早い時間帯は女将さん … 居酒屋「満月(まんげつ)」(鷺ノ宮)

「満月」の店内は、漢字の『四』の字のような形をしていて、その『四』の字の左右両側の上部に入口がある。
そして『四』の字の左側がカウンター席とテーブル席に、右側がカウンター席とお手洗いになっていて、『四』の字の真ん中が厨房スペースである。
祝日の今日、「満月」に到着したのは午後5時半。
暖簾越しに見える『四』の字の右側は、年配の常連さん3人が座っていて、ゆるやかに満席状態。

しかしながら『四』の字の左側はすべて空いていたので、そちら側のカウンター席に座り、「ホッピー」(450円)をもらってスタートした。
『四』の字の右側にはお手洗いもあるし、テレビもよく見えるしで、ご常連さんたちの人気が高い空間なのである。

さて、つまみ。
壁のメニューを確認すると、「おでん」が始まっているようなので、まずは「おでん一人前」(たぶん600円)の盛り合わせを注文した。

店の奥のおでん鍋から、女将さんが取り分けてくれたのは、揚げかまぼこ、厚揚げ、こんにゃく、大根、玉子、昆布の6品だ。
ハフハフと熱々だし、量も多いしで、寒い時期の一品めとして、ちょうどいいですね!
私が店に入った時には、店には女将さんと、二代目のアキラ君の二人がいたんだけど、すぐにアキラ君はいなくなった。
女将さんによると、開店前の料理作りから、午後5時過ぎごろまでがアキラ君の担当で、午後5時過ぎに女将さんがやって来て、アキラ君と交代。
アキラ君は3時間ほど休憩した後、午後8時ごろから閉店までを、また担当するんだそうな。
私自身、女将さんとお会いするのは久しぶり。
いつも午後8時以降の遅い時間帯に来てたから、アキラ君にしか会えなかったんですね。

すぐに1杯めのホッピーを飲み干して、「ナカ(ホッピーのおかわり焼酎)」(たぶん350円)をもらう。
ここのホッピーは、セットが450円で、ナカが350円と、よそと比べると一見、高いように思えるが、実はジョッキがデカイ!
生ビール用の大きなジョッキなので、焼酎(ナカ)の量も多いし、ホッピー(ソト)もたくさん入る。
ソト1・ナカ2(最初のセット+ナカ1杯)で、ちょうどソトがなくなって、その2杯分で、よそでナカ3~4杯を飲んだのと同じぐらい効くのである。

「おでん一人前」を食べ終えたところで、改めて壁のメニューを確認する。
料理は「おにおんスライス」の250円から始まって、「タマゴ焼」、「ミックスナッツ」、「マカロニサラダ」などが300円。そして「なすみそ」、「銀杏」、「砂肝炒め」などの350円、「ハンバーグ」、「豚ロースショウガ焼」などの400円を経て、一番高いのが「サバ焼」、「ホッケ焼」などの500円だ。

あらかじめ作っておける料理は、カウンターの上段に大皿で並んでいるので、実物を見て選ぶこともできる。
その実物のほうを見て、「これなに?」と確認した料理が、「豚ロース焼き」(500円)だった。

いかにも美味しそうだったので、それを注文すると、一人前をお皿にとって、電子レンジで温めなおし、専用のソースをかけて出してくれた。
おぉ~~っ。見た目のとおり美味しいですねぇ。アキラ君、やるじゃないか!

午後6時半を回ったところで、『四』の字の右側にいたベテランのご常連さんたち3人が、ひとり、またひとりと飲み終えて席を立つ。
みなさんそれぞれ2,100円から2,400円ぐらいのお勘定。午後4時過ぎぐらいから飲んでたのかなぁ。
その3人が店を出たところで、客が瞬間的に私ひとりになったが、すぐに若い常連さん(男性)が、ひとり、またひとりと『四』の字の右側に入ってきて、さっきと変わらない状態になった。
以前は年配のお客さんが多かったのだが、遅い時間帯をアキラ君が担当するようになって、若いお客さんもどんどん増えてきているのだ。いまや若い女性客もすごく多くて、隔世の感がある。

2杯めのホッピーを飲み終えたが、まだちょっと飲み足りなくて、「豆乳割り」(400円)をもらうことにした。

焼酎割りの種類が多いのも「満月」の特徴で、いま注文した「豆乳割り」の他に、「すだちサワー」、「梅しそサワー」、「梅サワー」、「お茶割り」、「チューハイ」、「すももサワー」、「ウーロン割り」、「レモンハイ」、「青りんごサワー」、「シークワーサーサワー」、「グレープフルーツサワー」、「トマトジュース割り」、「コーヒー割り」、「お湯割り(梅干入り)」、「水割り(梅干入り)」などが、すべて400円だ。

「トマトジュース割り」や「コーヒー割り」も好きだなぁ。
先ほど入ってきた若い常連さん二人は、ともに「角ハイボール」(400円)を飲んでいる。
ちなみに、焼酎の「割り材」については、『古典酒場』編集長の倉嶋紀和子さんがナビゲーターとなって探っていく「意外と知らない焼酎の噺」でも、一緒にお話をさせていただきました。ぜひご笑覧いただけるとありがたいです。

「豆乳割り」に合わせて、〆の一品としていただいたのは「アスパラベーコン」(たぶん350円)だ。
アスパラのくっきりとした緑と、炒めたベーコンのピンク色の対比もいいよね。
ゆっくりと2時間ほど楽しんで、今宵のお勘定は2,650円でした。どうもごちそうさま。
最近のコメント