寿司の街で豚もつ焼き … ホルモン料理「ひょうたん」(本塩釜)

本塩釜駅の近くにあるホルモン料理「ひょうたん」の創業は1959年(昭和34年)。
2020年(令和2年)に移転新築したので店舗そのものは新しいが、創業60年を超える老舗である。
カウンター席あり、テーブル席ありの店内だが、ひとりの私はカウンター席へ。

カウンター席には、『二人が座れる背もたれのないベンチ』といった感じの固定椅子がずらりと並んでいて、それぞれの椅子の前に排気ダクトが設置されている。
この排気ダクトの下に七輪をセットしてくれるのだ。
ひとりで来ても、この二人用の空間を使わせてくれるのが嬉しいですね。

以前のお店は狭くて、いつも満席状態だったので、けっこう密だった。
新店舗では、となりのお客さんとの間隔もゆったりと取られていて、密になることがないのだ。ちょうどいい時に移転新築しましたねぇ。

まずは焼酎「大五郎」(352円)の水割りと、「レバー半分」(231円)、「ホルモン半分」(209円)、そして「白菜キムチ」(330円)を注文した。
「大五郎」の水割りセットは、氷入りのグラスと3つのチロリ(金属製の酒器)で供される。
チロリの1つには氷が、もう1つには水が、そして小さめのチロリには焼酎が入っている。
これらを混ぜて自分で焼酎の水割りを作るのだが、このセットで、焼酎水割りが4杯作れるから、グラス1杯あたり88円ということになる。すばらしいコストパフォーマンスなのだ。

料理のほうは、焼き物が「豚バラ」(638円)、「豚ロース」(638円)、「タン」(572円)、「ハツ」(462円)、「レバー」(462円)、「ホルモン」(418円)、「ナンコツ」(418円)、「ノドブエ」(330円)、「ねぎ焼き」(132円)に、キムチが「白菜キムチ」(330円)、「オイキムチ」(330円)、「カクテキ」(330円)。これですべてである。
特筆すべきは、肉類は『半分』という注文ができるということ。量が半分になって、値段も半分になる。

これを自分でチビチビと焼きながらいただくのだが、じわりじわりと肉に火が通っていく様子をながめるというのも、これまたとてもいい酒の肴になるのだ。

「レバー半分」と「ホルモン半分」で、1巡めの「大五郎」を飲み切って、「大五郎」と氷のおかわりをもらうのと同時に、「ナンコツ半分」(209円)と「タン半分」(286円)を追加注文した。

もつ好きなので、本塩釜に到着するとまずまっ先に「ひょうたん」に来ているわけだが、実は塩釜は『寿司の街』としてよく知られている。
すぐ目の前の塩釜港は、日本有数の生鮮マグロの水揚げ基地で、特に『三陸塩竈ひがしもの』とも呼ばれるメバチマグロの水揚げ量は日本一を誇っている。
そして米どころ宮城のササニシキ。この両方がそろってこその『寿司の街』なんだろうな。
本塩釜駅の近くだけで見ても、「すし哲」、「鮨 しらはた」、「亀喜寿司」などの人気店がそろっているのだ。

さらに塩釜には美味しい日本酒もある。
有名なのが『あ・い・う』の3銘柄。『あ』は1716年(享保元年)創業の「阿部勘」、『い』は1973年(昭和48年)に県内の酒蔵4社がひとつになって誕生した「一ノ蔵」、そして『う』は1724年(享保9年)創業の「浦霞」だ。
地元のお寿司に、地元の日本酒。これもまた呑兵衛にはたまりませんね!

最後に、今回初めてお目にかかった新メニュー、「ノドブエ半分」(165円)をもらって〆ようと思っていたのだが、残念ながら、今日は「ノドブエ」が無いとのこと。
かわりに「ねぎ焼き」(132円)をもらって〆とした。

「ねぎ焼き」も自分で焼く。
ぶつ切りにした白ネギが1串に5個。私はこれを焼き網の上に寝かして焼いたのだが、常連さんの中にはネギを立てて焼いてる人もいた! そんな焼き方もあるんだなぁ。次に来たときは試してみよう。

自家製のタレがすごく美味しいので、焼けたネギにもタレをたっぷりと絡めていただいた。

ゆ~っくりと2時間ほど楽しんで、今日のお勘定は1,970円。
現金で仕払って帰るときに、入口引戸の外にPayPayのマークがあることに気がついた。
地元に根付く老舗酒場ではあるものの、店員さんは若い人が多いので、こういう新しい波もどんどん取り入れていくんだろうな。
どうもごちそうさま。
(食べログ) ホルモン料理 ひょうたん (ホルモン / 本塩釜駅、西塩釜駅)
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