まだまだあるぞ名酒場 … 大衆「ゆかり食堂」(姫路)
姫路での3軒め酒場を探して、姫路駅前の複合商業施設・フェスタビルの地下1階にある『ひめチカ食道』にやってきた。
その食堂街の中の1軒、大衆「ゆかり食堂」が、ひときわ賑わっている。
店頭に置かれているメニューの冒頭にある「超炭酸ハイボール」が290円というのは、『おっ、安いね!』という感じだが、なんと、その「超炭酸ハイボール」の大ジョッキも290円だ!
これには『えっ! うそっ!』と二度見してしまいましたねぇ。
店はいたってオープンで、入口の戸もない。
通路と店の境界を示す店頭には、冷蔵陳列ケースがあって、たくさんのつまみが並んでいる。
それぞれの料理には値札も付いていて、自分の好きなものを取っていっていいようだ。
その値段が、180円、290円、390円、490円と、これまた割りとリーズナブル。
『よし。ここにしよう!』と決め、姫路名物の「ひねぽん」(290円)を手に取って、「ひとりです」と入ると、「お好きな席にどうぞ」という声が返ってきた。
店内にはテーブル席がずらりと並んでいる他、厨房前に3席分のカウンター席もある。
カウンター席には先客が一人しかいなかったので、私もそのカウンター席の一角に座らせてもらい、さっそく「超炭酸ハイボール大ジョッキ」(290円)を注文した。
「『ひねぽん』ももらいました」と自己申告すると、「お皿で値段がわかりますので、勝手に取って食べていただいていいですよ」とのこと。
なるほどなぁ。確かに、それぞれの料理でお皿が違っている。
しかしながら、回転寿司のように値段によって色分けされているわけではないので、『どのお皿がいくらか』というのは、店員さんが覚えておく必要がある。すごいですねぇ!
この席からは、カウンター内の厨房で調理している様子がよく見える。
たとえばサラダにしても、きちんと計量して同じ量になるようにお皿に盛り付けている。
他の料理も、一品一品の調理がていねいだ。こうなると、その場で調理してくれる料理も食べてみたいよねぇ。
そこで注文したのが「ハムエッグ」(260円)。卵は一個でも二個でも同じ値段なので、もちろん二個にした。
するとその注文は、普通に「ハムエッグ」と通された。なるほど。むしろ卵が一個の時だけ、違う符牒で通されるんだろうな。
そして「超炭酸ハイボール大ジョッキ」(290円)をおかわりすると、新たなジョッキで出してくれた。
これがけっこう濃いので、2杯も飲むと絶対に酔うよねぇ。
せっかくの姫路なので、『姫路おでん』もぜひ食べていかねば。入口のおでん鍋から、「牛すじ」(150円)と「厚揚げ」(100円)を取ってきた。
『姫路おでん』というのは生姜醤油で食べるおでんのこと。
おでんそのものにも味がついているので、そのままいただいたり、練り辛子をつけていただくこともできるのだが、それをあえて生姜醤油で食べるのが姫路流らしいのだ。
ちなみにここ「ゆかり食堂」のおでんは、「牛すじ」だけが150円で、それ以外はすべて100円。
ほとんどのおでんには串が刺さっていないので、お勘定の時に、何個食べたかを自己申告する仕組みのようだ。
店は午前11時から午後9時まで、10時間の通し営業。
午後8時半がラストオーダーとのことで、8時15分頃になると、「おでん鍋、片づけますがよろしいでしょうか」と、お客さん全員に聞いて回って、おでん鍋が片付けられた。
カウンター席から厨房を見ていて、もう一つ、感心したことがある。
それは『三定』(定位・定品・定量)がしっかり守られているということ。
お皿も鍋も、同じものは同じ位置にきっちりと仕舞われていて、見た目もとても美しい。この店の人にとっては当たり前のことなんでしょうが、素晴らしいことですね。
もっとゆっくりと楽しみたいところだが、残念ながら閉店時刻が近づいてきた。
取ってきたおでんの内容を自己申告して、お勘定をお願いすると、1,380円。PayPayで支払った。
「みんなの立ち呑み」に加えて「大衆 ゆかり食堂」。姫路に来たらぜひ立ち寄りたい酒場が増えたなぁ。
どうもごちそうさま。
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