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地元に根付く老舗酒場 … 「養老乃瀧(ようろうのたき)」(今治)

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 「養老乃瀧 今治店」の店主・眞部利勝まなべ・としかつさんは、1941年(昭和16年)に今治で生まれた。
 就職先だった埼玉(鴻巣市)で5~6年間、やはり今治出身の奥様・久子さんと共に居酒屋をやった後、1971年(昭和46)年に、生まれ故郷の今治に戻ってきて、この店を開いた。
 以来、51年。チェーン居酒屋ながら、今や今治を代表する老舗酒場の1軒になっており、毎晩のようにやってくる地元の常連さんも多い。

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 店内は入ってすぐにカウンター席があって、その奥に小上がりの座卓席。さらにその奥の間にも座敷席があるようだ。
 ひとりの私はカウンター席に座り、まずは「養老ビール(中瓶)」(490円)を注文すると、そのビールと一緒に、この店定番のお通し(サービス)らしき生キャベツが出された。
 その生キャベツにはちょっとタレがかけられていて、とてもいい酒の肴になる。

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 1品めの料理として注文したのは「鳥かわ焼」(1皿380円)。
 鉄板にギューッと押し付けながら焼く焼き鳥が今治の名物。中でも鶏皮が大人気なのである。
 注文するとすぐに、店主に「ニンニク入れますか?」と聞かれたので入れてもらった。

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 「養老乃瀧」はチェーン居酒屋だけど店舗ごとにメニューが異なり、ここ今治店の「鳥かわ焼」のように、各店舗オリジナルのメニューが数多く存在しているのがおもしろいところだ。
 1956年(昭和31年)、横浜(現在の曙町)に「養老乃瀧」の1号店が開店した。
 その1号店の閉店以降も、中区花咲町に第2号店(現在は「一軒め酒場」に業態変更)、野毛小路に第3号店(現存)と、次々に店舗を展開。
 さらに1966年(昭和41年)、まだフランチャイズという言葉が国内にない時代に、“暖簾分け”(看板貸し)の方法で店舗を増やすという画期的な取組みを始めた。
 この時、今のフランチャイズのように各店舗からロイヤリティーを取るという発想はなかった。本部の仕入れ部門から各店舗に食材を卸すことで、本部の利益を出すという仕組みだったのだ。(現在は各店舗から事務手数料程度のロイヤリティーをもらっているとのこと。)

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 そのため、各店舗で共通するメニューがありつつも、店舗ごとに異なるメニューもできてきて、チェーン居酒屋と個人居酒屋の中間的な、現在の「養老乃瀧」の業務形態ができあがってきたようだ。

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 「鳥かわ焼」で「養老ビール(中瓶)」を2本いただいたあと、芋焼酎「黒霧島」(450円)をロックでもらって、つまみには「ホルモン塩串」(3本440円)を注文した。

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 今治と言えば焼き鳥、というイメージだったのに、もつ焼きもあるんですねぇ!
 これもまた、「養老乃瀧」のグランドメニューにはない一品だ。というか、ここ今治店にはグランドメニューすら置いていない。

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 そして出てきた「ホルモン塩串」は、テッポウ(直腸)とネギを交互に刺して焼き上げたもの。
 これはうまいねぇ!!
 硬いテッポウを柔らかくするために、1時間半ほど煮込むのがポイントなんだそうだ。
 できたての熱々がおいしくて、焼酎を飲むのも忘れるほどに、がっついてしまった。

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 「黒霧島」ロックをおかわりすると、「キャベツ入れましょうか?」と、お通しのキャベツもおかわりしてくれた。
 このキャベツと「鳥かわ焼」の残りダレ、そして「ホルモン塩串」の皿に残っていた味噌だけで、2杯めの焼酎ロックをいただくことができました。

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 ゆっくりと2時間ほど楽しんで、今日のお勘定は2,700円。どうもごちそうさま。
 チェーン居酒屋と個人居酒屋のいいとこどり。すばらしい酒場でした。

店情報YouTube動画

《令和4(2022)年3月15日(火)の記録》

食べログ養老乃瀧 今治店居酒屋 / 今治駅

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