いいね!塩もつ煮込み …たちのみ処「かすが」(品川)

品川駅港南口のエスカレーターで地上に降りて、そのまま直進。横断歩道を渡った正面の、「吉野家」と「やきとり鳥一」の間の細い路地に入っていく。
ここから続く、人しか通ることができない迷路のような細い路地が、昔ながらの港南の飲み屋横丁なのだ。
平成15(2003)年に東海道新幹線・品川駅が新たに開業したとき、たくさんの企業が品川駅港南口に進出してきて、この一帯は見る見るうちに高層ビル街になってしまった。
しかし! そんな高層ビル街の一角にも、昔ながらの呑兵衛横丁が残ってるんですねぇ。
以前、もつ煮込みで呑んだ、もつ焼き「マーちゃん」も、この路地の中にある。
今日、目指しているお店は、そのもつ焼き「マーちゃん」のちょっと先にある、たちのみ処「かすが」である。

品川経済新聞の記事によると、この立ち飲み屋がオープンしたのは、今から10年前、平成23(2011)年10月26日のこと。
地元育ちの店主・鄭明珠(てい・みょんじゅ)さんは、この近くのビルの3階で「韓国風居酒屋 かすが」を経営していたが、フロア改装のため閉店し、新たにここに「たちのみ処 かすが」をオープンしたのだそうな。
1ヶ月ほど前に、品川での飲み会の前にこの辺りを散策していたときに、この店の雰囲気に引かれたのだが、その時は時間がなくて入れなかった。
今日また、品川での飲み会の予定が入ったので、その前にちょっと早めに出発し、ひとりゼロ次会として、ここにやってきたのでした。

店内は、うなぎの寝床のように、奥に向かって細長い造りになっていて、その真ん中を、奥に向かって長い立ち飲みカウンターが貫いている。
そんな立ち飲みカウンターの奥のほうに立って、カウンター内の厨房で、一人で切り盛りされている女将さんと思われる女性に、まずは「酎ハイ」(363円)と「塩もつ煮込み」(440円)を注文すると、あっという間に「酎ハイ」が出され、「塩もつ煮込み」は小鍋で再加熱して出してくれた。

あれれ?
この「塩もつ煮込み」は美味しいぞ!
「もつ煮込み」は大好きなつまみのひとつ。
しかし、このお店は、もつ焼き・もつ煮込みの専門店でもないので、それほど期待せずに注文したのでした。
ところが! この「塩もつ煮込み」は、そんな期待に(良い方向に)反していて、ものすごく美味しい!
もつがしっかりとしていて、味付けもいいのだ。

改めて壁のメニューを確認してみると、その冒頭部分に「かすがおすすめ」として載っている4品のうち3品が、もつ系の料理。
もつ系じゃないのは「スタミナ焼肉」(550円)だけである。
それ以外にも、もつを使った料理が何品かある。
店主が韓国の人であることに加えて、ここ港南は東京都中央卸売市場食肉市場のおひざ元。もつが美味しいお店が多いのだ。

「塩もつ煮込み」の美味しさに気をよくして、2杯めの「酎ハイ」に合わせて、今度は「がつ酢」(330円)を注文した。
女将さんに、「辛いの大丈夫ですか?」と聞かれたので、「はい。大丈夫だと思います!」と返事した。
そう返事はしたものの、『思いっきり辛いのが出てきたら、どうしよう……』とちょっと心配しながら、厨房での調理の様子を観察する。
小鉢に、細かく刻んだガツ(ゆで冷ました豚の胃)がたっぷりと盛られ、そこに何種類かのタレがかけられた。
最後にゴマと、たくさんの刻みネギがトッピングされたらできあがり。
「いろいろかかってるので混ぜて食べてくださいね」と言いながら出してくれた。

そんな女将さんの言葉に従って、全体をよーくかき混ぜてから、まずひと口。
あぁ、良かった。ちょうどよいピリ辛感。
これも美味しいですねぇ!
普段よくいただいているポン酢味のガツ酢とは、またちょっと違う味わいです。

いやぁ、もっと色んなものを食べてみたいけど、この後が飲み会(1次会)なので、この辺でやめておかねば。
最後にもう1杯、3杯めとなる「酎ハイ」をいただいて、〆とした。
さっくりと1時間ほどの立ち飲みは、1,850円でした。
消費税の10円未満は、切り捨ててくれるんですね。どうもごちそうさま。

なお、同じ路地内のすぐ近く(もつ焼き「マーちゃん」の向かい)に、平成27(2015)年4月30日にオープンした姉妹店、焼肉「かすが」もあり、たちのみ処「かすが」の女将さんの息子さんたちが切り盛りしているようでした。
このディープな路地、もうちょっと深堀りしてみたいですねぇ!
(食べログ) たちのみ処 かすが (立ち飲み居酒屋・バー / 品川駅、高輪ゲートウェイ駅、北品川駅)
| 固定リンク
コメント