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2022年5月

夜な夜な集う老若男女 … やきとり「鳥勝(とりかつ)」(立会川)

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 東京23区の端っこに名酒場街あり。南部では大井町から蒲田にかけての一帯がそのエリアである。このエリアは東京23区を過ぎた先も、川崎、鶴見と酒場街がつながっているところがすばらしい!

 今日は京急・立会川駅から徒歩3分、JR大井町駅からなら徒歩15分ほどのところにある大人気やきとり店、「鳥勝」にやってきた。

 店に着いたのは開店時刻から1時間後の午後5時半。もっとも混みあってそうな時間だけど、入れるかな?

 入口引戸をガラリと開けて店内を見ると、入口左手のテレビ下にある補助席的なミニテーブルにまでお客さんが入っている満席状態。ところがラッキーなことに、カウンター席の中央部にポツンとひとり分だけの空席があった!

 そこに私が座って、これで完全に満席だ。

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 満員のお客さんたちの料理作りで大忙しの店主ご夫妻の手が空いた時を見計らって、まずは「ホッピー」(380円)と「煮込」(500円)を注文した。

 この店のホッピーは、ジョッキに氷入りの焼酎と、ソト(瓶のホッピー)がセットで出されるタイプ。自分で好きな濃さに割る。

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 すぐに「煮込」もやってきた。

 この店の大名物でもある「煮込」の具材は牛シロ(腸)。小鉢に盛ってから刻みネギがトッピングされる。

 煮汁の表面に油玉がたっぷりと浮いているほどのギトギトなビジュアルなんだけど、食べてみるとくどくない。

 牛シロもやわらかく煮込まれているんだけど、ほどよい弾力感が残っている。

 すべてにおいてちょうどいいバランスなのである。

 この「煮込」に、豆腐や白菜、春菊も加えて、一人用の土鍋で煮込んだ「煮込豆腐」(990円)もすばらしく美味しいのだが、とにかくボリュームたっぷりなので、これだけで満腹になってしまう。だから、ひとりの時は注文は控えているのだ。

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 煮込みでホッピー1杯を飲み干して、「中身」(おかわり焼酎、210円)をもらうと共に「生野菜シングル」(270円)を「ガツのせ」(+270円)で注文した。

 「生野菜」というのはレタス、トマト、キュウリのサラダのこと。「生野菜シングル」(270円)と「生野菜ダブル」(470円)が選べるが、シングルでもけっこうな量がある。ダブルだとその倍だ。

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 「ガツのせ」というのは、この「生野菜」に、肉刺メニューの中の「ガツ」(270円)をのせて出してもらうオプションのこと。「コブクロ」(270円)をのせた「コブクロのせ」も人気があるようだ。

 肉刺には、「ガツ」、「コブクロ」の他に、「ミノ」(340円)と「センマイ」(270円)もある。

(注: 肉刺とは言うものの、生肉ではなくて、ゆで冷まして細かく刻んだ肉のことです。)

 こうして改めて肉刺メニューを確認していたら、「ミノ」(340円)も食べたくなったので、ホッピーをセット(380円)でおかわりするとともに、「ミノ」を注文した。

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 おぉ~~っ! 出てきた「ミノ」の美しいこと!

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 醤油をサッとかけて、混ぜ合わせていただいた。

 いやぁ、見た目のとおり美味しいですねぇ!!

 ここ「鳥勝」の創業は1982年(昭和57年)。2022年(令和4年)に創業40年を迎える。

 全30席ほどの店内を、店主ご夫妻に加えて、午後8時までは次女が手伝う形で、3人で切り盛りされている。

 この次女が、顔はもちろん、髪の色も髪形も、そして眼鏡までもがお母さんそっくり。年齢だけが違う同じ人が二人いるような感じで、見ていて楽しいのだ。

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 4杯めとなる「中身」をもらって、料理は「むし肉」(270円)を注文した。

 初めていただいた「むし肉」。肉はカシラだろうか。酢味噌風の味付けがいいね!

 この店は、若い人たちからご老人まで、広い世代の常連さんたちが集まってきているのが、とても良いところだ。

 立会川駅周辺には、たくさんの酒場があって、しかもにぎわっているお店が多いのがいいよねぇ。

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 午後8時半になって、ラストオーダーの声が掛かったので、5杯めの「中身」と「おしんこ」(220円)を注文した。

 「おしんこ」は白菜とキュウリ。白菜は辛子が効いている。これまた、うまいねぇ!

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 閉店時刻の午後9時まで、3時間半もの長っ尻(ながっちり)。今夜のお勘定は3,470円でした。

 どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和3(2021)年12月16日(木)の記録》

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歩き歩いて見つけたり … 「飲んでけ食べてけ」(宇都宮)

Utsunomiya

 仕事の関係で年に2回ぐらい訪れている宇都宮。

 餃子の街、バーの街として知られているが、実はその中心街は駅からは1.5キロほど離れたところにあって、歩くと20分ほど、バスでも10分ほどかかるのだ。

 考えてみると、わが故郷・松山や呉、広島、博多なども、駅と中心街は離れているから、似たようなものなのか。

 しかしながら、それらの街にしても、駅の近くに毎日でも立ち寄れそうな大衆酒場が何軒もあるので、ここ宇都宮駅のまわりにも、きっとそういう酒場があるに違いない。

 仕事先の地元の方から、「駅の南東側に酒場街がある」という話を伺って、今回はそのあたりを探索してみた。

 ところが!

 このエリア、若い人が大勢いるなぁ、と思ったら、そのほとんどが呼び込みの人なのだ。

 少し歩くごとに、おにいさん、おねえさんが寄ってきて、「おにいさん、一杯いかがですか」と声をかけてくる。

 最初の頃こそ、『おっ。この街にはまだ呼び込みが残ってるのか。懐かしいなぁ。昔の新宿歌舞伎町や中野駅北口を思い出すなぁ』なんて思っていたのだが、とにかくその数が半端ない。普通に歩くことができないぐらいの頻度でやってくるのだ。

 そんな中、にぎわいを見せている酒場も何軒かあるのだが、どっちかというと仕事仲間と飲みに来る感じの酒場で、同じ常連客が毎晩のようにやってくる感じの酒場ではないようなのだ。

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 車通勤の人が多いという宇都宮なので、毎日の仕事の帰りに、ふらりと立ち寄るような酒場は少ないのかもしれないなぁ、と半ば諦めかけていたその時、チラッと目に入ったのが、「もつ煮」と大書された黄色いのぼり。

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 その店頭にはおつまみメニューも出されていて、つまみの半数ほどは300円台。高くても千円を超えるものはないようだ。

 小さなお店ながら、いい意味で古びていて、昔からこの地での営業が続いていることがわかる。

 これはいいんじゃないでしょうか!

 1時間近く、この界隈をウロウロと歩き回って、呼び込みのおにいさん、おねえさんに声をかけられまくって、やっと1軒、ピンとくる酒場に出会えた瞬間でした。

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 よしっ。今夜はここにしよう。

 のれんをくぐり、開けっ放しの入口から店内へ。

 入ってすぐ左手に4人掛けのテーブル席が1卓。右手は小上がりになっていて、4人掛けの掘りごたつ席が2卓。そして正面が4人分のカウンター席になっていて、その奥が小さな厨房だ。

 店はやや年配のご夫婦お二人が切り盛りされている。

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 先客は、右の小上がり席に1グループ3人、カウンター席に男性ひとり客。全員が中年以上の落ち着いた年齢層のようだ。

 4人分のカウンター席は、真ん中に透明のアクリル板が立てられていて、2人分ずつに分かれている。その左側に先客がいるので、私はその右側の空間に腰を下ろした。

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 すぐに奥さんがおしぼりを出してくれたので、その場で「サッポロビール(大ビン)」(660円)と、おつまみメニューの冒頭にある「特製もつ煮込み」(550円)を注文した。

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 瓶ビールと一緒に出されたお通し(たぶん330円)の小鉢は「山芋スライス」。

 まずは1杯めのビールで喉を潤し、山芋スライスをショリショリとかじりながら飲んでいるうちに、ドーンとボリュームのある「特製もつ煮込み」が、取り分けるための小鉢やレンゲと一緒にやってきた。

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 丁寧に作られていることが一目でわかる「特製もつ煮込み」。具材は豚シロ、豆腐、大根、丸いコンニャクで、最後にニラと細かく刻んだ玉ネギがたっぷりとトッピングされている。味付けは味噌ではなくて醤油ベースのようだ。

 その味付けがとてもやさしくて、汁そのものがとても美味しい。こりゃ、完食・完飲できるタイプの煮込みですね。

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 大瓶ビールを飲み干して、「酎ハイ」(385円)をもらうと、半月切りのレモン1切れが添えられてきた。

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 料理のメニューは、店頭にも出されていた定番のメニューの他に、「なまもの」などは店内のホワイトボードに書き出されていて、料理の幅がとても広い。

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 「これも食べてみてください」と店主が置いてくれたのは韓国海苔。一人に1パックずつをサービスで出してくれた。

 となりに座っている常連さんは元料理人。引退した今は、こうして行きつけの酒場で飲むのが楽しみなんだそうな。70代前半なんだそうだが、けっこうなペースで酎ハイをおかわりされている。

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 私も2杯めの「酎ハイ」をもらって、つまみには「焼餃子」(330円)を注文した。

 店主は、この「飲んでけ食べてけ」という店名で、35年間、営業を続けているそうだ。最初は駅の西側でやっていたが、東側のこの地に移ってもう18年になるとのこと。

 この店もまた、地域に根付いた老舗大衆酒場なんですね。

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 さぁ来た「焼餃子」。大ぶりの手作り餃子が5個で一人前だ。

 最初の1個にハフハフとかぶりつくと肉汁がたっぷり。これは旨い!

 ゆっくり食べようと思っていたのに、気がつくとあっという間に食べていた。

 この「焼餃子」をいただいていたときに、後ろの掘りごたつ席のお客さんたちに「水餃子」(330円)が出された。「汁も美味しいので全部飲んでくださいね」と奥さん。

 なにっ?! 汁も美味しい「水餃子」とな! これは食べねば!

 「特製もつ煮込み」と「焼餃子」で、もうお腹いっぱいに近い状態なんだけど、「水餃子」を追加注文し、3杯めとなる「酎ハイ」もおかわりした。

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 そして出てきた「水餃子」。こちらも大ぶりの餃子が5個で1人前だ。

 まずは汁から。

 ックゥ~~ッ。こりゃ本当に美味しいや!

 ダシの旨味なのかなぁ。すばらしい。

 早い時期に注文していたら、この汁だけでお酒が3杯はいけたね!

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 すでに酎ハイも3杯めとなっているこの時点から、さらに3杯も飲むことはできないので、この1杯を大事に飲みながら、餃子と汁を食べ進める。

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 料理を作り終えると、店主もカウンターの外に出てきて、お客さんたちと会話を交わしている。

 「水餃子は、ポン酢やラー油などを足しても美味しいですからね」と店主。

 そうか! 実は焼餃子をいただいている時に、たっぷりの肉汁がタレの小皿の中にもあふれ出ていたのだ。この肉汁たっぷりのタレを水餃子に入れれば、あふれた肉汁もすべて回収できるってことですね! さっそくそれを実行した。

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 「焼餃子」に「水餃子」。どっちもすばらしく美味しくて大満足だ。

 今日はもう満腹だけど、メニューには「揚げ餃子」(330円)や「しそ餃子」(330円)も載っている。次の機会には、これらも食べてみたいなぁ。

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 ゆっくりと2時間半ほどの酒場浴。今日のお勘定は3,355円。3,500円を支払うと、お釣りは150円。10円未満をサービスしていただきました。

 いやぁ、呼び込みのおにいさん、おねえさんたちをかき分けながら、一所懸命お店を探し歩いて良かった。とてもいい酒場にめぐり合うことができました。

 どうもごちそうさま。宇都宮に来たらまた来ます!

店情報YouTube動画

《令和4(2022)年5月20日(金)の記録》

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店情報: 「飲んでけ食べてけ」(宇都宮)

  • 飲んでけ食べてけ 店名: 飲んでけ食べてけ
  • 電話: 028-639-0801
  • 住所: 321-0953 栃木県宇都宮市東宿郷2-3-9 西根ビル1F
  • 営業: 17:00-24:00、日月休
  • 場所: JR宇都宮駅東口から徒歩5分(400m)ほど。ホテルサンシャインの横、ホテルマイステイズとアパホテルの裏手の角地。
  • メモ: 16席(カウンター4席、テーブル4席×1、小上がりの掘りごたつ4席×2)。以下、価格は税表記。
    〔飲物〕
    《サワー類》酎ハイ350、ウーロンハイ400、レモンサワー400、ライムサワー400、オレンジサワー400、カルピスサワー400、シークヮーサーサワー400。
    《ビール・日本酒類》生ビール中ジョッキ500、ギネスビール550、サッポロビール(大ビン)600、ノンアルコールビール300、日本酒300、たるざけ菊正宗380、冷酒550、酒ライム400、越乃寒梅1合600。
    《レギュラーサイズ》眞露2,000、むぎ焼酎2,500、いも焼酎2,500、ワイン(赤・白)2,000。
    《ボトルセット》アイス300、ミネラル300。
    《ジュース類》ウーロン茶250、コーラ250、ジンジャエール250、オレンジジュース300、トマトジュース350。
    《焼酎グラス》薩摩古狸(芋)400、かめこだい(麦)400、大石(米)450、琉球王朝(泡盛)500。
    《その他》ウイスキー水割り(オールド)400、ハイボール(オールド)400、コークハイ400、梅酒ロック400、梅酒オレンジ400、抹茶ウーロン400。
    〔おつまみ〕
    特製もつ煮込み500、鳥から揚げ500。
    《ちょこっとしたおつまみ》冷やっこ300、かまぼこ300、もろきゅう300、冷しトマト300、胡瓜一本漬300、茄子一本漬300、山芋スライス350、しらすおろし350、すじこおろし400、月見とろろ400、チーズやっこ風400。
    《焼きもの》やきとり300、ねぎま350、タン塩350、豚串焼350、ししゃも350、つくね棒400。
    《餃子類》焼餃子300、しそ餃子300、揚げ餃子300、水餃子300。
    《揚げもの》ジャンボメンチ500、カニクリームコロッケ500、揚げ出し豆腐(山芋・キムチ入り)450、揚げ出しもち(山芋・キムチ入り)450。
    《炒めもの》あさりバター450、レバニラ炒め500、焼肉500、豚バラ味噌炒め650、豚キムチ650。
    《サラダ》コーンサラダ350、大根豆腐サラダ400、ツナサラダ400。
    《めん類》焼そば400、焼うどん400、かけそば450、月見そば500、とろろそば550、天ぷらそば550、かけうどん450、月見うどん500、とろろうどん550、天ぷらうどん550、醤油ラーメン600。
    《手書きのホワイトボードメニュー(2022年5月20日の例)》ライスセット300、稲庭うどん650、豚バラ味噌炒め700、ブリカマ焼800、サバ焼550、ホッケ焼700、明太子650、銀だら煮付600、やきとりにんにく間400、にんにくバター焼500、エシャレット450、手作りチーズせんべい300、鮪中トロ刺950、鮪赤身刺800、山かけ850、インドマグロ中落ち750、馬刺800、イカ刺700、サーモン刺800、カンパチ刺800、柳だこ800、鯨ベーコン800、すじこ650、ホヤ酢650、うなぎの酢物800。
    (2022年5月調べ)

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地元に根付くケの空間 … 立飲み処「紫羊(しよう)」(長崎)

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 『ハレとケ』なんて言葉がありますが、ちょっと素敵な料理をいただくレストランが『ハレ』(非日常)の空間だとすると、毎日でも酒が飲みたい呑兵衛たちが行く大衆酒場は、圧倒的に『ケ』(日常)の空間。

 美味しく食べて飲んで、お勘定が2千円以内に収まるぐらいがうれしい。

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 だから地方に出張に行っても、その地に根付いている『ケ』の空間としての大衆酒場を探すのが楽しみなのです。

 今回やってきた立飲み処「紫羊」も、長崎駅前の酒場街を歩いていて見つけた1軒。

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 『立飲み処』と出ているので、基本的に安いだろうなと思いながら近づいてみたところ、その店頭にメニューが掲示されていて、料理は1個60円の「ゆで卵」から始まって、高くても「刺身」(内容は日替り)の350円まで。飲み物も「生ビール」が370円で、「黒霧島」や「二階堂」などの本格焼酎も320円と安いのだ。

 これは毎日行ける『ケ』の酒場に違いない!

 そう確信して入口扉を開けたのだった。

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 店内はギュッと詰めると15人ほど立てるU字のカウンター席のみで、女将さんが一人で切り盛りされている。

 1時間半ほど立ち飲んで、品物と引き換え払い(キャッシュ・オン・デリバリー)での支払合計が2,050円と、ほぼ予想どおりの金額だったし、料理もお酒も美味しかった。

 そして当然のごとく、毎日のようにやって来ているらしき、地元のご常連客も多いようだった。

 それ以来、長崎への出張があるたびに、この店に来るようにしているのだが、いかんせん、長崎への出張が年に2回ぐらいしかないので、残念ながらここ「紫羊」にも、そんなに足しげくは通えずにいるのでした。

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 今日も今日とて、立ち飲みカウンター席の一角に立ち、まずは「瓶麦酒びんビール」(中瓶510円)と「水いか」(350円)からスタートした。

 「瓶麦酒」はアサヒかキリンが選べるので、今夜はキリンで。

 私の場合、特にこれというビールの銘柄はないので、その日その日の気分次第で、あれこれの銘柄を楽しんでいる。

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 日替りの「お刺身」(各350円)。今日は「水いか」と「はまち」が並んでいる。

 長崎県は東シナ海と対馬海峡に面していて、島や半島が多いことから、複雑な海岸線の総延長は、日本の海岸線長全体の1割強。4,200kmにも及んでいるんだそうです。

 だから、当然のごとく漁業も盛ん。漁業生産量は、圧倒的首位の北海道に続く第2位。漁獲できる魚種は全国1位なんだって!

 そんなわけで、いろんな魚を、お手頃価格でいただくことができるんですね。

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 「水いか刺身」はあっという間に食べ終えて、続いても魚。「かれいの煮付け」(250円)をいただいた。

 甘い味付けが長崎ならでは。九州は全体的に味付けが甘いのだ。この甘みが、カレイの身の旨みをグッと引き出してくれるのがいいね。

 長崎は電車で通勤してくる人も多いから、こうして駅の近くに『ケ』の大衆酒場があるんだろうなぁ。

 自動車通勤が多い地域に行くと、『ケ』の大衆酒場を見つけるのが難しいことが多いのだ。

 さらに観光地でもある長崎は、市街地に出ると、この地の名物料理を食べさせてくれる『ハレ』の飲食店も多いのがすばらしいところ。とてもいいバランスだ。

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 瓶ビールを飲み干すと、次なる飲み物は、ここに来ると毎回いただいている長崎県の麦焼酎「壱岐ゴールド」(330円)のロックである。

 壱岐は麦焼酎発祥の地として知られている。中国から伝わった製法を活かし、16世紀ごろに壱岐独自の、麦を原料とした焼酎を生み出したんだそうな。

 その壱岐の麦焼酎を飲むのも、長崎に来たときの楽しみのひとつなのだ。

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 続いてのつまみとして、この店の名物のひとつ、おでん(各140円)をもらう。今日は「厚揚げ」と「すじ(牛スジ)」にした。

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 ここのおでんは、魚のすり身に具材を混ぜて揚げた「揚げかまぼこ」系のものが多いのが大きな特徴。

 大根、玉子、こんにゃくなどの定番のネタをはじめとする全20種類のおでん種の中に、いか天、あじ天、コーン天、ぎょうざ巻など、「揚げかまぼこ」系は10種類と、ネタの半数を占めているのだ。

 「揚げかまぼこ」の種類が多いというのも、漁業生産量が多い長崎県ならではなんだろうな。

 おでんに合わせて、練り辛子も出してくれたが、今日は卓上に置かれている柚子胡椒でいただいた。

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 刺身、煮魚、おでんといただいて、お腹はもう十分なんだけど、もうちょっと壱岐焼酎を飲みたくて、焼酎をおかわりするとともに、つまみには「お新香」(130円)をもらった。

 出された「お新香」は、ピリ辛で昆布も入ってトロッとした青菜と、柔らかくて味の染みた甘いタクアンの2種盛り。

 タクアンまで甘いのが長崎ならではなんだなぁ。でも美味しい。焼酎のいいつまみになりますね。

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 ゆっくりと2時間以上立ち飲んで、品物と引き換え払いでの総支払い額は2,180円でした。どうもごちそうさま。

 これぞまさに素晴らしき『ケ』の酒場空間ですねぇ。

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《令和3(2021)年11月12日(金)の記録》

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なかなか元に戻らない … やきとん「すっぴん酒場」(野方)

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 会社の帰りに「すっぴん酒場」にやって来た。

 店内の先客は大常連のSさん。私もその手前側に立ち位置を決めると、何も注文しなくても、すぐに「黒ホッピー」(450円)と「お通し」(200円)のお新香が出される。

 さっそくSさんと乾杯を交わし、一口めのホッピーをキューッと吸い込む。

 ッカァ~~~ッ。仕事終わりのこの一杯がうまいねぇ!

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 これまでに何度も繰り返してきた、この冒頭のフレーズ。

 さかのぼること2年半ほど前、新型コロナが登場するまでは、ここ「すっぴん酒場」に毎週のようにやってきていたのだ。

 当時、足しげく通っていたのが、ここ野方の「すっぴん酒場」と荻窪の「やきや」、そして高円寺の「ほんずなし」だった。

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 平日(月~金)の仕事の帰りは、必ずどこかの酒場に立ち寄って、ひとしきり飲んでから家に帰るのが当時の生活のリズムだったのだ。

 そのかわり、飲むのは1日1軒だけ。午後8時半ごろには家にたどりついていた。

 この飲み方を勝手に『横に倒したハシゴ酒』なんて呼んでいたものだっだ。

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 月~金の5日間のうち3日は、「すっぴん酒場」のもつ焼き、「やきや」のイカ料理、そして「ほんずなし」の青森料理となるもんだから、自由になるのは残り2日のみ。

 この残りの2日を、これら3軒以外の酒場に行く日にしていたのでした。

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 ところが!

 新型コロナが見つかり、2020年4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言が発令され、4月16日には対象範囲が全国に広がった。

 学校も休校になり、私の会社も在宅勤務になった。通勤がないので、帰り道での酒場への立ち寄りもできない。

 多くの酒場が休業となり、「ほんずなし」は閉店してしまった。

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 最初の頃こそ、『あぁ、早く外で飲めるようにならないかなぁ』と、いつもいつも思っていたのだが、人間はまさに習慣の生き物。そんな暮らしが1ヶ月を超えて続くうちに、家飲みが生活習慣としてしっかり根付いてしまった。

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 2021年9月30日に4回目の緊急事態宣言が明けたときには、『これでいよいよ外飲みも復活できるか!』とちょっと喜んだのだが、年末にはオミクロン株による新規感染者が増えてきて、年明けには全国の広い範囲に「まん延防止等重点措置」が適用された。

 出張が多い仕事なので、地方に出かけたときはその地方の酒場を楽しむことができていたのだが、このほぼ全国的な「まん延防止等重点措置」で、出張先でも普通には飲めなくなってしまったのが残念だったなぁ。

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 その「まん延防止等重点措置」も2022年3月21日をもって終了したが、今に至っても新規感染者は顕著には減っていないし、GWの終わり頃からはむしろ増加傾向にあるようだ。

 そんな状況下でも、「すっぴん酒場」、「やきや」には、店が営業している時は、多くの常連さんたちが毎日のように通われていたそうだ。

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 先日、今治の居食屋「声聞」に伺ったときも、女将さんが「毎日毎日、来る人は決まってるのよ。わが家の続きみたいなもんなんじゃろうね」と笑いながら話してくれた。

 おそらく、地域に根付いた大衆酒場の多くがそういう状況だったに違いない。

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 それに比べると自分は、営業再開後も2ヶ月に1回ぐらいのペースでしか、「すっぴん酒場」や「やきや」などの行きつけだった酒場にも行けてないなぁ。出張が多い仕事とはいえ、かなり残念な状況だ。

 ところで「すっぴん酒場」は、緊急事態宣言が解除され、営業を再開したときに、何品かの品を値上げした。

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 主なところでは、100円だった「もつ焼き」の最低価格が150円になり、「お通し」の値段も150円から200円になった。

 品物と引換の現金払い(キャッシュ・オン・デリバリー)なので、現金の受け渡しがしやすいように、もともとの価格設定が50円ピッチだった。だから『ちょっと値上げする』という場合でも、50円単位で上げるしかないのでした。

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 ここに来たらいつも注文する「れば」「ちれ」「しろ」(各150円)と「もつ煮込み」(450円)はもちろんのこと、今日は「さがり」「はつみみ」(各150円)、「ハラミナンコツ」「あぶらにんにく」(各150円)もいただいて、「黒ホッピー」はソト1・ナカ4(最初のセット450円+ナカ250円を3杯)。

 ゆっくりと2時間ほど立ち飲んで、キャッシュ・オン・デリバリーの総支払額は2,900円でした。どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和4(2022)年4月15日(金)の記録》

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ギャンブル街の名酒場 … 「赤ひげ 姉妹店」(新開地)

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 公営ギャンブル場がある街には、早い時間から飲める大衆酒場あり。

 新開地駅のまわりにも、いい大衆酒場が多いなぁと思っていたら、駅のすぐ近くに競艇場外発売場「ボートピア神戸新開地」があった!

 ここ「赤ひげ 姉妹店」も、そんな新開地で大人気の大衆酒場の1軒だ。

 その営業時間は午前10時59分から、午後11時01分までの12時間02分。わずか2分ではあるが、半日を超える営業時間である。

 奥に向かって細長~い店内は、その細長い空間を縦に二つに分けるように、店の奥に向かって伸びるカウンター席があり、その右側が、これまた奥に向かって細長~い厨房スペースになっている。カウンター席の背後にあたる左手壁際にも、壁に向かうカウンター席が作り付けられている。

 カウンター席は店の奥行方向に3分の2ぐらいのところまで伸びていて、その先はテーブル席になっている。グループ客はそちらに通されるようだ。

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 ひとりの私は、右手カウンターの1席に座り、まずは「瓶ビール(大)」(490円)をもらって、のどを潤しながら1品目のつまみを選ぶ。

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 壁全面に張り付けられた膨大な数の短冊メニューも、この店の特徴のひとつ。

 すべてのメニューが異なっているわけではなくて、一連のメニューのかたまりが繰り返して張られているので、どの席に座ってもメニューの全体像を把握することができるのだ。

 それにしても、そのひとかたまりですら、すごく多くて、全体を確認するにはある程度の時間が必要だ。

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 焼鳥や関東煮(おでん)などの定番メニューはいつも変わらないのだが、造り(刺身)などの魚介類や野菜のメニューなどは仕入れによって変わっていて、いつも同じものというわけではないようなのだ。

 ほとんどのメニューが300円未満というのもうれしいところ。

 いちばん高いのが「本マグロのとろ造り」で、それでも450円だ。

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 そんな中から、今日は「さばきずし」(280円)を注文した。

 「きずし」は、漢字では「生寿司」または「生鮨」と書き、魚を酢締めしたもののことをいう関西の言葉。「さばきずし」は、関東だと「〆鯖(しめさば)」ですね。

 この店のカウンター席には、常連のひとり客が多いようで、みんな静かに飲んでいる。

 かといって店内が静まり返っているわけではなくて、奥のほうにいるグループで来たお客さんたちは、ワイワイと楽しそうにしゃべっているので、店全体としてはちょうどいい感じのにぎやかさになっているのだ。

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 「さばきずし」に続いては、冬場に神戸に来たら、あちこちの酒場でよく見かける「粕汁」(250円)をもらう。

 「粕汁」は、出汁に酒粕を溶かし味噌や醤油などで味を整えた、具だくさんの汁もの。

 神戸には酒造会社が多いので、栄養価が高く、身体も温まる「粕汁」が一般的な料理になったんだろうな。

 関東でも、冬場には「けんちん汁」や「さつま汁」を出してくれる酒場があるが、「粕汁」はあまり見かけないなぁ。

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 「粕汁」をつまみに大瓶ビールも飲み切って、芋焼酎「金黒きんくろ」(340円)をお湯割りでもらうと同時に、近くのお客さんがたのんで気になっていた「たまごのフライ」(90円)を注文した。

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 注文を受けてから作られる「たまごのフライ」は、ゆで卵1個を二つに切り分けて、その両方に衣をつけて揚げたもの。ゆでモヤシの上にのせ、ウスターソースをかけて出してくれる。

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 あはは! これは安くて簡単で、いいつまみだねぇ!

 串カツに、うずらの卵があるけれど、あれを普通のゆで玉子で作ったようなもんだ。

 モヤシもたくさんあるので、これだけでジョッキのお湯割りを飲みきることができました。

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 芋焼酎お湯割りをおかわりして、続いては、まわりのほとんどのお客さんが注文している「湯豆腐」(160円)をもらう。

 これはもう「湯豆腐」というより、スープ豆腐ですね。

 とろろ昆布と刻みネギがトッピングされていて、見た目は呉「森田食堂」の湯豆腐とよく似ている。

 「森田食堂」のには一片の柚子が入っているのに対して、こっちは一片のレモンだな。

 添えられたレンゲで、スープごと豆腐をすくうようにしていただくと、出汁の味わいが濃いのがいいですねぇ。

 大人気であることがすぐに納得できる、すばらしい酒の肴だ。

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 ゆっくりと2時間近く楽しんで、今宵のお勘定は1,950円でした。どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和4(2022)年2月3日(木)の記録》

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地元に根付く老舗酒場 … 「養老乃瀧(ようろうのたき)」(今治)

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 「養老乃瀧 今治店」の店主・眞部利勝まなべ・としかつさんは、1941年(昭和16年)に今治で生まれた。
 就職先だった埼玉(鴻巣市)で5~6年間、やはり今治出身の奥様・久子さんと共に居酒屋をやった後、1971年(昭和46)年に、生まれ故郷の今治に戻ってきて、この店を開いた。
 以来、51年。チェーン居酒屋ながら、今や今治を代表する老舗酒場の1軒になっており、毎晩のようにやってくる地元の常連さんも多い。

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 店内は入ってすぐにカウンター席があって、その奥に小上がりの座卓席。さらにその奥の間にも座敷席があるようだ。
 ひとりの私はカウンター席に座り、まずは「養老ビール(中瓶)」(490円)を注文すると、そのビールと一緒に、この店定番のお通し(サービス)らしき生キャベツが出された。
 その生キャベツにはちょっとタレがかけられていて、とてもいい酒の肴になる。

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 1品めの料理として注文したのは「鳥かわ焼」(1皿380円)。
 鉄板にギューッと押し付けながら焼く焼き鳥が今治の名物。中でも鶏皮が大人気なのである。
 注文するとすぐに、店主に「ニンニク入れますか?」と聞かれたので入れてもらった。

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 「養老乃瀧」はチェーン居酒屋だけど店舗ごとにメニューが異なり、ここ今治店の「鳥かわ焼」のように、各店舗オリジナルのメニューが数多く存在しているのがおもしろいところだ。
 1956年(昭和31年)、横浜(現在の曙町)に「養老乃瀧」の1号店が開店した。
 その1号店の閉店以降も、中区花咲町に第2号店(現在は「一軒め酒場」に業態変更)、野毛小路に第3号店(現存)と、次々に店舗を展開。
 さらに1966年(昭和41年)、まだフランチャイズという言葉が国内にない時代に、“暖簾分け”(看板貸し)の方法で店舗を増やすという画期的な取組みを始めた。
 この時、今のフランチャイズのように各店舗からロイヤリティーを取るという発想はなかった。本部の仕入れ部門から各店舗に食材を卸すことで、本部の利益を出すという仕組みだったのだ。(現在は各店舗から事務手数料程度のロイヤリティーをもらっているとのこと。)

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 そのため、各店舗で共通するメニューがありつつも、店舗ごとに異なるメニューもできてきて、チェーン居酒屋と個人居酒屋の中間的な、現在の「養老乃瀧」の業務形態ができあがってきたようだ。

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 「鳥かわ焼」で「養老ビール(中瓶)」を2本いただいたあと、芋焼酎「黒霧島」(450円)をロックでもらって、つまみには「ホルモン塩串」(3本440円)を注文した。

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 今治と言えば焼き鳥、というイメージだったのに、もつ焼きもあるんですねぇ!
 これもまた、「養老乃瀧」のグランドメニューにはない一品だ。というか、ここ今治店にはグランドメニューすら置いていない。

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 そして出てきた「ホルモン塩串」は、テッポウ(直腸)とネギを交互に刺して焼き上げたもの。
 これはうまいねぇ!!
 硬いテッポウを柔らかくするために、1時間半ほど煮込むのがポイントなんだそうだ。
 できたての熱々がおいしくて、焼酎を飲むのも忘れるほどに、がっついてしまった。

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 「黒霧島」ロックをおかわりすると、「キャベツ入れましょうか?」と、お通しのキャベツもおかわりしてくれた。
 このキャベツと「鳥かわ焼」の残りダレ、そして「ホルモン塩串」の皿に残っていた味噌だけで、2杯めの焼酎ロックをいただくことができました。

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 ゆっくりと2時間ほど楽しんで、今日のお勘定は2,700円。どうもごちそうさま。
 チェーン居酒屋と個人居酒屋のいいとこどり。すばらしい酒場でした。

店情報YouTube動画

《令和4(2022)年3月15日(火)の記録》

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店情報: 「養老乃瀧(ようろうのたき)」(今治)

  • 養老乃瀧 店名: 養老乃瀧 今治店
  • 電話: 0898-32-4562
  • 住所: 794-0015 愛媛県今治市常盤町4-7-34
  • 営業: 17:00-22:30、日祝休
  • 場所: JR予讃線・今治駅の東口(改札を出て左、海側)から徒歩5分(450m)ほど。
  • メモ: 昭和46(1971)年創業。店内はカウンター8席とテーブル8席で合計16席。喫煙可。地元・今治出身の眞部まなべ利勝さん(1941生)・久子さんご夫妻で切り盛りされている。
    〔料理〕
    《酒の肴》しめさば490、いかチヂミ450、チイトロ460、トマトスライス330、冷奴290、ポテトサラダ390、鶏皮どんぶり600、のり茶漬け400、おにぎり290、お新香(きゅうり・野沢菜)350。
    《揚げ物》さきいか天婦羅450、串カツ490、若鶏唐揚(センザンギ)470、手羽先天(2本)390、焼豆腐390、鶏なんこつ370、揚出し豆腐390、ポテトフライ370。
    《焼き物》鳥かわ焼(一皿)380、つくね(3本)390、肝焼き370、すなずり塩焼き(3本)370、鳥ねぎ(3本)370、シロ・ホルモン(3本)440、若鶏モモ焼(塩・タレ)600、ししゃも380、レンコン370、ピーマン370、たまねぎ焼290。
    《鍋》牛鍋(玉子付き)1,290、湯豆腐550。
    〔飲物〕
    《ビール》生ビール(大)790・(中)500、養老ビール(中瓶)490。
    《酎ハイ・サワー》ウーロンハイ450、梅酒サワー450。
    《焼酎・その他》よかいち(ボトル)2,300・(グラス)450、黒霧島(ボトル)2,300・(グラス)450、ハイボール(サントリー角)450、バクハイ530、梅酒ロック450、養老ワイン(赤・白)850。
    《酒》白鶴大徳利(一級)550、白鶴生冷酒(小瓶)450。
    《限定》特製レモンサワー480。
    《ソフトドリンク》サッポロプレミアム(ノンアルコール)440、コカコーラ260、ウーロン茶260。
    (2022年3月調べ)

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いつもの仲間と同窓会 … やきとり「たつや南店」(恵比寿)

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 今年も恒例の恵比寿でのミニ同窓会である。

 前回(2020年6月)は、1回めの緊急事態宣言が解除されたときにこのミニ同窓会を開き、今回も4回めの緊急事態宣言の解除を待っての開催だ。

 なにはともあれ、今年もこうして3人で集まる機会がもてて良かった。

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 集合時刻の1時間ぐらい前に恵比寿に着いて、まずはひとりでゼロ次会。

 向かったのは、恵比寿駅東口から動く歩道「スカイウォーク」を使って徒歩5分ほどのところにある、ヱビスビール記念館である。

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 ここには有料のテイスティングサロンがあって、各種ビールを1杯400円でいただくことができる他、つまみも何種類か置いている。

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 1杯めは「ヱビス プレミアムホワイト」をもらった。

 テイスティングサロンには座って飲めるテーブル席もあるが、ひとりでサク飲みの私は立ち飲みテーブルのひとつを使わせてもらうことにした。

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 すぐに1杯めを飲み干して、2杯めは「ヱビス プレミアムエール」。

 ヱビスビールを製造・販売していた日本麦酒醸造有限会社(現在のサッポロビール)の貨物専用駅の名前が「ゑびす駅」だったことから、のちに旅客営業が開始されてからも、そのまま恵比寿駅という名称が使われ、街の名前も恵比寿になった。

 つまり、ヱビスビールが先にあって、駅の名前も、街の名前も恵比寿になったってことですね。

 ちなみに恵比寿駅の発車メロディーも、「ヱビスビール」のCMでおなじみの「第三の男」である。

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 2杯のビールをいただいた後、恵比寿駅でKさん、Hさんと合流して向かったのは「たつや南店」だ。

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 KさんとHさんは「サッポロラガービール〈赤星〉大瓶」(650円)で、すでにビールを飲んできた私は、最初から「ホッピー」(480円)をもらって乾杯である。

 つまみは、「たつや」に来たら必ず食べたい「がつ刺し」(400円)を3人前と、早く出る「枝豆」(380円)を注文すると、すぐにその「枝豆」と共に、「お通し」(200円)の切り干し大根煮が出された。

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 「たつや」のホッピーは、ソト・ナカ方式ではなくて、ジョッキに1杯注ぎきりの三冷ホッピー。これこそがホッピービバレッジが推奨する基本スタイルのホッピーなのだ。

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 恵比寿駅の近くには3軒の「たつや」があって、それぞれが姉妹店。同じメニューが楽しめる。

 「たつや駅前店(1F)」は、朝8時から翌朝4時までの20時間営業ながら予約不可、同じビルの地下にある「たつや駅前店(地下)」は、午後5時から午後11時までの6時間営業で予約OK。

 そして今いる「たつや南店」は、駅前からはちょっと離れたビルの2階にあって、午後4時から午後11時までの7時間営業で予約OK。

 駅からちょっと離れることで、店の混み具合が駅前店ほどではないことと、午後4時から予約して飲めるという2点で、我われはよくここ、「たつや南店」で飲んでるのでした。

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 「がつ刺し」も到着。

 湯がいたガツ(豚の胃)を細切りにして、酢醤油をかけ、細く刻んだ白ネギをトッピング。小鉢のフチには練りガラシも添えられている。

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 この練りガラシを、ちょこちょこと付けながら食べる人もいるのだが、おすすめは練りガラシも含めて全体をかき混ぜていただく食べ方。

 酸っぱさの中に、辛さがピリッと加わって、とてもいい味わいになるのです。

 他の店でも食べられる「がつ刺し」ながら、この酸味と辛味のバランスが、恵比寿「たつや」ならではなんだなぁ。

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 続いては「やきとり」。

 「しろ」(1本190円)、「はらみ」(1本190円)、「レバ」(1本180円)を3本ずつ、タレで注文すると、1種3本ずつを小皿に盛って出してくれたので、3種1本ずつになるように取り分けて、3人でシェアした。

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 ここの「やきとり」は、メニューにも『「とり」とは「肚裏」と書き、「はらのうち」、つまりは内臓を表しています』と書かれているとおり、その実態は「やきとん」、あるいは「豚のもつ焼き」のこと。

 これもまた、皿のフチに添えられてる練りガラシを付けながらいただくのが旨いのだ。

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 何杯かの「ホッピー」(白ホッピー)のあと、「黒ホッピー」(480円)に移行した。

 「たつや」の創業店主である佐藤正光さん(現会長)が、ギネスビールを愛飲しており、『自分の好きなホッピーとギネスを混ぜたらもっとおいしくなるかも』と混ぜて飲んでみたら、やっぱりおいしかった。

 それを知ったホッピービバレッジが、約10年かけて研究開発し、1992年(平成4年)に販売を開始したのが「黒ホッピー」なのである。

 そんなことから、ここ「たつや」は「黒ホッピー発祥の店」としても知られているのだ。

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 さらに追加注文したつまみは、これまたこのメンバーで集まると毎回注文している「らっきょう」(340円)と「川えび揚」(450円)。

 焼酎にピシャリと合うのは塩ラッキョウなんだけど、この甘酢ラッキョウもいいつまみになりますねぇ。

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 川エビは、殻ごとカラッと揚げて、仕上げに塩をふったもの。そえられたレモンをギュッとしぼっていただく。

 これもねぇ、1つ食べると、『やめられない、止まらない』となる逸品なのだ。

 熱々のうちに一所懸命いただくのが美味しいよねぇ。

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 最後は「てっぽう」(1本190円)を3本、タレでもらって締めくくる。

 飲みもののほうは、3人で大瓶ビール(650円)1本、「清酒(大)」(870円)1本、そして「ホッピー」(480円)が白黒あわせて10杯で、お勘定は11,540円(ひとり当たり3,847円)でした。どうもごちそうさま。

 近いうちにぜひまた集まりましょうね!

店情報前回) 《YouTube動画

《令和3(2021)年10月16日(土)の記録》

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寿司の街で豚もつ焼き … ホルモン料理「ひょうたん」(本塩釜)

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 本塩釜駅の近くにあるホルモン料理「ひょうたん」の創業は1959年(昭和34年)。

 2020年(令和2年)に移転新築したので店舗そのものは新しいが、創業60年を超える老舗である。

 カウンター席あり、テーブル席ありの店内だが、ひとりの私はカウンター席へ。

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 カウンター席には、『二人が座れる背もたれのないベンチ』といった感じの固定椅子がずらりと並んでいて、それぞれの椅子の前に排気ダクトが設置されている。

 この排気ダクトの下に七輪をセットしてくれるのだ。

 ひとりで来ても、この二人用の空間を使わせてくれるのが嬉しいですね。

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 以前のお店は狭くて、いつも満席状態だったので、けっこう密だった。

 新店舗では、となりのお客さんとの間隔もゆったりと取られていて、密になることがないのだ。ちょうどいい時に移転新築しましたねぇ。

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 まずは焼酎「大五郎」(352円)の水割りと、「レバー半分」(231円)、「ホルモン半分」(209円)、そして「白菜キムチ」(330円)を注文した。

 「大五郎」の水割りセットは、氷入りのグラスと3つのチロリ(金属製の酒器)で供される。

 チロリの1つには氷が、もう1つには水が、そして小さめのチロリには焼酎が入っている。

 これらを混ぜて自分で焼酎の水割りを作るのだが、このセットで、焼酎水割りが4杯作れるから、グラス1杯あたり88円ということになる。すばらしいコストパフォーマンスなのだ。

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 料理のほうは、焼き物が「豚バラ」(638円)、「豚ロース」(638円)、「タン」(572円)、「ハツ」(462円)、「レバー」(462円)、「ホルモン」(418円)、「ナンコツ」(418円)、「ノドブエ」(330円)、「ねぎ焼き」(132円)に、キムチが「白菜キムチ」(330円)、「オイキムチ」(330円)、「カクテキ」(330円)。これですべてである。

 特筆すべきは、肉類は『半分』という注文ができるということ。量が半分になって、値段も半分になる。

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 これを自分でチビチビと焼きながらいただくのだが、じわりじわりと肉に火が通っていく様子をながめるというのも、これまたとてもいい酒の肴になるのだ。

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 「レバー半分」と「ホルモン半分」で、1巡めの「大五郎」を飲み切って、「大五郎」と氷のおかわりをもらうのと同時に、「ナンコツ半分」(209円)と「タン半分」(286円)を追加注文した。

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 もつ好きなので、本塩釜に到着するとまずまっ先に「ひょうたん」に来ているわけだが、実は塩釜は『寿司の街』としてよく知られている。

 すぐ目の前の塩釜港は、日本有数の生鮮マグロの水揚げ基地で、特に『三陸塩竈ひがしもの』とも呼ばれるメバチマグロの水揚げ量は日本一を誇っている。

 そして米どころ宮城のササニシキ。この両方がそろってこその『寿司の街』なんだろうな。

 本塩釜駅の近くだけで見ても、「すし哲」、「鮨 しらはた」、「亀喜寿司」などの人気店がそろっているのだ。

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 さらに塩釜には美味しい日本酒もある。

 有名なのが『あ・い・う』の3銘柄。『あ』は1716年(享保元年)創業の「阿部勘あべかん」、『い』は1973年(昭和48年)に県内の酒蔵4社がひとつになって誕生した「一ノ蔵いちのくら」、そして『う』は1724年(享保9年)創業の「浦霞うらかすみ」だ。

 地元のお寿司に、地元の日本酒。これもまた呑兵衛にはたまりませんね!

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 最後に、今回初めてお目にかかった新メニュー、「ノドブエ半分」(165円)をもらって〆ようと思っていたのだが、残念ながら、今日は「ノドブエ」が無いとのこと。

 かわりに「ねぎ焼き」(132円)をもらって〆とした。

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 「ねぎ焼き」も自分で焼く。

 ぶつ切りにした白ネギが1串に5個。私はこれを焼き網の上に寝かして焼いたのだが、常連さんの中にはネギを立てて焼いてる人もいた! そんな焼き方もあるんだなぁ。次に来たときは試してみよう。

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 自家製のタレがすごく美味しいので、焼けたネギにもタレをたっぷりと絡めていただいた。

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 ゆ~っくりと2時間ほど楽しんで、今日のお勘定は1,970円。

 現金で仕払って帰るときに、入口引戸の外にPayPayのマークがあることに気がついた。

 地元に根付く老舗酒場ではあるものの、店員さんは若い人が多いので、こういう新しい波もどんどん取り入れていくんだろうな。

 どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和3(2021)年12月7日(火)の記録》

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