夜な夜な集う老若男女 … やきとり「鳥勝(とりかつ)」(立会川)
東京23区の端っこに名酒場街あり。南部では大井町から蒲田にかけての一帯がそのエリアである。このエリアは東京23区を過ぎた先も、川崎、鶴見と酒場街がつながっているところがすばらしい!
今日は京急・立会川駅から徒歩3分、JR大井町駅からなら徒歩15分ほどのところにある大人気やきとり店、「鳥勝」にやってきた。
店に着いたのは開店時刻から1時間後の午後5時半。もっとも混みあってそうな時間だけど、入れるかな?
入口引戸をガラリと開けて店内を見ると、入口左手のテレビ下にある補助席的なミニテーブルにまでお客さんが入っている満席状態。ところがラッキーなことに、カウンター席の中央部にポツンとひとり分だけの空席があった!
そこに私が座って、これで完全に満席だ。
満員のお客さんたちの料理作りで大忙しの店主ご夫妻の手が空いた時を見計らって、まずは「ホッピー」(380円)と「煮込」(500円)を注文した。
この店のホッピーは、ジョッキに氷入りの焼酎と、ソト(瓶のホッピー)がセットで出されるタイプ。自分で好きな濃さに割る。
すぐに「煮込」もやってきた。
この店の大名物でもある「煮込」の具材は牛シロ(腸)。小鉢に盛ってから刻みネギがトッピングされる。
煮汁の表面に油玉がたっぷりと浮いているほどのギトギトなビジュアルなんだけど、食べてみるとくどくない。
牛シロもやわらかく煮込まれているんだけど、ほどよい弾力感が残っている。
すべてにおいてちょうどいいバランスなのである。
この「煮込」に、豆腐や白菜、春菊も加えて、一人用の土鍋で煮込んだ「煮込豆腐」(990円)もすばらしく美味しいのだが、とにかくボリュームたっぷりなので、これだけで満腹になってしまう。だから、ひとりの時は注文は控えているのだ。
煮込みでホッピー1杯を飲み干して、「中身」(おかわり焼酎、210円)をもらうと共に「生野菜シングル」(270円)を「ガツのせ」(+270円)で注文した。
「生野菜」というのはレタス、トマト、キュウリのサラダのこと。「生野菜シングル」(270円)と「生野菜ダブル」(470円)が選べるが、シングルでもけっこうな量がある。ダブルだとその倍だ。
「ガツのせ」というのは、この「生野菜」に、肉刺メニューの中の「ガツ」(270円)をのせて出してもらうオプションのこと。「コブクロ」(270円)をのせた「コブクロのせ」も人気があるようだ。
肉刺には、「ガツ」、「コブクロ」の他に、「ミノ」(340円)と「センマイ」(270円)もある。
(注: 肉刺とは言うものの、生肉ではなくて、ゆで冷まして細かく刻んだ肉のことです。)
こうして改めて肉刺メニューを確認していたら、「ミノ」(340円)も食べたくなったので、ホッピーをセット(380円)でおかわりするとともに、「ミノ」を注文した。
おぉ~~っ! 出てきた「ミノ」の美しいこと!
醤油をサッとかけて、混ぜ合わせていただいた。
いやぁ、見た目のとおり美味しいですねぇ!!
ここ「鳥勝」の創業は1982年(昭和57年)。2022年(令和4年)に創業40年を迎える。
全30席ほどの店内を、店主ご夫妻に加えて、午後8時までは次女が手伝う形で、3人で切り盛りされている。
この次女が、顔はもちろん、髪の色も髪形も、そして眼鏡までもがお母さんそっくり。年齢だけが違う同じ人が二人いるような感じで、見ていて楽しいのだ。
4杯めとなる「中身」をもらって、料理は「むし肉」(270円)を注文した。
初めていただいた「むし肉」。肉はカシラだろうか。酢味噌風の味付けがいいね!
この店は、若い人たちからご老人まで、広い世代の常連さんたちが集まってきているのが、とても良いところだ。
立会川駅周辺には、たくさんの酒場があって、しかもにぎわっているお店が多いのがいいよねぇ。
午後8時半になって、ラストオーダーの声が掛かったので、5杯めの「中身」と「おしんこ」(220円)を注文した。
「おしんこ」は白菜とキュウリ。白菜は辛子が効いている。これまた、うまいねぇ!
閉店時刻の午後9時まで、3時間半もの長っ尻(ながっちり)。今夜のお勘定は3,470円でした。
どうもごちそうさま。
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コメント
こんにちは。
今は娘さんがお手伝いしてるんですね。
良い店なんですが休日は1時間くらい開店待ちしなきゃいけないし、平日は行っても入れるか。
足が遠のいています。
投稿: ひざげり | 2022.05.30 07:21
ご無沙汰してます!>ひざげりさん
ここ「鳥勝」は、まさに「入れるかどうか」が大きなポイントだと思います。
この日は、かろうじて入れたものの、行く前から、
『「鳥勝」に入れなかったら、「お山の大将」へ。「お山の大将」にも入れなかったら……』と、4軒ぐらいリストアップして臨みました。
そういう点でも、まわりにいい酒場がたくさんある地域(=酒場街)ということが、呑兵衛にとって大事な要素ですね!
投稿: 浜田 信郎 | 2022.05.30 21:10