純ハイで三大名物+1 … 串やき「五條 名驛(ごじょう めいえき)」(名古屋)
名古屋での仕事を終えて、やってきたのは名駅二丁目の串カツ通りの中の1軒、「串やき 五條 名驛」だ。
開店直後の店内には先客はおらず、「どこでもどうぞ」というありがたい状況。
入口を入ってすぐのところにあるカウンター席の一番奥に座り、まずは「ビール大ビン」(660円)を注文すると、アサヒ、キリン、サッポロから選べるとのことで、サッポロをもらった。
4年前に初めて来たときと同じく、今もこの店の三大名物は「らっきょ」(440円)、「手羽唐揚」(550円)、「いかだんご」(1本198円)のようだが、その下に「ハッシュポテト」(220円)の張り紙も加わっている。
その中から、まずは前回食べることができなかった「らっきょ」をもらう。
「らっきょ」は鳥取産の自家製で、毎年6月ごろから食べることができるんだそうな。
前回は5月に来たので、まだ「らっきょ」が始まっていなかったのでした。
毎年、何十キロも漬けるんだけど、おかわりする常連さんも多くて、秋ごろにはなくなってしまうんだって。
続いては、これも絶対に外せない「どて焼」(一皿440円)。
これは豚シロ(腸)を串に刺して、味噌ベースの黒々とした汁(つゆ)で煮込んだもの。
串2本分の「どて焼」を串から外して小鉢に入れ、刻みネギをトッピングして出してくれるのが当店流だ。
シロのプリプリ感がたまんない。
トロトロになるまで煮込まれたシロも、それはそれで美味しいのだが、やっぱりシロにはこのプリプリ食感が大切ですよねぇ。
「どて焼」に合わせて「キャベツ」(サービス)も出してくれた。
「ソース」も添えてくれたが、せっかくの名古屋なので、「どて焼」の味噌ダレをちょっとずつつけながらいただいた。
大瓶ビールを飲み切って、続いては「酎ハイ」(385円)にしようと、大将に「甘くない酎ハイはありますか?」と聞くと、「純ハイ」を勧めてくれた。
氷を入れたジョッキに麦焼酎「二階堂」をたっぷり。そして炭酸を注いで混ぜたら「純ハイ」のできあがりだ。
言ってみれば『麦焼酎ハイボール』ですね。
ックゥ~~~~ッ! これはいいねぇ!
そしてつまみは「串カツ」(1本110円)だ。
この店では、串ものは2本以上での注文なので、2本でお願いすると、「味付けは味噌でいいですか?」と大将。
なるほど。この店も「串カツ」は味噌かソースの味が選べるんですね。
でもこれまたせっかくの名古屋なので、「はい。味噌でお願いします」と、味噌を選択した。
昼間にすぐ近くの「八幡屋」でいただいた「串カツ」は、細長く切った1切れの豚肉に衣を付けて揚げていたが、こちら「五條 名驛」は、細かく切った豚肉を、何個か並べて串に刺し、それに衣を付けて揚げている。
こうして肉が切り分けられていると、食べやすいし、衣もはがれにくいのがいいですね。
さらには「とん焼」(1本110円)。こちらも2本もらう。
「とん焼」も、「どて焼」と同じく豚シロなんだけど、串に刺してタレ焼きにしたもの。
タレは当代店主のオリジナルなんだそうな。
串カツ通りで人気の3軒(「八幡屋」、「のんき屋」、そしてここ「五條 名驛」)は、豚モツを生のまま仕入れて、各店で仕込みをしているそうだ。
だからこそ、このプリッとした強い弾力感が味わえるんですね。
もちろん、「五條 名驛」ならではの名物料理「いかだんご」(1本198円)も2本。
これは新鮮なイカをすりつぶして団子状に丸め、串に刺して揚げたもの。
できたて熱々をハフハフとかじると、口の中いっぱいにイカの風味が広がります。
前回もいただいたけど、「いかだんご」はやっぱり旨いよねぇ。
「純ハイ」(385円)をおかわりし、この店の三大名物の残る1品、「手羽唐揚」(550円)を注文すると、一皿に3本の手羽唐揚がやって来た。
名古屋で1964年(昭和39年)に創業した「風来坊」の「手羽先の唐揚げ」が人気メニューとなり、名古屋の多くの居酒屋がこぞってメニューに導入した。
「五條 名驛」で「手羽唐揚」を出すようになったのもその頃なんだそうで、この「手羽唐揚」のスパイスも、これまた当代店主のオリジナルなんだそうな。
その後、1981年(昭和56年)に「世界の山ちゃん」の1号店(店名は「やまちゃん」だった)がオープンし、2000年を過ぎたころから全国に、そして世界に展開。名古屋の「手羽先の唐揚げ」が広くみんなに知られるようになったのでした。
3杯めの「純ハイ」(385円)に合わせて、「ハッシュポテト」(220円)も注文した。
これで『三大名物+1(プラスワン)』をすべていただくことができた。
この店の店名は、実は「五條」の部分だけなんだそうな。
名古屋市営地下鉄・丸の内駅の近くに、もう1軒「五條」があって、こちらが本店という位置づけ。
両店をフルネームで呼ぶと、それぞれ「串やき 五條 名驛」と「どて焼 五條 本店」なんだって。
午後5時の開店時刻から、ゆっくりと2時間半ほど楽しませてもらって、今宵のお勘定は4,300円。どうもごちそうさま。
それにしても串カツ通りの他の2軒(「八幡屋」と「のんき屋」)に比べて、ここ「五條 名驛」のお客さんが少ない理由がよくわからないなぁ。なぜだろう?
他の2店のように、入口が開けっ放しじゃないから、入りにくいんだろうか。
それとも地元の人たちから見ると、我われのように外から来た者にはわからない、味や食感の違いがあるんだろうか。謎だ。ぜひ教えてください。>地元のみなさん
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