青森郷土料理を気軽に … 居酒屋「弁慶(べんけい)十三日町店」(本八戸)
八戸出張での夕食で、同行のKさんと一緒にやって来たのは、八戸の繁華街の一角、十三日町にある居酒屋「弁慶」だ。
店内は、それぞれが壁で区切られた簡易個室風テーブル席になっていて、そのうちの1つの4人卓に通された。
たとえひとり客でも、これらの4人卓のひとつに通してくれるようだ。ありがたいよね!
席に着くなり出された「お通し」(396円)は、ひとり当たり二つずつの小鉢(酢物とツブ貝煮)だ。
Kさんは「生ビール(中)」(528円)を、私は「生ビール(大)」(968円)を注文して乾杯し、ノドを潤してから、おもむろに注文する料理を選ぶ。
各テーブルには印刷されたメニューの他、タブレットも置かれている。
注文はタブレットでもできるし、店の人に直接、口頭でもできる。
最近、タブレットやスマホで注文ができる店は、逆に『それでしか注文できない』というお店が多いのだが、どちらでもOKというのは、多くの呑兵衛にとっては、とてもありがたいことなんじゃないかと思う。
毎日のように酒場に飲みに出かける呑兵衛の中には、タブレットやスマホに弱い人たちも少なからずいますもんねぇ。
そしてまず注文したのは、「真イカ刺」(512円)と「炙りしめさば冷燻」(341円)の2品だ。
八戸と言えば、イカとサバとは外せないですよね。
居酒屋「弁慶」のキャッチフレーズは、『おやじが漁師だから年中新鮮!旨い!安い!』。
店の公式サイトによると、地元八戸の海の幸がお客様に安く提供できる仕組みは、独自の流通にあるとのこと。
新鮮な魚介類を市場で浜値で購入することができるのがポイントのようです。
続いて注文した『五戸あべどり』の串焼きは、「砂肝(塩)」(2本341円)と「皮串焼(たれ)」(2本341円)。
塩焼きの砂肝には、ニンニク味噌も添えられていて、とてもいいつまみになります。
ここ居酒屋「弁慶」は、八戸を起点として、八戸市に4店舗、青森市に1店舗、十和田市に1店舗、岩手県盛岡市に2店舗の合計8店舗を展開している、この地域のチェーン店。
壁に貼られた手書きメニューには、「せんべい汁」(600円)や「ホタテ貝焼みそ」(565円)、「十和田バラ焼」(565円)、「いちご煮」(515円)などが並んでいる。
八戸をはじめとする、青森の郷土料理を気軽にいただけるのがいいですよね。
生ビールのあとは、桃川の「ねぶた二合」(803円)を熱燗でもらう。
これが本当に熱燗で出されて、熱燗好みのKさんや私にとっては嬉しい限り。
さらに「真イカ下足揚げ」(462円)と、青森ならではの「イカメンチ」(512円)も注文する。
いつも荻窪「やきや」の揚げ冷ましたゲソ揚げを美味しくいただいているが、この店の揚げたて熱々の「真イカ下足揚げ」も美味しいですねぇ。
コロコロっと小さなかたまり5個で出される「イカメンチ」も旨し!
「ねぶた二合」の熱燗もおかわりだ。
多くの酒場で燗酒の種類が少ないのが残念なところ。この店も燗酒で注文できるのは桃川「ねぶた」のみのようだ。
でもその唯一の銘柄が青森の地酒なのが嬉しいですね。
燗酒と冷酒が選べて、一合が462円で、二合は803円だ。
先日伺った別の酒場では、メニューに載っている燗酒は「あつかん」(650円)だけだったので、「銘柄は何でしょう?」と軽く確認したところ、「銘柄が必要ですか? 地元のお酒ではありません」と切れ気味に対応された。
さらに他の酒場でも、燗酒は「日本酒」(450円)としか書かれてなかったので銘柄を尋ねたところ、「何でもない普通のお酒です。ご紹介するような銘柄ではありません」という答えが返ってきて愕然とした。
1合が650円とか450円というのは、けっして安い値段ではない。
何ていうお酒を飲んでいるのかということを知った上で、そのお酒をじっくりと味わいたいのは当然のことだと思うんだけど、間違ってるのかなぁ……。
遅くなるにつれて、店内のお客さんも、どんどん増えてきた。かなりの人気店のようだ。
〆の料理として、Kさんは「お茶漬け(筋子)」(512円)を、私は「ドンコのつみれ汁」(462円)を注文し、お酒は「桃川にごり酒」(330ml瓶677円)をもらった。
先日、釜石で知ったばかりの東北のドンコは、標準和名がエゾイソアイナメという、タラ科の深海魚。
ゆるっと煮込まれた「ドンコのつみれ」が、にごり酒にも合うよねぇ!
ゆっくりと2時間半ほど楽しんで、お勘定は8,052円(ひとり当たり4,026円)。PayPayで支払って店を後にした。
今夜も美味しかったなぁ。どうもごちそうさま。
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