常連さんはこう楽しむ … 「豚の味珍(まいちん)」(横浜)

金曜日の今日は、「豚の味珍」の大常連さんであるHさんと共に「味珍」へ。

ついさっきHさんから、「ちょっと遅れそうなので先に始めておいてください」というメールをもらっていたので、先に店に入って、「ビール」(キリンラガー中瓶600円)と「辣白菜(白菜の漬物)」(310円)で、チビチビとやりながら、Hさんの到着を待つ。

「味珍」は、横浜駅『きた西口』のすぐ近くの狸小路の中にあり、狸小路の細い路地を挟んで両側に、本店1階、本店2階、新店1階、新店2階の4店舗があるが、現在は本店2階はお休み中。残る3店舗で営業を続けている。

今日、Hさんが予約してくれたのは、3店舗の中で最も狭い新店1階。
店内はV字のカウンター席のみで、片側に4人ずつ、全体で8人が入ると、もういっぱいだ。
その分、常連さん率も非常に高く、この狭い店内に二人分の席を予約して確保できるということこそが、Hさんがいかに大常連であるかと言うことを示している。
ちなみに「ビール」は、先月までの580円から、600円に値上げしたそうだ。
来週(10/17)も、何品か値上げする予定だが、主力商品の豚は値上げしないとのこと。

ほとんど待つこともなくHさんも到着。大常連さんらしく、いきなりヤカンのセットからスタートである。
ヤカンのセットというのは、常連さんたちから『ヤカン』と呼ばれている「焼酎(マイルド)25°」(420円)を、缶入りの「ウーロン茶」(160円)と一緒に出してもらうもの。
セットで注文すると、氷と新しいコップも出してくれるので、自分でウーロン割りを作るのである。
中瓶ビールを飲み切った私も、ヤカンのセットに移行した。
そして、Hさんが注文してくれたつまみの1品目は!

なんと「猪尾(豚の尾)」(720円)でした。
『なんや普通やん!』と思うなかれ。実は一緒に出されたタレが違う。

「猪尾」と一緒に出されたタレは、醤油っぽい色合いに油が浮いている。
まず1個、輪切った尻尾をそのタレにつけて食べてみる。
おぉーっ。酸味もあっていいですねぇ。いつもの尻尾の味わいとは明らかに異なるなぁ。美味しい、美味しい。
「これは『くらげサラダ』用のドレッシングなんですよ」と新店1階店長の小川さん。
なるほどなぁ。その手があったか。

「味珍」というと、席に着くとすぐに出される白い小皿に、練りガラシとお酢、お好みで醤油やラー油、おろしニンニクなどを混ぜ合わせてタレを作り、各種の豚料理は、そのタレを絡めながらいただくという食べ方が標準的だ。

これまで、それ以外のタレで食べてみたことがなかった。
サラダドレッシングでいただく尻尾もいいですねぇ!

そうやって尻尾を食べながら、「牛もつ煮込み」(590円)も追加注文する。
ここの「牛もつ煮込み」は、冬場だけの季節商品。山形の芋煮をベースとして、牛モツを加えた、「味珍」ならではの独自の煮込み料理なのだ。

その「牛もつ煮込み」に、豚の尻尾を投入して、黒胡椒もかけていただくのがHさん流。これまた間違いなく旨いよねぇ!

続いては「猪耳(豚の耳)」(720円)なんだけど、いつもいただいている豚耳との違いは、すっごく細切りであること。
これに練りガラシを直接からめながらいただく。
っくぅ~っ! これまたいいですねぇ!

実はHさんは、私と同じ高校と大学の2学年後輩。
1996年(平成8年)に転勤となり、横浜方面の住居を探している時に、ここ「味珍」に出会ったそうだ。四半世紀(26年)前のことである。
私が初めて「味珍」に来たのは今世紀に入ってからの、2001年(平成13年)11月だったので、「味珍」に関しては、Hさんのほうが5年先輩なのである。
Hさんが初めて「味珍」に来たころ、のちに本店2階の店長となる恭さんが新店1階を担当されていたそうだ。
現在の店長・小川さんに代わって、もう20年ほど。その小川さんも今やお店の古株になってきたとのこと。

ヤカンもどんどんおかわりしながら、次なるつまみとしてHさんが注文したのは『胃袋豆腐』。
なんじゃそれ?!

ワクワクしながら待ってると、「猪肚(豚の胃)」(720円)と、刻んだ白ネギがたっぷりとトッピングされた「腐乳(発酵豆腐)」(160円)が出てきた。
この腐乳に、お酢をたっぷりとかけて、潰しながら練る練る練る。さらにお酢を足して練る練る練る。

とろりとペースト状になったところで、これを豚の胃にかけて、さらに七味唐辛子もふりかけて、絡めながらいただくのである。
すっきりとした味わいの豚の胃に、濃厚な腐乳のコクと、七味唐辛子の辛味が加わって、なんと美味しいことよ!
20年以上「味珍」に来てるのに、こんな食べ方、初めて知ったなぁ。

ゆっくりと3時間近く楽しませてもらって、今夜のお勘定は二人で7,820円(ひとり当たり3,910円)でした。どうもごちそうさま。
出張帰りでお疲れのところ、たっぷりとご一緒いただき、またこれまで知らなかった「味珍」の楽しみ方を教えていただき、本当にありがとうございました。ぜひまたよろしくお願いします!! >Hさん
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