これも一つの個性かも … せんべろ酒場「やまじゅう」(本八戸)

前回のブログ記事で、まるで個人経営のお店のような接客で常連客が多いチェーン居酒屋のことを書いたが、今回ご紹介するお店は、その真逆。
アルバイトらしき若い男女3~4人で切り盛りしているのだが、お客さんが入ってきても「いらっしゃいませ」もなければ、席への案内もない。

店の入口近くにはテーブル席がずらりと並び、奥の厨房前にカウンター席があったので、そのカウンター席のひとつに勝手に座ると、店のおねえさんが『セルフオーダーQR票』を渡してくれた。

このQRコードを自分のスマホで読み込んで、それで注文したりお会計したりする仕組み。
したがって、飲みものや料理を注文するシーンにおいても、お店の人と会話を交わす機会はほぼないのである。
なるほどなぁ。だから店内はスマホの操作にも慣れている若いカップルや2~3人のグループ客だけなのか。
私ひとり、年齢面でちょっと浮いてます(爆)

『せんべろ酒場』と銘打つだけあって、100円台、200円台の料理が多く、おでんのちくわ、大根、こんにゃくなどは88円。
『お一人様一本まで』という制約付きではあるが「とうふ田楽」と「こんにゃく田楽」は、なんと33円である。すごいねぇ。

そんな中から、「八鶴(燗酒)」(363円)と「〆さば(八戸港)」(308円)をスマホから注文した。
八戸の地酒「八鶴」が、この値段で飲めるというのは嬉しいなぁ。

「〆さば(八戸港)」は、しっかりと酢〆されているタイプで、荻窪「やきや」でいただくマルヌシ(八戸)の「しめさば」のような味わい。
地元の魚に地元のお酒。合わないわけがない!

続いていただいたのは、壁の短冊メニューを見ていて気になった、おでんの「うどん」(132円)。
おでんの「うどん」って、どんな料理なんだろう?
スマホのおでんメニューでは、すべてのおでん種について「からし」か「生姜(しょうが)みそ」の味が選べるようになっているので、「生姜みそ」のほうで注文した。

待つことしばし。出てきたのは一人用の金属鍋にたっぷりのうどんである。具はない。
それとは別に小皿の「生姜みそ」が出される。
まずはその「うどん」の汁(つゆ)を一口。おぉ~っ。これは旨いではないか!
八戸には「せんべい汁」や「いちご煮」、「八戸ラーメン」など、汁が美味しい料理が多いのだ。
このおでんの「うどん」をいただきながら、新開地「高田屋京店」の「おでんそば」のことを思い出した。
「おでんそば」に、他のおでんの具材をトッピングすることができるのと同じように、ここのおでんの「うどん」にも、おでんの「玉子」(110円)や「さつま揚げ」(88円)、「牛すじ」(176円)、「つくね」(165円)などをトッピングすると、これまた美味しいだろうなぁ。

今宵は、よそで飲んだ帰りに、『せんべろ酒場』という名前に引かれて入ってみたので、これにて〆。
お勘定は803円。支払いは現金のみでした。

八戸での最終夜となる金曜日にも、よそで飲んだ帰りに、また一人でこの店にやって来た。
「いらっしゃいませ」と迎えてくれることもなく、良くも悪くも完全にほっとかれるこのお店。
グループで楽しく過ごしたり、ひとりで静かに過ごしたりするには良いかもね。
今夜は食べたい料理があって、この店にやってきた。

その食べたい料理を注文する前に、まずは「いか塩辛」(132円)と「八鶴(燗酒)」(363円)をもらってスタートである。
八戸で飲むなら、イカかサバかは絶対に食べたいよねぇ。
荻窪「やきや」の「自家製塩辛」(230円)よりも安い、この店の「いか塩辛」。ありがたいことです。
「八鶴」の燗は、もうちょっと熱めがいいのだが、これまたスマホ注文のため、そういう注文ができない。
店のおにいさんを呼び止めて、そういう話をすればいいのかもしれないが、すべてスマホ操作だと、そんな呼びかけすらめんどくさく感じてしまうんだよなぁ。
おかわりの「八鶴(燗酒)」もスマホ操作だけで注文し、いよいよ食べたかった料理も注文した。

それは「牛すき焼き」(418円)である。
前回、メニューを見ていて、「牛すき焼き」の418円という値段に驚いた。
『帰るまでにぜひ一度、実食してみなければ!』と思い立って、今日の再訪となったのでした。
その「牛すき焼き」は、前回、おでんの「うどん」が入っていたのと同じ一人用の金属鍋で出され、小鉢の生卵が添えられている。
いやぁ、牛肉も多くて、これは立派な『すき焼き』だ!
そんなわけで、今夜は1時間ちょっと静かに飲んで、お勘定は1,276円でした。
どうもごちそうさま。
最近のコメント