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缶詰じゃない鰯の油漬 … 焼鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

いわしオイルサーディン

 オイルサーディンというのは『鰯油漬の缶詰』のことなんだと思いこんでいた。

 今日初めて、缶詰じゃないオイルサーディンに出会い、その爆発的な美味しさを知った。

焼鳥「川名」

 都内での仕事がちょっと早めに終わり、阿佐ヶ谷「川名」に着いたのは、ちょうど開店時刻の午後4時。平日の『よじかわ』である。

大瓶ビールとお通し

 カウンター席の一番奥に陣取って、まずは「サッポロラガー(大瓶)」(528円)をもらって喉を潤すと、すぐに出されるサービスのお通しは、小さなオレンジだ。

 「川名」のお通しは必ず果物。

 「年配の常連さんの中には、自分で買ってまで果物を食べないという人も多いので、せめてこの店に来た時だけでも食べてもらおうと思ってね」と、前にマスターが話してくれたことを思い出す。

ホワイトボードメニュー

 そのオレンジをつまみにビールを飲みつつ、カウンター内の壁に掲げられた今日のホワイトボードメニューを確認する。

 いつもは2~3種類並んでいる刺身が、今日は1種類しかなくて「とろしめさば」(396円)だけ。

 その代わり、「赤魚粕漬焼」(330円)、「真鯛野菜煮」(330円)の他、「ぶり串」(132円)、「かじきまぐろ串」(132円)といった魚串が書き出されている。

 ここ「川名」は、店頭の看板には『焼鳥』と書かれているものの、実は焼鳥、もつ焼き、魚、野菜、なんでもござれの大衆酒場なのである。

 『まず「とろしめさば」から始めて、「真鯛野菜煮」をもらい、まだ入るようなら魚串か豚皮串で〆かな』なんて順番を頭に思い浮かべながら、最初の「とろしめさば」を注文した。

とろしめさば

 そして出てきた「とろしめさば」に一切れ添えられていたのが、缶詰のではない、手作りのオイルサーディンだったのだ。

 「とろしめさば」ももちろん美味しかったのだが、このオイルサーディンがとにかく絶品!

 「これ、自家製なんですか?」

 横を通りかかったエミさんに聞いてみると、ニコッと笑いながら、「買ってきたものなんです」という返事。

 そうかぁ、こんな手作りのオイルサーディンを売ってるところがあるんだ!

いわしオイルサーディンと燗酒2合

 この次は「真鯛野菜煮」という予定だったが、急きょその予定を変更して、改めて今日のホワイトボードに載っている「いわしオイルサーディン」(286円)を注文した。

 そしてその「いわしオイルサーディン」に合わせる飲物は「燗酒2合」(528円)である。

 っくぅ~~~っ。やっぱりうまいよねぇ。

 缶詰のオイルサーディンと比べると、身がとろけるように柔らかい。

 そして脂の旨みがとても濃厚。ものすごいつまみだなぁ。

 添えられている玉子焼が、これまた美味しいではありませんか。燗酒が進んで仕方がない。

めかぶ茶お湯割

 2合の燗酒を半分ぐらい飲んだところで、「めかぶ茶お湯割」(418円)を注文する。

 これは熱めに入れた焼酎のお湯割りに「めかぶ茶」(乾燥させためかぶ)を入れたもの。

 しばらく放置しておくと、焼酎お湯割りを吸っためかぶが大きく膨らんで、逆に焼酎お湯割りの中にはめかぶの旨味が入っていく。

しばらく放置しためかぶ茶お湯割

 これはもう『焼酎のめかぶ茶割り』というよりは、『焼酎の昆布出汁割り』。

 つまみが要らないぐらい旨いのです。

 この旨みを最大限に引き出すために、ちょっと早めに注文して、めかぶをたっぷりと膨らませることにしたのでした。

串焼き3種

 感動の「いわしオイルサーディン」を完食すると共に、半分ぐらい残っていた「燗酒2合」も飲み切って、「めかぶ茶お湯割」用のつまみとして、「鳥ハラミ串」(132円)、「豚皮串」(143円)、「豚ミミ串」(143円)の3種3本を注文した。

 牛や豚のハラミ(横隔膜)はよく食べるが、鶏のハラミは目にすることもほとんどない。

 鳥類には横隔膜はなくて、このハラミは内臓をガードしている胸腹壁という、厚さ5ミリくらいの筋肉の膜。鶏1羽から10グラムぐらいしかとれない希少部位なんだそうな。

 そして「豚皮串」と「豚ミミ串」。このところ「豚皮串」はたいていあるが、「豚ミミ串」は、私は初めて。コリっとした軟骨の食感がいいね。

とちお油揚焼

 3本の串焼きを食べ終えたところで、「めかぶ茶お湯割」が半分ぐらい残っているので、となりのお客さんが食べていて美味しそうだった「とちお油揚焼」(286円)も追加注文した。

 栃尾(新潟県長岡市)の名物である「栃尾あぶらげ」。油揚げと言いつつも、その長さ×幅×厚さが、20センチ×8センチ×3センチほどと、とても大きいのが特徴。

 「川名」では、それを長さ方向に半分にカットしたものを1人前として、サッと炙って、食べやすいようにスライスして出してくれる。

 これを、おろし生姜を混ぜ入れた醤油にちょいとつけて、刻んだ白ネギと一緒にいただくのだ。

 見た目は厚揚げっぽいんだけど、食べるとやっぱり油揚げ。でも普通の油揚げとは違って、ふんわりとした食感と味わいなのが面白い。

酎ハイ(生レモン)

 最後にもう1杯、「酎ハイ(生レモン)」(418円)をもらって〆とした。

 ゆっくり、たっぷりと3時間の酒場浴。今宵のお勘定は3,388円でした。

 初めていただいた「いわしオイルサーディン」、「鳥ハラミ串」、そして「とちお油揚焼」。どれも美味しかったなぁ。

 どうもごちそうさま。

 ちなみに「川名」は、12月5日(月)~16日(金)が冬休みで、1月1日(日)~3日(火)がお正月休みです。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和4(2022)年11月25日(金)の記録》

(次回) 23.11.29 グループで来ても楽し … 焼鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

(食べログ) 川名居酒屋 / 阿佐ケ谷駅

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