元料理人は必ずイモ天 … 居酒屋「葉牡丹(はぼたん)」(高知)

高知に来たら必ず伺いたいのが昭和27年(1952年)創業の老舗酒場「葉牡丹」だ。
午前11時から午後11時までの12時間営業(水曜定休)と、営業時間が長いのも嬉しいところだ。

今日も今日とて、入口を入ってすぐのカウンター席の一角に腰を下ろし、まずは「アサヒスーパードライ中瓶」(580円)をもらってスタートした。

つまみの1品めは「スタミナ豆腐」(475円)。
見た目はこのところすっかりハマっている「ホルモン煮込み」(356円)と同じ感じだ。

それもそのはず。この「スタミナ豆腐」は、カウンターの中にある鍋で煮込まれている「煮込み豆腐」(178円)の上に「ホルモン煮込み」をかけて、両者を合体させたものなのだ。
ただし「ホルモン煮込み」にはポン酢醤油がかけられるが、「スタミナ豆腐」にはポン酢醤油はかけないようである。

「ホルモン煮込み」の下に、「煮込み豆腐」がひっそりと隠れているというのも嬉しいではありませんか。
前回も「ホルモン煮込み」をいただいた後に「煮込み豆腐」も注文したほど、両方とも好きなつまみなので、この両者の合体版も、もちろんピシャリと好みにハマってしまった。
これまた今後もリピートする一品になるに違いない。

とそこへ、三日前にもテレビ下で飲んでいた常連さんが入ってきて、今日もやっぱりテレビ下に座り、前回と同じく「白波焼酎」(1合380円)をお湯割りで注文した。
私もちょうど中瓶ビールを飲み終えるところだったので、同じものをもらうことにした。
芋焼酎「白波」が1合の徳利で出され、それとはべつにお湯も出されて、自分でお湯割りを作るようになっている。
だから、このセットでグラスに2~3杯分のお湯割りを飲むことができるのだ。

芋焼酎のお湯割りを飲みながら次なるつまみを検討する。
壁のメニューにある「きびなご塩焼」(570円)は、今の時期にはないそうなので、日替りの黒板メニューの中から、〔珍〕と書かれている「うつぼとキャベツの酢みそ和え」(495円)を注文した。

ウツボもまた、高知ならではの食材ですもんねぇ。
ギュッと締まったウツボの食感がすごくいい。

さらには「土手焼」(594円)もいただく。
これは牛スジ煮込みなんだけど、どろりとした濃厚な煮汁なのが大きな特徴だ。
「ホルモン煮込み」のコリッと弾力感のある食感に比べると、こちら「土手焼」はクニュトロととろけるように軟らかい。
牛スジだけあって、旨味が強いのがいいですねぇ!

芋焼酎「白波」のお湯割りをおかわりすると、お湯も新しいのに代えてくれた。

テレビ下の常連さんが必ず注文するのが「いも天」(95円)だ。
というか、まずしばらくは「白波」のお湯割りだけを飲んだ後で、やおら「いも天」を1本だけ注文して、それをちょっとずつ食べつつ、またひたすらお湯割りを飲む世界に入っていく。
つまり、ほとんどつまみは食べなくて、焼酎のお湯割りがメインという飲み方なのだ。

それでも、それほど毎回注文するという「いも天」が気になって仕方がないので、その「いも天」と「シイタケ」(95円)の串揚げを1本ずつ注文すると、先に「シイタケ」の串揚げがやってきた。
ありゃ! この「シイタケ」の串揚げが、予想していたよりはるかに美味しいではないか!

「いも天」も出てきた。
えぇ~~~っ。これまたビックリするほど美味しいじゃないか!
高知名物のひとつに「芋けんぴ」もあるぐらいだから、さつま芋そのものがいいんだろうなぁ。

「いも天」も「シイタケ」もけっこう大ぶりだし、キャベツも添えられているので、チビチビと長持ちするつまみでもある。
3本目となる「白波」をもらって、「レンコン」も追加注文すると、「1人前ですか?」と聞かれた。

ほとんど考えることもなく「はい」と返事をすると、なんと串焼きのほうの「レンコン」(1人前2本で190円)がやってきた。
そうかぁ。「いも天」は串揚げしかないけど、「レンコン」や「シイタケ」、「玉ねぎ」など多くのものは串揚げも串焼きもあるから、どちらかわかるように明確に注文しないといけないってことですね。反省、反省。
しかしながら「レンコン」の串焼きも間違いなく美味しいので問題なし。これはこれで良かったなぁ。
高知の野菜は美味しいということを改めて認識することができた夜になりました。

元料理人だというテレビ下の常連さんたちとの話も弾んで、ふと気がつけばたっぷりと4時間もの酒場浴。
今宵のお勘定は3,664円でした。どうもごちそうさま。
(食べログ) 居酒屋 葉牡丹 (居酒屋 / 堀詰駅、はりまや橋駅、デンテツターミナルビル前駅)
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