当地の名物料理を肴に … 居酒屋「飲んでけ食べてけ」(宇都宮)
今年5月に宇都宮に来たときに、宇都宮駅の南東に広がる酒場街を1時間近くうろついて、やっと出会った居酒屋「飲んでけ食べてけ」。
今回は宿泊先を「アパホテル」にしたので、その裏口を出るとすぐ目の前が「飲んでけ食べてけ」だ。
午後5時に開店した直後の店内には先客はカウンター席に一人だけ。
「ひとりです」と入った私も、その4人掛けのカウンター席に向かうと、おかみさんが「こちらにどうぞ」と、入口を入ってすぐの4人用のテーブル席に案内してくれた。
まずは「サッポロビール大ビン」(660円)と、前回いただいてとっても美味しかった「水餃子」(330円)を注文して飲み始める。
すぐに出された「お通し」(たぶん330円)は、カリフラワーのオーロラソース。
店内はこのテーブル席(4席)と、カウンター席(4席)の他に、小上がりの掘りごたつ席が4席×2卓。
掘りごたつ席には2席分の追加席もあるので、店全体のキャパシティーは18席だ。
待つことしばし。「水餃子」ができあがってきた。
ここの「水餃子」は、「水餃子」と言いつつもいわゆる「スープ餃子」で、スープにいい味がついている。
前はいろいろ食べた後にいただいたからあまり感じなかったのかもしれないが、このスープ、けっこうピリ辛なんですねぇ。
そのまま食べても美味しいのだが、ポン酢醤油が入った小鉢も添えてくれていて、それにつけて食べるのも、ちょっと味変になっておもしろい。
『餃子の街』として知られる宇都宮ながら、実はそれが広く知られるようになったのは、今から30年ほど前のことなんだそうな。
『まちおこし』の題材を探していた市の職員が、宇都宮市の餃子の購入額が日本一ということを知って、「餃子で『まちおこし』をしよう」と発案したのがきっかけなんだそうな。
その後も毎年のように宇都宮市と浜松市(静岡県)で日本一を争ってきていたが、現時点での最新情報(2022年2月8日に発表された『総務省統計局による2021年の家計調査』)によると、1位は宮崎市、2位が浜松市、そして3位が宇都宮市と、宮崎市が初めて1位になり、宇都宮市は3位に陥落した。
とそこへ、「よかったら食べて」と、今回も店主が韓国海苔を出してくれた。これがまたいいつまみになるんだなぁ。
大瓶ビールを飲み終えて、続いては「酎ハイ」(385円)をもらって、「厚切宇都宮ハムカツ」(550円)を注文した。
店内にポスターも貼られている「宇都宮ハムカツ」。
これはもっと新しくて、市内のハムカツ専業メーカーであるハガフーズ株式会社が、2016年春ごろに、超粗びき肉厚ハムで仕上げた「宇都宮ハムカツ」の試験販売をしたところ好評だったことから、同年10月に正式に商品化された。
そして「宇都宮ハムカツ」という名称も、2019年8月に同社によって商標登録されたそうだ。
どかーんと分厚いのがいいですね。
この店ではその「厚切宇都宮ハムカツ」と一緒に中濃ソースと練りガラシ、そしてタルタルソースを出してくれる。
この「宇都宮ハムカツ」の圧倒的な『つまみ力』に、すぐに「酎ハイ」(385円)もおかわりだ。
「宇都宮ハムカツ」を食べ終えて、〆の料理とつまみを兼ねて注文したのが「焼そば」(440円)である。
「宇都宮焼きそば」は、宇都宮市内を中心に約50店で提供されているご当地グルメで、これまた宇都宮の名物料理のひとつなんだそうな。
北関東3県は、いずれも小麦の生産量が日本の上位に入っていて、小麦が入手しやすかったから、「焼きそば」や「餃子」が広く普及したようだ。
440円という値段から、少量の焼きそばが出されるんだろうと思っていたのだが、かなり本格的な量の焼きそばが出てきて嬉しい悲鳴。
「酎ハイ」もおかわりして、最後まで取っておいた「水餃子」のスープに、「焼そば」を浸しての味変も楽しんだ。
とそこへ、4人で入ってきた地元のサラリーマンらしき人たちからホッピーの注文が飛んだ。
『えっ? この店のメニューにホッピーはないんだけどなぁ??』と思いながら見ていると、なんと普通にホッピーが出された。
しかも東京や横浜、横須賀で出てくるのと同じく業務用のリターナル瓶である。
なんとまぁ。次からは私もホッピーをいただくことにしよう。
つまみのほうで気になったのは、奥に座ったカップルが注文した「どじょう柳川」(770円)だったな。
柳川というと、平たい柳川鍋で調理され、そのまま出てくるお店が多いのだが、ここの「どじょう柳川」は、深めの器で出汁もたっぷり。それがいかにも美味しそうだった。
こうして宇都宮の名物料理3品でお腹いっぱいになりつつも、次回に向けた課題も得られた2時間半。
今夜のお勘定は3,465円でした。どうもごちそうさま。
店を出ると、もうホテルに到着するというこの距離感も、改めて嬉しいですね。
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