常連さんになると、飲みものも自分で持ってきたりしている。

 今日の陳列ケースには、「ゆで玉子」(50円)から始まって、「豆腐」(100円)、「キムチ」(150円)、「納豆」(150円)、「ポテトサラダ」(250円)、「いなり」(250円)、「明太子」(300円)、「南瓜の煮付」(350円)、「焼肉」(350円)、「鶏団子」(350円)、「あじの南蛮漬」(350円)、「煮さば」(400円)、「焼さば」(400円)、「焼鮭」(600円)、「お刺身」(650円)などの品々が並んでいる。

 奥のおでん鍋には各種おでん(各150円)もスタンバイされている。

 さらにメニューには、定食や丼物、麺類なども載っていて、これらは注文を受けてから作ってくれるのだ。

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 席を立って冷蔵陳列ケースのおかずを選んでいるところへ、ちょうど「お好み焼き」(250円)が焼き上がってきたので、まずはそれをいただくことにした。

 広島風のお好み焼きなのがいいよね。ソースも美味しい!

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 できたての「お好み焼き」は、あっという間に食べ終えて、2品めを選びに行く。

 ここの「鯛のかぶと煮」が大好物なんだけど、残念ながら今日は置いていないとのこと。

 「納豆」を選んできた。

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 西日本側では、あまり納豆を食べないイメージがあるかもしれないが、海軍の重要な拠点であり、戦前は人口40万人を超える全国的な大都市だった呉には、全国から人が集まったからか、スーパーにも普通に納豆が置いている。

 私自身も、呉に単身赴任していた時は、毎朝のように納豆をいただいてました。

 ごはんに合うものは、日本酒にもよく合う。

 納豆もまた、とてもいいつまみになるのだ。

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 1時間ほど楽しんで、今日のお勘定は950円。

 PayPayで支払って店を後にした。

 どうもごちそうさま。

店情報前回)《YouTube動画

《令和3(2021)年4月3日(土)の記録》

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小いわし煮付に湯豆腐 … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)

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 やっと帰ってこれた! 3年ぶりの呉である。

 福山までは出張もかなりあるんだけど、その先、呉までがなかなか機会がなかったのだ。

 呉駅に着いたのは午前10時半。

 宿泊を予約している呉駅前のホテルに荷物を預け、早速やって来たのは、大正2(1913)年創業の老舗大衆食堂、「森田食堂」だ。

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 朝でもなければ昼でもないという中途半端なこの時間。

 「おはようございます」と入った店内には先客はおらず、一番奥の隅っこの席に陣取った。

 「あらぁ~、久しぶりじゃねぇ。お元気そうで(笑)」

 と声をかけてくれる女将さんもお元気そうでなにより!

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 あいさつを終えて、入口近くの冷蔵陳列ケースに1品めのつまみを探しにいく。

 ど~れどれ。

 今日の刺身(各500円)は、「たこ」「カンパチ」「かつおたたき」「サーモン」「さより」ですか。

 おっ。この店の名物のひとつ、「小いわしの煮付」(300円)もありますねぇ。

 まずはこれにしましょう。

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 「小いわしの煮付」を手に取って席に戻ると、それを電子レンジで温めてくれる。

 合わせる飲み物は「清酒二級」(330円)の熱燗にした。

 「清酒二級」の銘柄は「白牡丹」の普通酒、「広島の酒」。これが広島県内シェアNo.1のお酒なんだそうな。

 ちなみに「清酒一級」(370円)は、呉の地酒、「千福」の上撰酒である。

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 たっぷりの「小いわしの煮付」で、最初の熱燗1杯を飲み干して、2杯めをおかわりすると共に、「湯豆腐」(300円)を注文した。

 「湯豆腐」もまた、この店の名物料理のひとつ。

 ここに来たら、必ず食べたかった逸品だ。

 あぁ、うまいっ。

 呉に来れて、「森田食堂」に来れて、本当に良かった!

 1時間半ほど楽しんで、お勘定は1,260円でした。

 どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和3(2021)年4月3日(土)の記録》

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グッと我慢の煮魚定食 … 洋食・おでん「自由軒(じゆうけん)」(福山)

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 今日は福山への出張。

 東京駅の新幹線18番線ホームにやって来ると、うれしいことに、緊急事態宣言中は休んでいた立ち食いそば屋、「東京グル麺」が営業を再開していた。

(この時点までに、東京は2020年4月7日~5月25日、2021年1月8日~3月21日という2回の緊急事態宣言が出されました。さらにこの日の十日後、2021年4月12日から、まん延防止等重点措置が発令され、そこから続いて4月25日~6月20日まで3回めの緊急事態宣言となり、「東京グル麺」もまた休業となったのでした。)

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 そして今日の車両は、最新のN700S。

 最後の「S」は、「最高の」「究極の」などを意味する英語、“Supreme(スプリーム)”からきているそうな。

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 これまでの窓際席横の壁のコンセントに加えて、各ひじ掛けの先っぽにもコンセントが付いていて、どの席でも電源を確保することができるのがいいね。

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 福山駅に到着したのは、お昼前の午前11時40分。

 午後からの仕事に備えて、ひとり「自由軒」での昼食である。

 大衆食堂であり、大衆酒場でもある「自由軒」は、食事だけのお客さんも多い。

 しかしながら、私自身としては、お酒抜きで「自由軒」に入るのは、今回が初めてだ。

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 これまで、このブログではご紹介したことがなかったが、「自由軒」には「キモ定食」「生姜焼定食」「鶏の唐揚定食」「おでん定食」「焼魚定食」「魚の煮付定食」など、11種類の、営業時間中はいつでも注文できる定食メニューがあって、すべて730円。

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 せっかくの瀬戸内なので、魚が食べたい。

 そこで、「焼魚定食」と「魚の煮付定食」の内容を確認してみたところ、焼魚はサバで、煮魚はサバか、カンパチあら煮とのこと。

 カンパチあら煮の「魚の煮付定食」を注文した。

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 骨が多いので、子供の頃は大嫌いだった魚のあら煮。

 お酒が飲めるようになってから、だんだん好きになり、今では大好物の仲間入りだ。

 骨ぎわの身を、チマチマと取らなければならないのは面倒なんだけど、その部分ごとに食感や味わいが違うのがいいんだなぁ。

 でもやっぱり、私としては、ごはんよりもお酒がいい。

 この店の「天寶一てんぽういち」(380円)の燗酒が飲みたいなぁ。

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 さらに呑兵衛心をくすぐられてしまう料理がこれ!

 おでんの「豆腐」である。

 この店で定食を注文すると、どの定食にも、必ず通常の半分の大きさの、おでんの「豆腐」が付いてくるのだ。

 しかも、おでんの「豆腐」を単品で注文したときと同じように、お店独自の味噌ダレをかけるか、生姜醤油しょうがじょうゆをかけるかも選ぶことができる。

 いつもと同じように、迷うことなく味噌ダレをかけてもらったら、この味噌ダレが、お酒を呼ぶこと呼ぶこと!

 なんとかグッとがまんして、定食を食べ終えたのでした。

 いつもはお酒と一緒にいただいている料理を、お酒なしでいただくというのは、呑兵衛にとっては拷問に近いということを再認識したのでした。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和3(2021)年4月2日(金)の記録》

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二夜連続で晩酌セット … 酒亭「蓮(れん)」(高知)

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 今日の仕事を終えてホテルに戻ってきた。

 さて夕食。

 新しい酒場に行ってみるか、それとも「さえんば吾平」か酒亭「蓮」を再訪するか。

 ちょっと考えた結果、まず酒亭「蓮」に行ってみて、もし席が空いてなければ、大箱の「さえんば吾平」に向かうことにした。

 一昨年、昨年と2年連続で訪れている居酒屋「葉牡丹」にも行きたかったのだが、改装工事中とのことで、残念ながら休業中でした。(その後、店内改装を終えて、2021年7月15日から営業を再開しています。)

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 そして覗いた酒亭「蓮」は、昨日と同じカウンター席が空いていた。

 さっそくその席に座り、これまた昨日と同じく、料理4品に飲みもの3杯がついた「晩酌セット」(2,750円)を、「土佐鶴」の熱燗で注文した。

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 すぐに出される「お通し3点盛り」は、ふき煮、かつお酢物、数の子マヨネーズ。

 『二夜連続だと、もしかすると昨日と同じ料理が出るかもなぁ…』とちょっと心配していたのだが、真ん中のカツオが、昨日と違う料理だったので、ちょっと安心した。

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 これまた昨日と同じように、目の前に小さな卓上コンロがセットされ、その上に、明らかに昨日とは違う内容の一人用の土鍋が置かれた。

 「川海老スープの鍋です」と店のおにいさん。

 おぉ~っ。魚介類たっぷりで、見るからに美味しそうですねぇ。

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 続いて出された揚げ物は、「いわしのつみれ」だそうな。

 お魚天国の高知県。マグロ、シイラ、カツオなどの大きな魚から、キビナゴ、ドロメなどの小さなものまで、いろんな種類の魚が水揚げされるのだ。

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 そんな数ある魚介類の中から、今日の刺身盛り合わせに選ばれたのは、「ねいり(かんぱち)」、「いか」、「まぐろ」の3点だ。

 お酒だけ用意して待っていれば、お魚たちは黒潮のベルトコンベアにのって、どんどんやって来てくれるんですね!

 なんとうらやましい土地であることよ。

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 川海老スープの鍋も、そろそろできあがったようだ。

 エビ、イカ、マグロなどの魚介類の他、豚肉なども入っていて具沢山。

 元々の川海老のスープに、これらの具材から出た旨みも加わって、スープの味が爆発的に旨い!

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 鍋の〆として、追加で「中華麺」(たぶん200円)を投入してもらうころには、「晩酌セット」に付いてくる3本の熱燗も、すっかり飲みきってしまい、4本めとなる熱燗(350円)も追加で注文した。

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 ゆっくりと3時間弱の酒場浴。今夜のお勘定は3,250円でした。

 どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和3(2021)年3月18日(木)の記録》

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