骨付鳥だけじゃない! … 「藤ちゃん(とうちゃん)」(丸亀)

年に1度、丸亀に来るようになって4年目。
現地の方からも「ぜひこの店に!」とお勧めいただきながら、今までずっと行くことができていなかった酒場がある。
それが昭和49年(1974年)創業の「藤ちゃん」だ。
店に着いたのは、開店10分後の午後5時40分。
入ってすぐ右手には、店の奥まで続く全8席のカウンター席があり、左手には4人用のテーブル席が2つ置かれている。

カウンターの1番奥に二人、真ん中あたりに一人と、3人の先客がいて、4人目として入った私は、カウンターの一番手前の席に案内された。
まずは「ビール大」(650円)と「骨付鳥(親)」(900円)、そして「枝豆」(300円)を注文すると、すぐにキリンラガービールの大瓶と枝豆が出された。
カウンターの中にいる店主は、丸亀で骨付鳥を売り始めた店の料理人を務めたあと独立してこの酒場を開いた、藤純治(ふじ・じゅんじ)さん。
だから今でもこの店を代表する一大名物料理が骨付鳥なのだ。
その骨付鳥は、焼き上がるのに時間がかかるそうなので、それを待つ間用のつまみとして、枝豆も注文したのでした。

10分ほどすると、お皿にたっぷりのキャベツがやってきた。
これが骨付鳥に添えられるキャベツなんだそうな。

さらにそれから5分後。注文してから15分ぐらいで「骨付鳥(親)」が出された。
「骨付鳥(親)」は、「骨付鳥(若)」に比べるとグンと硬い。
しかしながら、ここではそれを小さく切り分けて出してくれるので、とても食べやすい。
ん~~~っ。さすが地元のみなさんが口をそろえて勧めてくれるだけあって、ここの骨付鳥は美味しいなぁ!

すぐに大瓶ビールも飲み切って、麦焼酎「二階堂」(450円)を水割りで注文すると、なんと、チロリにたっぷりと1合の焼酎と、氷たっぷりのアイスペールに水差しの水、それとは別に氷入りのグラスが出された。
これらを使って、自分で麦焼酎の水割りを作るわけですね。

「骨付鳥(親)」を骨までしっかりとしゃぶり尽くした後、銀皿(ステンレス皿)の上にうっすらと残っている、いい味が出た油の中に枝豆を投入し、その油を絡めるようにしていただく。さらにはキャベツで拭うようにしていただく。
残った油まで旨いねぇ!

この店の、そして丸亀の名物料理である骨付鳥の後は、カウンターの上段にずらりと並んでいる大皿料理の中から、「スジコンと竹の子の煮物」を選ぶと、電子レンジで温め直して出してくれた。
スジコンというのは、神戸の名物料理で、牛スジ肉とコンニャクを醤油や味醂などで甘辛く煮た料理のこと。ボッカケと呼ばれることも多いようだ。
コクがある中に、竹の子のさっぱり感。
スジコンと竹の子の組み合わせというのは初めての感覚ながら、これもいいですねぇ!

ここで麦焼酎1合がなくなったので、おかわりをもらう。
この麦焼酎1合で、3杯分の麦焼酎水割りを作って飲むことができたので、1杯あたり150円という、ものすごいコストパフォーマンスである。

大皿料理からは、「ほうれん草チリメン」(350円)を取り分けてもらう。
干したチリメンは、小魚の旨みがギュッと凝縮されていて本当に美味しい!
いやぁ、骨付鳥以外の料理もすばらしいですねぇ。

2回目の麦焼酎を、これまた3杯分でいただくと、氷も水も、ちょうど空になった。
ゆっくり、たっぷりと3時間近く楽しませてもらって、今夜のお勘定は3,800円。
噂どおりの名酒場でした。どうもごちそうさま。
(次回) 24.06.12 50年酒場名物は骨付鳥 … 「藤ちゃん(とうちゃん)」(丸亀)
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コメント
ゲストハウスのオーナーに教えていただいた丸亀駅の近くの「三太郎」もおいしかったです。地元の方で満席でした。
投稿: hiroric | 2023.05.31 13:17
ありがとうございます!>hiroricさん
「林ホルモン」に行き来するときに、「三太郎」の前を通ることが多く、いつも賑わってるので、気になっていました。
年に1度ずつ、数日しかいられないのが残念です。
投稿: 浜田信郎 | 2023.06.03 14:26