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宇都宮に豚モツの老舗 … 「ふくべ」(東武宇都宮)

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 宇都宮に来ると、いつもJR宇都宮駅近くのホテルに泊まってるんだけど、宇都宮市役所、栃木県庁や、昔ながらの商店街などは、そこから1.6キロほど西の、東武宇都宮駅の近くにあるんだそうな。

 JRの駅と繁華街が離れている街は、私が知ってるだけでも、松山、博多、広島、呉、八戸と数多い。新大阪、新神戸などの、駅名に『新』が付く新幹線の駅は、その傾向がより強い。

 線路が引かれるより前に繁華街ができあがっていて、その近くに線路を引くことがむずかしかったんだろうなぁ。

 今日は、東武宇都宮駅近くで昭和38(1963)年に創業したという、『やきとり』と『もつ煮込み』の老舗、「ふくべ」に行ってみることにした。

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 「ひとりです」と入った店内は、逆L字(L字の内側が座席)のカウンター8席とテーブルが4卓で、全体では20人ちょっと、入ることができそうだ。

 午後6時半の店内は半分ほどの客の入り。

 私はカウンター席の奥のほうに腰を下ろした。

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 まずは飲みもの。

 メニューの片面に、ずらりと飲みものが並んでいる。

 「サッポロ生ビール(大)」(850円)にするか、「サッポロラガー赤星(大瓶)」(650円)にするか、それとも「白ホッピー」(600円)にするか。

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 ちょっと迷って、「白ホッピー」を選択した。

 東京で飲むのと比べるとちょっと高いけど、今夜は『もつをメインに!』と決めているので、やっぱりホッピーだよなぁ。

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 そのホッピーと同時に出されたお通しは、二切れのタクアン。

 これがこの店の定番のお通しらしく、サービスで出してくれているようだ。

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 メニューを裏返すと、こちらには料理がずらり。

 もつ煮込みに串焼き(やきとり)、そしてその他の一品料理だ。

 最初に注文したのは、メニューの冒頭に『名物』と紹介されている「もつ煮込み」。

 『並』(580円)と『小』(430円)が選べるが、あまり量が多いと他のものが食べられなくなって困るので、ひとまず「もつ煮込み(小)」のほうにしておいた。

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 ほとんど待つこともなく、その「もつ煮込み(小)」がやって来た。

 メニューに、『もつ煮込みの上にネギ・ニラがのせてあります。要らない方は店員にお声がけ下さい』とあるとおり、煮込みの上には、ちょっと長めに刻んだニラと、さらにその上に細く刻んだ白ネギがトッピングされている。

 具の中に里芋や大根が入ってるのが大きな特徴だろうか。豆腐やコンニャクも入っていて具だくさん。いいつまみになる。

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 「ホッピーの焼酎おかわり(なか)」(480円)をもらって、串焼きは「豚レバ(肝臓)」(150円)、「シロ(豚の腸)」(150円)、「首うえ(豚首上脂)」(130円)の3種を、1本ずつタレで注文した。

 「首うえ」はギュッと硬めの脂身。「豚レバ」はよく焼き。「シロ」は、ちょっとチュルトロ系に仕上がっていて美味しい。

 写真では串の持ち手が右側になっているが、最初は持ち手が左になるように出してくれた。

 一個ずつ、串から外して、皿に添えられた練りガラシを絡めながらいただくのが、この店流なのかもしれない。

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 3杯めとなる「ナカ(ホッピーの焼酎おかわり)」をもらうころには、店内はほぼ満席。さすが地元の人気店ですねぇ。

 そして、これでソト(瓶入りのホッピー)もなくなって、ちょうどソト1・ナカ3(最初のセット+ナカ2杯)だ。

 3杯分の合計が1,560円なので、ホッピー1杯あたり520円ということか。

 東京で飲むのと比べると、やっぱりちょっと高いなぁ。

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 最後のつまみに選んだのは、ホワイトボードに「おすすめ」と手書きされている「こぶしん」(380円)だ。

 味付けは、わさびしょうゆ、ゴマ油、ポン酢の3種から選べるところを、今回は定番のポン酢でお願いした。

 小鉢には、まずワカメが盛られ、その上にコブシン、そして刻みネギがトッピングされ、器の縁には練りガラシも添えられている。

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 ちなみに「こぶしん」は、子袋の芯の部分。「こぶくろ硬いとこ」とか「リンゲル」などとも呼ばれているようで、その強い弾力感は貝にも似ているのだ。

 味付けのポン酢しょうゆ、大正解!

 しかしながら他の味付けでも食べてみたいなぁ。そう思わせる逸品でした。

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 ゆっくりと2時間ほど楽しんで、今夜のお勘定は2,800円でした。

 どうもごちそうさま。

店情報YouTube動画

《令和3(2021)年6月25日(金)の記録》

食べログふくべ焼き鳥 / 東武宇都宮駅

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コメント

師匠
「ふくべ」と聞くと八重洲の店を思い出しますが、宇都宮にも良い「ふくべ」があったんですね。知りませんでした。ところで「ふくべ」とは瓢箪の意味らしく、酒の器のことだったと今回知りました。勉強になりました。
JRと繁華街については昔から気になっていました。全盛期は押すな押すなの大繁華街浅草は、山手線開通計画を断った結果凋落したと聞いたことがあります。やはり仰る通り国鉄開通は繁華街の長い歴史からすると最近のことのようですね。

投稿: にっきー | 2022.03.22 22:26

にっきーさん
ご無沙汰しておりますが、博多での酒場巡りのご様子は、Facebookでいつも楽しみに拝見しています!
「ふくべ」のこと。そうなんですよ。
私も改めて調べてみたところ、宇都宮(栃木県)の伝統工芸品として「ふくべ細工」というのもあるんだそうです。
「ふくべ」(夕顔)の外皮を乾燥させたものを材料に、花器や小物入れ、人形などを造るんだそうです。土産物としても売られているようです。
この「ふくべ」の中身(果実)を細長くむいて乾燥させたものが、栃木県の特産品「かんぴょう」なんだそうです。
宇都宮「ふくべ」の店内(カウンター席の一番奥)には、以下のリンク先の写真にあるようなオブジェも鎮座しているようですが、これもまた「ふくべ」に関係あるものなのでしょうか? 謎です。
https://tabelog.com/imgview/original?id=r6038516640225

投稿: 浜田 信郎 | 2022.03.24 07:54

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