出し巻き玉子が大人気 … 立ちのみ「いなせや」(京都)

入ってくるお客さんたちのほとんどが、まず最初のつまみとして「出し巻き玉子」(330円)を注文しているのを聞いて、私も2品めのつまみとして、その「出し巻き玉子」を注文した。
待つことしばし。
できたて熱々で出された「出し巻き玉子」は、カウンター上にトンと置かれるだけで、玉子がプルンと震える柔らかさ。
ど~れどれと箸を入れると、中からジュワッと熱い出汁がこぼれ出す。
そしてひと口。
っくぅ~~~っ。これはうまいねぇ!
関西の出汁文化の極みのような「出し巻き玉子」。
ほとんどのお客さんが注文するほど人気があることに納得がいく逸品でした。

ここは京都駅のすぐ近くにある「立ちのみ いなせや 京都駅前店」。
京都に本社を持ち、京都を拠点に飲食店を展開している株式会社ギャラントが、平成27(2015)年9月にオープンした立ち飲み屋で、性別や年齢・国籍を問わず誰でも気軽に入店できるようにと、「オープンで、きれいな立ちのみ屋」をコンセプトにしているそうだ。

「早い! 安い! うまい! きれい!」というのが目指すところなんだそうで、中瓶ビールが410円、プレーンサワーなどが250円で飲めるほか、つまみも1個140円の「コロッケ」から始まって、「ちゃんじゃ」、「冷奴」、「たこわさ」などの170円と続き、高くても「国産牛ステーキ」(550円)、「すし五カン盛合せ」(660円)、「造り盛合わせ」(720円)などで、800円を超えるものはない。

「ひとりです」と入った私は、入口左手の壁際に作り付けてある立ち飲みカウンターの一角に案内され、まずは「モルツ中瓶」(410円)をもらってスタートした。

店内は奥に向かって細長く、右手の厨房前が、店の奥まで続く直線の立ち飲みカウンター。左手には、いま私が立っている3人分程度の壁際立ち飲みカウンターがあり、その先は店内がちょっと広くなって、真ん中に奥に向かって長く続く立ち飲みテーブルが並び、さらにその左側の壁際も壁に作り付けた立ち飲みカウンターになっていて、全体では最大60名ぐらい入れるようだ。
店の公式サイトに掲載されている上の写真には写っていないが、現在、カウンター席は感染防止用の透明パーティションで、ひとり分ずつが区切られている。

つまみの1品めとして、この店では最も高い「造り盛合わせ」(720円)を注文すると、たこ、まぐろ、はまち、平目、サーモンの5種類が、それぞれ二切れずつ盛り合わされてやってきた。
ツマはなしの刺身だけで、とってもシンプル。
最高値とは言っても、なにしろ720円なので、「造り盛合わせ」を注文している人は多かった。
他にも単品の「たい造り」「平目造り」「たこぶつ」「さばきずし」「はまち造り」「サーモン造り」「カツオ造り」「カツオタタキ」が、それぞれ470円。
その造りの並びに「生センマイ」(470円)もあるのがいいね。

中瓶ビールの後に、「麦焼酎」(280円)を水割りで注文すると、「麦水」という符丁で厨房に通された。

そしてもらったのが、冒頭でご紹介した、ほぼみんなが注文する「出し巻き玉子」(330円)だったのだ。
プルップルの柔らかさと、たっぷりと入っている出汁の旨さは既に述べたとおり。
紅生姜が添えられてるのもおもしろい。
この紅生姜がけっこうピリ辛なので、出し巻き玉子に一切れ添えると、ぐんと旨みが引き立つのだ。これまたいいね!
さらに常連さんの中には、「出し巻きを旨辛で」、なんて注文の仕方をしている人もいる。
この「出し巻き玉子」、まだまだ奥が深そうだ。

最後にもう1杯、麦焼酎の水割りをおかわりし、つまみに「白菜キムチ」(200円)をもらうと、これが驚くほど少量だった。
というか、普通のお皿で出してくれるもんだから、より少量に見えてしまうのかもなぁ。
醤油皿ぐらいの小さなお皿で出せば、少なくとも見た目は、たっぷりな感じに見えるのにね。
1時間半ほどの立ち飲みタイム。今宵のお勘定は2,220円でした。
どうもごちそうさま。
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