商店街の一角に英国が … カフェ&パブ「ケンジントン(Kensington)」(福山)
初めてやって来た福山駅の北口側(山側)。
赤レンガが敷き詰められた、アーケードのない大黒町商店街の中に、目指すカフェ&パブ「ケンジントン(Kensington)」があった。
どーんと高い3階建てのレンガ造りのビル。
その堂々とした入口の造りと、風にはためくユニオンジャック(英国旗)。
入口上部に掲げられた「BRITISH PUB KENSINGTON BRITISH CAFE」の看板。
ここだけ見ると、本当に英国のパブに来てしまったかのように感じてしまう。
立派な門をくぐった先は、店頭のテラス席になっていて、さらにその先の扉の向こうが店内だ。
店に入ると、左手が厨房とカウンター席になっていて、大量のウイスキーがところ狭しと並んでいる。
その反対側(入口から見て右側)にはテーブル席がずらりと並んでいる。
厨房の上、中二階にもテーブル席があって、店全体では40人ほど入ることができるそうだ。
二人で入った我われは、テーブル席の1卓に座り、私はまずは「ギネス」の1パイント(568ml、1,100円)をもらった。
英国パブに来るとやっぱりこれよのぉ。
1997年から2000年にかけて、何度か英国出張に行く機会があり、毎晩のように現地のパブで飲んでいたことを思い出す。
同行のAさんは、日替わりのドラフトビールの中から、「ヴォーケーション ハート&ソウル」を1パイント(1,500円)で注文した。
この生ビールサーバーもまた、いかにも英国パブだよねぇ。
つまみには「チリコンカン&フライドポテト」(900円)をもらう。
英国ではとにかくこのフライドポテトをよく食べていたことを思い出した。
どういうわけだかフライドポテトのことを、英国では(ポテト)チップと呼ぶようで、パブで何か料理を注文すると、必ずのように「チップス?(フライドポテトは添えるか?)」と聞かれる。
「イエス」なんて答えようものなら、『これでもか!』というほど大量のフライドポテトが添えられるのだ。
そうそう、「フィッシュ&チップス」(この店では1,100円)のチップスも、フライドポテトのことですね。
「ギネス」に続いては、「アードベッグ10年」(900円)をロックでもらう。
「アードベッグ」は、アイラ島で作られるモルトウイスキーで、泥炭の独特な香りがあるのが大きな特徴。私はこの香りが大好きなのだ。
アイラ島には「アードベッグ」の他に、「ボウモア」、「ラフロイグ」、「ラガヴーリン」、「カリラ」など9つの蒸留所があって、それぞれ個性的な味わいが楽しめる。
Aさんは「タリスカー10年」(800円)のハイボールを選択。
「タリスカー」も、火山島であるスカイ島で造られたウイスキーで、「火山の力を借りて液体になった雷(かみなり)」とも呼ばれているのだ。
スカイ島の蒸留所は、ずっとタリスカー1つだけだったんだけど、2017年に新たにトラベイグ蒸留所ができたそうだ。
店内には暖炉なども置かれていて、このあたりにも本物の英国パブを感じる。
店主ご夫妻は、英国風パブをやろうと決めてから、2年ごとぐらいにご夫婦で英国に行ってパブを研究し、アイラ島にも行った。
その上で、英国の古い建築資材などを手に入れて改装し、2014年にこの店をオープンしたんだそうな。
テーブル上に置かれているメニューのひとつに、「イギリスの夏と言ったらPIMM'S(ピムス)」(グラス800円)とあるのを見て、〆の1杯として、これをもらってみることにした。
すると、まるでジュースのような飲み物がやって来た。
ピムスは、ジンをベースとした、フルーツとハーブのリキュールで、アルコール度数は25度。カクテルの材料とされることを前提に開発されたんだそうな。
これにミントの葉、オレンジ、ストロベリー、レモン、リンゴ、キュウリのスライスを入れて、ソーダで割ったのがこの店の「PIMM'S」なので、アルコール度数は酎ハイ程度で飲みやすい。
ゆっくりと3時間近く楽しんで、今夜のお勘定は二人で6,800円(ひとり当たり3,400円)でした。どうもごちそうさま。
いやいや、福山駅の北側にも名酒場ありですね。次からはこっち側にも来なければ!
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