お好み焼きで千福熱燗 … お食事処「寿(ことぶき)」(呉)

「森田食堂」を出たところで正午過ぎ。
呉の中心部を流れる境川に沿って、酒場街がある中通方面へと向かう。
川の正面に見えるのは呉の名峰・灰ヶ峰。
その標高737mが、呉市の郵便番号の上3桁(737)と同じであることも、灰ヶ峰が呉を代表する山になっているひとつの理由のようです。

灰ヶ峰は広島県有数の夜景スポットでもあり、全国の夜景100選にも選ばれているとのこと。
呉は、その周りをぐるっと九つの峰で囲まれた土地だから九嶺(くれ)という名前が付いたとも言われており、呉の市章も「市」の字を、九つの「レ」が取り囲む形になっている。
海を背にして呉の街を眺めたときに、右に休山、左に鉢巻山、そして正面に灰ヶ峰が見えるのだ。(残る6山は、向尾山、大根山、大迫山、三津峰山、日佐護山、尾島山です。)

久しぶりとなる呉の街の変化を観察しながら、ゆっくりと中通商店街を抜けると、今日の2軒目、「寿食堂」に到着だ。
ファサードにも書かれているとおり、正式な店名は「お食事処 寿」のようなんだけど、多くの人が「寿食堂」と呼んでいるのだ。

通常の営業時間は朝10時半から夜の8時までの9時間半なんだけど、当面の間は、平日の午後2時から4時までの2時間は休憩時間としているようだ。
今日は土曜日なので、中休みはなし。
さっそく入口引き戸を開けて、店内へと入った。

向かい合ってはいるものの、間に仕切り壁があるカウンター席の一角に腰をおろし、まずは呉の地酒「千福」(550円)を熱燗で注文して、お店のみなさんと久しぶりのご挨拶を交わす。

しばらく来ぬまに、お孫さんも増えたようで、カウンター席の仕切り壁の上にも、小さなフィギュアがずらりと並んでいる。
これまた、これまでの「寿食堂」にはなかった面白い光景だ。
このお孫さんたちが後継者に育ってくれると、「寿食堂」も安泰ですね!

さて、つまみ。
ここ「寿食堂」も冷蔵陳列ケースに並ぶつまみを、自分で選んで持ってくる仕組み。
常連さんになると、飲みものも自分で持ってきたりしている。
今日の陳列ケースには、「ゆで玉子」(50円)から始まって、「豆腐」(100円)、「キムチ」(150円)、「納豆」(150円)、「ポテトサラダ」(250円)、「いなり」(250円)、「明太子」(300円)、「南瓜の煮付」(350円)、「焼肉」(350円)、「鶏団子」(350円)、「あじの南蛮漬」(350円)、「煮さば」(400円)、「焼さば」(400円)、「焼鮭」(600円)、「お刺身」(650円)などの品々が並んでいる。
奥のおでん鍋には各種おでん(各150円)もスタンバイされている。
さらにメニューには、定食や丼物、麺類なども載っていて、これらは注文を受けてから作ってくれるのだ。

席を立って冷蔵陳列ケースのおかずを選んでいるところへ、ちょうど「お好み焼き」(250円)が焼き上がってきたので、まずはそれをいただくことにした。
広島風のお好み焼きなのがいいよね。ソースも美味しい!

できたての「お好み焼き」は、あっという間に食べ終えて、2品めを選びに行く。
ここの「鯛のかぶと煮」が大好物なんだけど、残念ながら今日は置いていないとのこと。
「納豆」を選んできた。

西日本側では、あまり納豆を食べないイメージがあるかもしれないが、海軍の重要な拠点であり、戦前は人口40万人を超える全国的な大都市だった呉には、全国から人が集まったからか、スーパーにも普通に納豆が置いている。
私自身も、呉に単身赴任していた時は、毎朝のように納豆をいただいてました。
ごはんに合うものは、日本酒にもよく合う。
納豆もまた、とてもいいつまみになるのだ。

1時間ほど楽しんで、今日のお勘定は950円。
PayPayで支払って店を後にした。
どうもごちそうさま。
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