年明け3軒めの酒場は … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)

木曜日の荻窪「やきや」、金曜日の野方「すっぴん酒場」に続いて、土曜日の今日、年明け3軒めの酒場としてやってきたのは、なんと呉駅前の「森田食堂」である。
朝9時ごろに都内の自宅を出て、呉駅に着いたのは午後3時過ぎ。
呉駅近くのホテルにチェックインして、すぐに「森田食堂」にやって来たのだ。

店に入って、女将さんたちに新年のご挨拶をしたあと、入口左手の冷蔵陳列ケースで、つまみを選ぶ。

ちょっと迷ったけど、呉に来たらやっぱり「小いわし」(300円)の煮付けだな。
そして「ビール大」(580円)をアサヒでもらうと、いつものように「ポンッ!」と軽快に栓を抜いて出してくれた。

こうして「ポンッ!」と栓を抜くことができるのには、「森田食堂」ならではの秘訣がある。
まず栓抜き。先の部分が90度ほど折れ曲がった独特な形状の栓抜きなのだ。
そして抜き方。この曲がった奥側を栓の下にはめてから、瓶と一緒に左手で握り、右手を手刀のように栓抜きの柄の部分に振り下ろす。
こうすることで、「ポンッ!」という抜栓の音が、店内に景気よく響き渡るのだ。
この瓶ビールの抜栓の音もまた「森田食堂」の大きな名物のひとつなのである。

ところで今日の店内には、女将さん(森田鈴子さん、写真の右端)と、いつものお店のおねえさん(左から二人目)の他に、もうひとり女性店員さん(左端)がいる。
聞けばなんと女将さんの娘さん(はるこさん)で、いつもはもっと早い時間帯に上がっているんだそうな。
はるこさんは、店のメニューを書くことも担当されていて、毎年1月2日に、新年の書初めとして、すべての短冊メニューを書き直している。
亡くなったお父さん(鈴子さんのご主人)もずっとそうしていたそうで、はるこさんはそれを受け継いでいるとのこと。
創業111年となる老舗食堂ながら、黄ばんだメニューが一切ない理由は、ここにあったんですね。
栓抜きを曲げる工夫をされたのも、お父さんなんだって。

「森田食堂」の店内には、呉を舞台にした「この世界の片隅に」に関連するグッズも並んでいて、のんさんと女将さんが一緒に写った写真などもあります。
女将さんも『すずさん』、「この世界の片隅に」の主人公も『すずさん』なので、そこにもつながりがあるんですね。

今日はこの後、呉中通での飲み会が予定されているので、1品と1杯だけで「森田食堂」を後にした。
お勘定は880円でした。どうもごちそうさま。
(次回) 24.02.11 黄金スープの中華そば … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)
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