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2024年6月

牛すき焼きが418円 … せんべろ酒場「やまじゅう」(本八戸)

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 ひとり用の鍋で調理された、牛肉たっぷりの「牛すき焼き」が418円(380円+税)というんだから驚いてしまう。

 さすが、『せんべろ酒場』と銘打っているだけのことはありますねぇ!

 一緒に出される生卵を絡めながら、「プレーンサワー」(363円)と合わせていただいた。

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 今夜は一人で「せんべろ酒場 やまじゅう」にやって来た。

 本八戸の酒場は、八戸市中心街の八つの横丁に集中しているようで、どの酒場も大勢のお客さんたちでにぎわっている。

 しかしながら、その八つの横丁の一つ、『花小路』を抜けた先にある「やまじゅう」は、横丁からはちょっと離れているからか、いつもそんなに混んでない、というか、むしろいているのだ。

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 この店にはまだ数回しか来てないけど、すでに自分では定位置になりつつある、店の奥のほうのカウンター席の一角に腰を下ろし、注文は今夜も「超せんべろコース」(1,100円)である。

 「超せんべろコース」では、ドリンクメニューからどれでも3杯と、つまみを2品(132円ものが1品と、198円ものが1品)選ぶことができる。

 今日は「生ビール」(定価363円)、「いか塩辛」(定価132円)、「ポテトサラダ」(定価198円)でスタートした。

 さらにグルメメディアサイト「ヒトサラ」のクーポンでサービス(無料)となる「枝豆」(定価198円)もいただいた。

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 1杯めの生ビールはあっという間に飲み干して、「超せんべろコース」3杯の2杯めは、八戸の地酒「八鶴」(定価363円)を燗で注文した。

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 「超せんべろコース」がすごくお得なので、いつもこれを注文しているが、単品で注文しても高くはない。

 『お一人さま一本まで』という限定品の「とうふ田楽」や「こんにゃく田楽」は、なんと33円だし、おでんも「ちくわ」「大根」「さつま揚げ」「糸こんにゃく」などは88円。

 通常メニューの料理だと、いちばん高くても418円なんだからすごいよね。

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 「超せんべろコース」の最後の3杯めも、やはり「八鶴」(定価363円)の燗にした。

 「ポテトサラダ」と「枝豆」は食べ終えたんだけど、「いか塩辛」がまだたっぷりと残っている。

 仕事帰りに毎日のように飲むのであれば、この「超せんべろコース」だけで十分だなぁ。

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 しかしながら、せっかくの八戸なので、もうちょっと飲んでいこうということで、「プレーンサワー」(363円)と「牛すき焼き」(418円)を追加注文したのでした。

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 本格的に青森料理を楽しみたい場合には、通常メニューの他に「青森ご当地グルメ」というのもあって、津軽地方の料理(5品)や、南部地方の料理(5品)が、税込だと418円から638円で並んでいます。

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 さぁ、「牛すき焼き」もできあがってきた。

 改めて言いますが、これが418円ですよ!

 本当にありがたいことです。

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 ゆっくりとたっぷりと3時間ほどの酒場浴。

 飲みもの4杯と料理が4品でのお勘定は1,881円でした。

 今夜もどうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和5(2023)年12月13日(水)の記録》

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赤ひげ姉妹店、相一軒 … 「鳥貴族(とりきぞく)」(神戸)

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 今宵の『ひとり呑み』の酒場は、JR神戸駅の中央口(北側)を出ると、通りの向かい側のビルの2階にある「鳥貴族 JR神戸店」だ。

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 「ひとりです」と入ると、カウンター席に案内してくれたので、まずは生ビール「ザ・プレミアム・モルツ」(360円)と、おかわり無料の「キャベツ盛」(360円)をオプションの「ごま油」付きで注文した。

(注:この記事で紹介しているメニューの内容や価格は、2023年9月に訪問したときのものです。「鳥貴族」の価格は、2024年5月1日から全店で、全品360円均一から全品370円均一に改定されています。)

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 さらに目の前のタブレットから「砂ずり(岩塩)」(2本360円)と「かわたれ」(2本360円)の焼鳥を注文。

 カウンター席が焼き台のすぐ前にあって、焼鳥を焼いている様子を見ることができるのも、いいつまみになるよね。

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 さらっと「鳥貴族」にやって来たかのように書いているが、実はここまでの道のりが大変だった。

 まずは神戸に来たらいつも行っている、新開地の「赤ひげ姉妹店」にいったところ、なんと今日は定休日。

 ガァ~~ン。出張が続いていて曜日の感覚が無くなってたけど、今日は「赤ひげ姉妹店」がお休みの水曜日でした。これは大失態だ。

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 改めて神戸方面に引き返しつつ横を通った「立呑み 赤ひげ」は、姉妹店が休みと言うこともあってか、大勢のお客さんでにぎわっている。

 この「立呑み 赤ひげ」が本店にあたるらしく、こちらは月曜日が定休日なのだ。

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 すぐ近くの「八喜為はきだめ」も、これまたにぎわってるなぁ。

 しかしながら、この酒場も通過して、さらに神戸駅の方向へ。

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 目指すは神戸駅ガード下の中華料理「相一軒あいいちけん」だ。

 「赤ひげ姉妹店」から「相一軒」までは850m、歩いて12分ほどかかるのだ。

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 やっとたどり着いた「相一軒」の入口には、なんと『只今、満席です』の張り紙が!

 現在の時刻は午後6時過ぎ。たしかに一番にぎわう頃だよなぁ。

 そこで、宿泊しているホテルの地下1階にある「サイゼリヤ」にしようか、それとも神戸駅前の「鳥貴族」にしようかと、ちょっと迷って、このところ少しご無沙汰している「鳥貴族」にしたのでした。

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 さぁ、焼鳥もできあがってきた。こちらは「砂ずり(岩塩)」ですね。

 焼鳥は基本的に『塩』『たれ』『スパイス』という3種の味が選べるのだが、「砂ずり」は『塩』しかないのでした。

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 そして「かわたれ」も。

 2本で360円なので、1串あたり180円。『ちょっと高いかなぁ』という感じがするかもしれないが、写真を見ていただけると分かるとおり、1串の量が多いのである。

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 タブレットには『「かわ串」ご提供について』というお知らせも載っていて、『原料不足、生産量不足で提供数制限を実施している』ということが書かれている。

 「鳥貴族」にたどり着くまでは紆余曲折があったものの、なんとか「かわ串」をいただくことができて良かったなぁ。

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 「かわたれ」には七味唐辛子をかけていただこうかな、と見ると、卓上には調味料は置かれていない。

 しかしながら、これもタブレットから(もちろん無料で)注文することができるのだ。

 タブレットに載っているのは、塩、一味唐辛子、山椒、そして爪楊枝。

 これら4品を一気に注文できる「薬味セット」というのもあったので、そのボタンを押した。

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 生ビールに続いては「メガレモンサワー」(360円)をもらう。

 ずっしりと重いメガジョッキがいいよね。

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 つまみには、これまた「鳥貴族」に来たら必ず注文すべき逸品、「ふんわり山芋の鉄板焼」(360円)を注文した。

 熱々とろりの山芋とろろに、味付け出汁の旨み。何度食べてもこれは美味しいよなぁ。

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 「メガレモンサワー」に続いては、「メガハイボール」(360円)。

 これは、バーボン「ジムビーム」の炭酸割りである。

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 「キャベツ盛+ごま油」の無料おかわりももらった。

 この「キャベツ盛」が無料でおかわりできるというのは本当にありがたいよね。

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 〆とつまみを兼ねた一品として「鶏スパイス丼」(360円)を注文しておいて、4杯めのお酒としてもらったのは「メガ金麦」(360円)。『第三のビール』(ビール系飲料)ですね。

 「鳥貴族」の『メガ』は、「メガレモンサワー」、「メガハイボール」、「メガ金麦」の3種類。今宵はそのすべてをいただくことができました。

 この3つの中では、「メガハイボール」が一番好みに合うかなぁ。

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 「鶏スパイス丼」もできあがってきた。

 鶏もも肉をオリジナルスパイスで焼き上げ、バター醤油風味のソースをかけた焼鳥丼で、鶏ガラスープが添えられている。

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 「鶏スパイス丼」という名称のとおり、鶏肉がとってもスパイシーで美味しいのだが、串1本分しかないので、いかんせん量が少な過ぎる。

 もう1本は欲しいところだが、焼鳥が2本のった「鶏スパイス丼」が360円と言うことになると、同じく2本で360円の通常の焼鳥との整合性がとれないんだろうなぁ。

 「鶏スパイス丼」と「もも貴族焼(スパイス)」を一緒に注文して、「もも貴族焼」もご飯の上にのせて食べるのが正解かもね。

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 「鶏スパイス丼」の、ご飯の上の焼鳥を食べ終えてから、残ったご飯に鶏ガラスープをかけていただくことにした。

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 すると、なんとまぁ! これが美味しいこと!

 とてもいいつまみになる『汁ごはん』に変身した。

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 ゆっくりと2時間半ほど楽しんで、料理5品にお酒4杯でのお勘定は3,240円。

 PayPayで支払って店を出た。どうもごちそうさま。

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 「赤ひげ姉妹店」が定休日で、「相一軒」にも満席で振られたけれど、結果的に「鳥貴族」でたっぷりと楽しむことができて良かったなぁ。

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 ホテルまで戻ってみると、地下1階の「サイゼリヤ」もやっぱりにぎわってました。

店情報関連前回) 《YouTube動画

《令和5(2023)年9月27日(水)の記録》

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店情報: 「鳥貴族(とりきぞく)」(神戸)

  • 店名: 鳥貴族 JR神戸店
  • 電話: 078-341-3363
  • 住所: 650-0025 神戸市中央区相生町2-3-4 神戸フロントプラザ2F
  • 営業: 17:00-01:00、無休
  • 場所: JR神戸駅・中央口(北側)より徒歩2分
  • メモ: カウンター8席、テーブル64席。ネット予約可、コンセントあり、テイクアウトあり、店内喫煙ブースあり。現金、カード、電子マネー、QRコード決済。公式サイト食べログ(公式)ぐるなび(公式)。(2023年9月調べ)

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長崎ならではの食と酒 … 居酒屋「桜(おう)」(浦上)

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 長崎への出張の最終日。予約して3人で居酒屋「桜~おう~」にやってきた。

 長崎駅前から路面電車で6駅。大学病院前駅の近くにあるこの酒場は、このところますます大人気で、一人であっても予約しないと入れないことも多い。

 二人以上だと予約は必須と考えておいたほうがいい。

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 まずは「生ビール(中)」(528円)をもらって乾杯すると、すぐに「お通し」(275円)の小鉢も出してくれた。

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 クィ~~ッと生ビールで喉を潤してから、この店に来たら必ず食べたい長崎の名物料理3品を注文する。

 「雲仙ポークハム」(638円)は、雲仙産をはじめとする九州産の豚肉を使用したボロニアソーセージで、肉汁たっぷりのジューシーさが大きな特長。

 この店に来るたびに、必ず注文している逸品である。

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 2品めは「ハトシ」(528円)。

 明治時代に清国(当時の中国)から長崎に伝わった料理だそうで、中国語では「蝦多士(ハートーシー)」と書く。

 『蝦』=エビのすり身を、『多士』=食パンで挟み、油で揚げて作る料理ということなんだそうな。

 「ハトシ」は、長崎市内のいろんなお店で出されているんだけど、自分はこの店の「ハトシ」が一番好きだなぁ。

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 3品めは「すり身揚げ」(528円)。

 魚のすり身を衣を付けずに揚げた、鹿児島の「つけ揚げ(さつま揚げ)」や、中四国で「てんぷら」と呼ばれているものと同じタイプの『揚げかまぼこ』である。

 漁獲できる魚種は全国1位、漁業生産量は北海道に次いで全国2位という漁業県でもある長崎では、自宅で揚げた「すり身揚げ」が食卓に並ぶほど、ごく普通の料理のようだ。

 でもこれが、他県から来た我われには珍しくて美味しいんだなぁ。

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 この店でのもう一つの楽しみが飲み物だ。

 豊かな自然と500年の歴史が育んだ壱岐焼酎。その壱岐の麦焼酎「壱岐ゴールド」の720mlボトルを、ここでは2,200円でボトルキープすることができる。

 アルコール度数が22度なので、ロックで飲む人も多いが、私はちょっと濃いめの水割りでいただいている。

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 刺身の盛り合わせもまた、初めて来た人はびっくりするほどの逸品だ。

 上の写真が、一昨日、同じメンバーで来たときに注文した「一人盛り」(638円)。

 この種類とボリュームで638円ですよ! どう思う?!

 他に「一~二人盛り」(858円)と「二~三人盛り」(1,408円)があって、最初にこの店に来たときに、「二人だから『一~二人盛り』をもらおうか」と相談していたら、それを聞いていた店主が、「二人で『一~二人盛り』は多過ぎる。『一人盛り』で十分ですよ」と教えてくれて、それ以来、2~3人で来ても必ず「一人盛り」を注文しているのでした。

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 しかし今日は、刺身以外の他の料理も食べたいので、「一人盛り」は注文せず、「あじ刺身」(418円)をいただいた。

 長崎はアジも旨いのだ。

 刺身の盛り合わせがあまりにも安過ぎるから霞んでしまうけど、この量の「あじ刺身」が418円と言うのも驚くほど安いよねぇ!

 店の常連さんたちは、「スーパーに並んでる刺身より、ここで食べる刺身のほうが安いんだよ」なんて笑ってる。

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 刺身以外に食べたいと思っていた料理の筆頭がこれ、「天ぷら盛り合せ」(748円)だ。

 一昨日、となりのテーブルの人たちが注文していて、とても美味しそうに見えたのだ。

 これまた、748円とは思えないボリュームですよねぇ。

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 さらにこちらは「はも天ぷら」(748円)。

 ハモと言えば京都のイメージが強いが、実は長崎で水揚げされたハモの多くが京都に送られているんだそうな。

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 3人いると、焼酎の減りも速くて、あっというまに2本目(2,200円)である。

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 お腹もけっこう満ちてきたので、つまみには珍味系の「かに味噌」(418円)をもらって、それをチビチビと舐めるようにいただきつつ「壱岐ゴールド」である。

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 「冷やしトマト」(418円)もまた、呑兵衛には人気が高い一品だ。

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 一昨日は、ひとり1個ずつ「おにぎり」(165円)をもらって締めくくったのだが、今日はもうお腹いっぱいで入りそうにないなぁ。

 ちなみに1個165円の「おにぎり」の具には、梅・明太子・こんぶが選べるほか、1個220円の「おにぎり」だとサバかシャケの具が選べます。

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 2本目の「壱岐ゴールド」も完飲。キープボトルとして残すことができなかったなぁ。

 ゆっくりと、たっぷりと4時間半も楽しませてもらって、今夜のお勘定は3人で11,000円(ひとり当たり3,667円)でした。

 いやぁ、美味しかった、楽しかった、安かった。どうもごちそうさま。

 長崎に来たら、絶対にまた伺いたい酒場です。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和5(2023)年11月9日(木)の記録》

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まだまだあるぞ名酒場 … 立呑処「なごみ」(大宮)

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 行きたいのに行けなくて、長年の課題店になっていた大宮の「いづみや」。

 始めて行けたのは2023年(令和5年)4月だった。

 それをきっかけに本店にも第二支店にも、それぞれ何度か行くことができて、うわさに聞いていた「いづみや」の良さを、実体験として知ることができたのでした。

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 が、しかし!

 当然のことながら大宮の酒場は、駅前の2軒の「いづみや」だけではないはず。

 今夜はあえて「いづみや」はスルーして、さらに奥へと足を運んでみた。

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 すると、あまり先まで進まないうちに、1軒の酒場の店頭に出されているメニュー看板に足が止まった。

 なんと! 日本酒、酎ハイ、角ハイボールなどの飲み物のほとんどが270円。

 つまみにいたっては、全品が120円、160円、260円の3つの価格帯だと書かれている。

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 しかも営業時間は正午から午後10時(土祝は午後9時)と、午後はいつでも飲めるというんだから恐れ入る。

 こりゃ入ってみるしかないでしょう!

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 店に入るとすぐ左手に食券販売機があり、これで食券を買って店の奥に進む仕組み。

 その販売機には、まさに店頭に出されていたメニューと同じ内容のボタンが、ずらりと並んでいる。

 この写真には写っていませんが、この販売機の上部には交通系電子マネーの読み取り機も載っていて、それでも食券が買えるようになっている。

 食券販売機の「おつまみ」ボタンは「120円券」「160円券」「260円券」の3つしかなくて、その内容はわからない。

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 食券販売機のちょっと奥に進むと、厨房前の長テーブルにおつまみがずらっと30種類以上ならんでいて、そこに品名と値段が書かれているのだ。

 私もいったんここまで入って、1品めのつまみとして「そら豆」(120円)をもらおうと決めてから、改めて食券販売機のところに戻って、「びんビール(大)」(540円)と「おつまみ120円券」の食券を購入した。

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 食券は、その食券販売機のすぐ横で店主が受け取ってくれて、飲み物もつまみもその場で渡してくれた。

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 店内は、入って右手に立ち飲み用の長テーブルが何卓か並んでいるほか、店の奥のほうのトイレ手前の壁際には、座って飲めるカウンター席が6席。

 私もそのカウンター席の1席に座らせてもらった。

 「そら豆」、いいですねぇ。皮ごと食べることができる。

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 あっという間に「そら豆」を食べ切って、続いては食券販売機で「おつまみ160円券」を買って、「野菜うま煮」(160円)をもらった。

 『野菜』と銘打ってはいるものの、豚肉もけっこう入っていて旨し。まさに『うま煮』だ。

 これが160円と言うのがすごいよねぇ。恐るべし大宮酒場!

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 壁のそこここに、「より多くの方にご利用いただくため、飲食時間は3時間以内」とか、「飲んでる方の入店はお断り」といった張り紙が出されている。それだけ人気がある酒場ってことなんでしょうね。

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 お客が帰って、空いたカウンター席を拭きにきた店主に、「お一人でされてるんですか?」と聞いてみると、「もうすぐ助っ人が来るんですけどねぇ(笑)」という返事。

 『空いたグラスやお皿はお客が下げる』というのがこの店の約束ごとなのだが、お客さんが帰った後の席の掃除は、きっちりとお店の人がやってくれて、清潔な酒場空間が保たれています。

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 飲み切った「びんビール(大)」の空きビンとコップを返却し、続いてもらったのは「酎ハイ」(270円)だ。

 ここの「酎ハイ」は、シンプルに焼酎+炭酸水に、レモンスライス(半月)が一切れ。甘くないのがいいよね。(甘いのが好きな場合は「レモンサワー」(270円)もあります。)

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 この店の料理では最高値となる「おつまみ260円券」を買って、いただいたのは「まぐろブツ」(260円)。

 これまた旨みが強くていいねぇ!

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 そして空いたジョッキを持参して、「酎ハイ」(270円)をおかわりした。

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 「まぐろブツ」のあと「だし巻き玉子」(120円)をもらったところで午後7時。店主が『助っ人』と言っていた女性店員さんもやって来た。

 この「だし巻き玉子」。出汁の旨みというよりも、砂糖の甘みが強いのが関東の出汁巻きなんだね。でもこれはこれでいいつまみになるなぁ。

 ん~~~っ、やばいっ! この「だし巻き玉子」の甘さが、なんだかスイーツを食べてるみたいな感じでクセになって、箸が止まらん!

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 「酎ハイ」(270円)も3杯め。

 残りわずかとなった「だし巻き玉子」に醤油をちょっとつけて食べてみると、これもまた旨し。

 このつまみが120円というのがたまらんねぇ!

 店内のテレビは『4チャンネル(日テレ)固定』と書かれている。もしかすると店主が巨人ファンなのかな(笑)

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 『そろそろ〆にするか』ともらってきたのは、「葱チャーハン」(120円)。

 ずらりと並んでいる「葱チャーハン」の一つを、電子レンジで温めて、レンゲも添えて出してくれる。

 これもうまいよ! 安いのにやるなぁ!

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 「ナポリタン」(麺だけじゃなくて具もいっぱい入ってる!)も120円。「津山ホルモン焼うどん」も120円。そして「大阪焼き」(小さなお好み焼き)も120円。すごいよね!

 女性のひとり客が大勢いる理由もわかる気がした。

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 ゆっくりと2時間半ほど楽しんで、購入した食券の総額は2,130円なり。

 安かったなぁ、美味しかったなぁ、絶対にまた来たいなぁ。

 「いづみや」のみならず、ちょっと足を伸ばしただけで、こういう酒場もあるんですねぇ。

 この街には、いい酒場がまだまだたくさんありそうだ。

店情報YouTube動画

《令和6(2024)年2月20日(火)の記録》

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店情報: 立呑処「なごみ」(大宮)

  • 立呑処 なごみ 店名: 立呑処 なごみ
  • 電話: (非公開)
  • 住所: 330-0846 埼玉県さいたま市大宮区大門町1-72-66 豊栄ビル1F
  • 営業: (月-金)12:00-22:00(21:30LO)、(土祝)12:00-21:00(20:30LO)、日・第三月休
  • 場所: JR大宮駅東口(南口)より徒歩2分(207m)
  • メモ: 飲んでる人は入店お断り。ひとり3時間以内。テレビは4ch固定。カバン・手荷物は荷物カゴへ(イスの上に置かないこと)。食券制。交通系電子マネー可、喫煙可。〔おつまみ〕全品120円、160円、260円均一。〔お飲み物〕びんビール(大)540、生ビール(中)430、日本酒(グラス)270、酎ハイ270、ウーロンハイ270、コーラハイ270、梅サワー270、レモンサワー270、山ぶどうサワー270、梅割り270、焼酎お(ストレート・湯割り・水割り)270、角ハイボール270、ノンアルコールビール270、ウーロン茶180、コーラ180、山ぶどうスカッシュ180。(2024年月調べ)

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ジョナバルで一人呑み … 「ジョナサン」(鷺ノ宮)

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 居酒屋チェーン店で呑むことに加えて、このところチャレンジしつつあるファミレス呑み。

 『すかいらーく』グループでは「バーミヤン」「ガスト」で『ひとり呑み』したことがあるんだけれど、「ジョナサン」はどうなんでしょうね。

 ということで、今日は「ジョナサン 鷺宮店」にやって来た。

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 店に着いたのは午後4時半。

 土曜日ながら、中途半端な時間帯だったため、店内はいていて、「お一人様、お好きなお席にどうぞ」と、どの席でも選べる状態だったので、景色も見える窓際のテーブル席を使わせてもらうことにした。

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 実は今日、「ジョナサン」を選んだのには理由わけがある。

 事前のネット調査で、2024年6月6日(木)から6月16日(日)までの間、「ジョナサン」では、父の日記念「Jona Bar Week(ジョナバルウィーク)」として、生ビールと角ハイボールが何杯でも半額で飲めるほか、対象おつまみ5品が110円引きになっていることがわかったのだ。

 こういうキャンペーンがあるのもファミレスならではかも。

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 まずはその半額の「生ビール」(通常605円→301円)からスタートである。

 銘柄は「サントリー ザ・プレミアム・モルツ」。

 グイィ~~ッと呑む1杯めにちょうどいいよね。

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 つまみの1品めは、対象おつまみ5品の中から「サーモンマリネ」(通常439円→329円)を注文した。

 5品の中では、これだけがサラダっぽい料理だったし、サーモンものってるというのが決め手となった。

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 すかいらーく系のお店では、ネコ型のロボットが料理を運んできてくれるのも面白いところ。

 しかしながら飲み物は、お店のおねえさんが持ってきてくれます。

 ロボットだと急停止したりした時に、飲み物がこぼれる可能性があるからかもしれませんね。

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 対象おつまみ5品の中で、よくわからなかったのが「カラマリフリット」(通常329円→219円)。

 メニューの写真を見ると、イカフライのようにも、玉ねぎフライのようにも見える。

 スマホで「カラマリとは」と検索してみると、これはイカのフライのことで、地中海や欧州のレストランでは人気の前菜メニューなんだそうな。

 もちろん注文しましたよぉーっ!

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 生ビールを飲み切って、2杯めは「角ハイボール」(通常384円→191円)。

 泡と一緒に注いだときにはジョッキのふちまであったんだろうけど、テーブルに持ってきてくれるまでの間に、上の泡が無くなっちゃったのかな。

 ジョッキに7分めぐらいの量しか入っていないのが残念だ。

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 予想どおり「カラマリフリット」はとても美味しくて、あっという間に食べ切ってしまった。

 3品めのつまみとして、これまた5品の中から「フライドポテト」(通常329円→219円)を注文すると、追加の伝票と共にロボットが運んできてくれました。

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 「フライドポテト」はボリュームたっぷりで、ミニパックのケチャップも添えられている。

 これはもう呑兵衛にとっては定番のおつまみですね。

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 今日は『対象おつまみ5品』の中から料理を選んでるんだけど、通常のメニューの中にも『Appetizer(アペタイザー)』というコーナーがあって、329円の料理が13品ならんでいる。

 「きびなごのから揚げ」や「揚げだしモッツァレラチーズ」も美味しそうだなぁ。

 「モッツァレラトースト バター醤油ソース」って何だろう? 気になる気になる。

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 「角ハイボール」をおかわりするも、フライドポテトは、まだたっぷりと残っている。

 ブラジルの酒場では、無料のお通しとして、少量のフライドポテトが出される店も多かったことを思い出した。

 ちなみにブラジルではフライドポテトのことは『バタタフリッタ』と言います。

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 メニューの『Jona Bar(ジョナバル)』というコーナーには、各種のお酒がずらりと並んでいて、キャンペーン中じゃなくても、ワイン(赤・白)はグラスで242円、デカンタ(250ml)で418円と、「サイゼリヤ」ほどではないものの、それほど高くはない。

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 さらに平日の10:30~18:00には、ハッピーアワーも設定されていて、生ビール、ハイボール、サワー類を通常より安く呑むことができるようだ。

 『お酒1杯とおつまみ1品で500円』という「ちょいバルセット」もいいねぇ!

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 4品めのつまみも、5品の中から「ピリ辛ねぎ盛り しゅうまい」(通常329円→219円)を注文。

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 そして「角ハイボール」の3杯めもおかわりだ。

 毎回、必ずこれくらい(ジョッキに7分めぐらい)の量で出されるというのも、ある意味、『お店として安定した商品提供の品質』と言っていいのかもね(笑)

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 この「ピリ辛ねぎ盛り しゅうまい」のあと、本当は『対象おつまみ5品』の中の最後の1品、「チキンナゲット」(通常329円→219円)も食べて帰りたかったんだけど、もうお腹いっぱい。残念ながらここで断念した。

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 午後7時まで、ゆっくりと2時間半ほど楽しんで、飲み物4杯(生ビール1杯+角ハイボール3杯)と料理4品での合計金額は1,860円。

 ここからプラチナパスポート(60歳以上の5%割引)で93円引きとなってのお勘定は1,767円。Suicaでピッと支払った。

 4杯と4品で1,767円なので、1杯と1品あたりの平均は442円だったってことですね。安っ!!

 「バーミヤン」や「ガスト」にも負けてないなぁ。

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 ところで、この記事でご紹介した「ジョナサン 鷺宮店」ですが、この記事が公開される2024年6月16日(日)をもって閉店となるそうです。

 私にとって、最初で最後の「ジョナサン 鷺宮店」訪問となりました。

 午後6時を回ってからは、店頭で空席待ちをしているお客さんも多い状態でした。

 チェーン店のファミレスなので、他の「ジョナサン」でも同じ内容で楽しめると思います。

店情報YouTube動画

《令和6(2024)年6月8日(土)の記録》

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店情報: 「ジョナサン」(鷺ノ宮)

  • ジョナサン 店名: ジョナサン 鷺宮店
  • 電話: 03-5373-7385
  • 住所: 165-0032 東京都中野区鷺宮3-46-17
  • 営業: 07:00-23:30、無休
  • 場所: 西武新宿線・鷺ノ宮駅から徒歩6分(365m)
  • メモ: 鷺宮店は2024年6月16日をもって閉店。公式サイト鷺宮店)。(2024年1月調べ)

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50年酒場名物は骨付鳥 … 「藤ちゃん(とうちゃん)」(丸亀)

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 午後5時半。開店直後の「藤ちゃん」は、右手カウンター席の一番奥に、ご常連らしき男性一人客。

 2番目の客となった私は、逆にカウンター席の一番手前に陣取って、まずはこの店名物の「骨付鳥」(900円、以下すべてメニュー表記価格)を、前回は『親鳥』でいただいたので、今回は『若鳥』で注文した。

 この店では、調理時間のかかる「骨付鳥」を、まず真っ先に注文しておくのがいいようなのだ。

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 その上で、改めて「ビール大」(650円)と「枝豆」(300円)を注文して、チビチビと飲み始める。

 この店の料理は、カウンター内の壁の上部に並んでいる短冊メニューと、奥の壁のホワイトボードメニュー、そしてカウンター上に並ぶ大皿料理の中から選ぶ仕組みだ。

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 カウンター内の短冊メニューには、この店の定番の品、骨付鳥900、樽生大900、樽生中550、ビール大650、お酒450、焼酎450、鳥めし400、むすび300、納豆300、月見とろろ400、ノンアルコール300が並んでいて、ホワイトボードの手書きメニューには日替りの、ホタテ貝柱刺身550、マグロブツ切り600、マグロ山かけ600、カンパチ刺身600、鯨刺身600、アジ刺し500、牛たたき600、ニシ貝刺身600、ポテトサラダ350、ホタルイカわけぎ辛子すみそ400、ほうれん草おひたし300が並んでいる。

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 店内は入口から見て右手にカウンター8席、左手には4人用のテーブル席が2卓並んでいて、全席が埋まると16人となる。

 今宵はテーブル席の1卓には予約が入っているようだ。

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 とそこへ、まずは「骨付鳥」のキャベツが出された。

 このキャベツが出されるということは、もうすぐ「骨付鳥」もできあがるってことですね。

 この時点で、「骨付鳥」の注文からだいたい15分である。

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 さぁ来た! 「骨付鳥」の『若鳥』である。

 前回、『親鳥』を注文したときには、硬い肉でも食べやすいように、小さく刻むようにカットしてくれていたが、肉が軟らかい『若鳥』は大きめにカットしてくれている。

 あららぁ~~っ。若鳥も美味しいですねぇ!

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 「藤ちゃん」の店主・藤純治(ふじ・じゅんじ)さんは、1953年(昭和28年)に丸亀で初めて骨付鳥を売り始めた店の料理人を務めたあと、1974年(昭和49年)に独立して「藤ちゃん」をオープンした。今年で創業50年である。

 常連さんたちとの会話を聞いていると、店主は喜寿(77歳)を迎えたそうなので、27歳の時に独立されたってことですね。

 これまで「骨付鳥」は『親』じゃなきゃと思い込んでいたが、今回、「藤ちゃん」の若鳥をいただいて『若』もいいということを再認識いたしました。

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 大瓶ビールを飲み切って、麦焼酎「二階堂」(450円)を水割りでお願いすると、チロリに入った焼酎と、水、氷、そして水割り用の氷入りのグラスをセットで出してくれる。

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 これで自分の好きな濃さの水割りを作るわけですね。

 私の好みの濃さに合わせると、この麦焼酎1合で、3杯分の水割りを作って飲むことができるので、1杯あたり、なんと150円という素晴らしいコストパフォーマンスになるのでした。

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 「骨付鳥」の肉を食べ終え、骨ぎわの身もしゃぶりつくしたあと、残ったタレの中にキャベツや枝豆を投入していただくのが、これまた旨い。

 若いお客さんたちは「むすび」(300円)を注文して、それを残ったタレに絡めながら食べている。

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 カウンター上にずらりと並んでいる大皿の中に、小魚を揚げた料理があったので、「これはなに?」と聞いてみると、「トラハゼ南蛮漬」だという。

 瀬戸内の小魚の中では沖合いのほうにいる魚で、体の側面にトラのような縞模様があって、形はハゼに似ていることからトラハゼと呼ばれているんだそうな。

 さっそくいただいてみると、これがかなり淡泊な味わいで、まったくクセがない。

 小さなトラハゼにだけ、瀬戸内の小魚特有の旨みが残っているのは、皮の部分に旨みがあるからのようだ。

 体が大きくなると、皮に対する身の比率が大きくなって、身の淡泊さに皮の旨みが負けちゃうんだろうなぁ。面白い!

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 最後は「ポテトサラダ」(350円)で締めくくる。

 ポテトサラダと言いつつも、トマトやアスパラなども添えられているのが嬉しいね。

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 ゆっくりと3時間近く楽しんで、今宵のお勘定は3,400円。

 現金で支払って、まだまだにぎわっている店を後にした。

 どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和6(2024)年4月15日(月)の記録》

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呑兵衛横丁からの老舗 … 「とんぼ」(釜石)

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 釜石での仕事も今日が最終日。

 帰る前にもう一度、行っておきたい酒場がある。

 釜石の初日にも行った、釜石駅近くの「とんぼ」である。

 店に着いたのは午後5時前。

 店に入ると、前回もご一緒させていただいた、男女二人連れのご常連さんが、前回とまったく同じ席で飲んでいた。

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 これまた前回と同じく、そのお二人に続く3人めの客として店に入った私も、前回と同じ席に座って「生ビール」(600円)を注文した。

 すると、となりのご常連お二人が、自分たちで持ち込んでいた「焼きそば」を、「これもどうぞ」と分けてくれた。

 あらあら、これはどうもありがとうございます。

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 ここ「とんぼ」には飲み物のメニューしかなくて、料理はすべて女将さんにおまかせとなり、つまみが途切れることがないように出してくれる。

 今宵のおまかせの1品めは「昆布煮」でした。

 「とんぼ」をお一人で切り盛りされている女将さんは82歳。

 1988年(昭和63年)11月、女将さんが47歳のときにこの店を始めて35年になると言う。

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 お店を始めるのにあたって店名を検討しているときに、ご主人は「よさく」を、長渕剛ファンの息子さんは「とんぼ」を、それぞれ推していた。

 近所にない店にしようと確認してみると、「よさく」という店は既にあったので、店名は「とんぼ」に決まり、いまや伝説的存在となった「呑兵衛横丁」の一角で開店した。

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 それまで路地で営業していた酒場が、軒を連ねた長屋に集まったのは1957年(昭和32年)ごろのこと。

 製鉄業で活気づく釜石の町に、「呑兵衛横丁」の酒場は最盛期には36店まで増えたそうだ。

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 開店以来22年、「とんぼ」も人気酒場の1軒として順調に営業を続けていたが、2011年(平成23年)3月、東日本大震災が東北を襲った。

 釜石でも津波は市の中心部にまで達し、1,000人を超える死者、行方不明者を出す大きな被害をもたらした。

 そのころ「呑兵衛横丁」では、「とんぼ」も含む26店が営業していたが、津波で建物は全壊してしまったのだ。

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 それから1年ほど経った2012年(平成24年)1月27日。被災した釜石市内の飲食店の復興を目的に中小企業基盤整備機構によって、釜石駅から450mほどの場所に、原則2年の期間限定で、仮設店舗「釜石はまゆり飲食店街」がオープンした。

 店舗はすべて飲食店専用で48区画。そのなかのB棟1階の15軒が、「とんぼ」も含む「呑兵衛横丁」の酒場で、「呑ん兵衛横丁」という看板も掲げられた。

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 しかしながら、中心街から離れた場所にあることや、深夜営業許可が取れず営業時間が短くなったこと、仮設店舗の面積が狭くて客数が制限されることなどの理由で売上は伸びにくく、2年間で移転先の新規設備投資ができるだけの資金を作るのはむずかしい状況だったそうだ。

 結果的には、「釜石はまゆり飲食店街」は、2018年(平成30年)3月31日まで、6年間続いた仮設店舗となった。

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 その期限日の1年前、2017年(平成29年)1月27日には、市有地活用事業として、「釜石漁火酒場かまりば」がオープンし、「釜石はまゆり飲食店街」で営業していた「呑兵衛横丁」の酒場からも、「助六」「あすなろ」「やっ子」などが「釜石漁火酒場かまりば」に移った。

 「とんぼ」も一緒に移転することを誘われたのだが、「釜石漁火酒場かまりば」の店舗面積が狭かったこともあって移らなかったんだそうな。

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 そして「釜石はまゆり飲食店街」での仮営業が終了した4ヶ月後の2018年(平成30年)7月24日、現在の「サン・フィッシュ釜石」で「とんぼ」の営業を再開したのでした。

 震災から7年4ヶ月。やっと得られた定住の地という感じですね。

 釜石駅の目の前ということもあって、店はいつも賑わっている様子。今日も6時を回ったころからは、ずっと満席状態が続いてました。

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 私のほうは、おまかせで出してくれる料理をつまみに、お酒は生ビールからスタートして、釜石の地酒「浜千鳥」冷酒、そして熱燗と飲み進み、そのあと麦焼酎の濃いめの水割りを2杯。

 たっぷりと4時間半も楽しませてもらって、女将さんから「今日は高いですよ!」と言われてのお勘定は5千円。

 いやいや、こんなにたくさん食べて飲んで、むしろ安くないですか?!

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 どうもごちそうさまでした。釜石に来たら、ぜったいにまた訪れたい酒場です。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和5(2023)年12月22日(金)の記録》

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月1ぐらいのペースで … 「サイゼリヤ」(京急鶴見)

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 今宵の酒場は「サイゼリヤ 京急鶴見駅東口店」。

 京急鶴見駅の東口を出ると、すぐ目の前のビルの2階という立地の良さもあってか、午後6時過ぎの店内はかなり賑わっている。

 お酒も飲めるものの、「サイゼリヤ」もファミレス系のお店なので、客層はとにかく幅広くて、お酒を飲む人も飲まない人も、老いも若きも、男も女も、ごっちゃ混ぜになって楽しんでいる雰囲気なのである。

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 私自身も、このところ少なくとも月に1回ぐらいは、全国どこかの「サイゼリヤ」に行っているような状況で、最初の注文もほぼ固定化してきた。

 「白ワインデカンタ小」(200円)と、大好物の「柔らか青豆の温サラダ」(200円)である。

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 ワインは「グラス」で注文すると100円。「デカンタ小」だと250ml入って200円と、さらにお得になる。「デカンタ大」もあって、こちらは500mlで400円。

 こんなに安いのに、このワインが美味しいんだなぁ。

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 「柔らか青豆の温サラダ」は、ゆでたグリーンピースのサラダなんだけど、メニューの説明によると、「ベビーピー」という最高グレードの豆を使用しているんだそうで、普通のグリーンピースや枝豆などとはまるで違う柔らかさと甘みを感じることができるのだ。

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 これに調味料置き場から持ってきたオリーブオイルをたっぷりとかけて、トッピングされている半熟卵やチーズとかき混ぜていただく。

 あぁ、間違いない。もうすっかり「柔らか青豆の温サラダ」にハマリまくっています。

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 「柔らか青豆の温サラダ」で、最初の「白ワインデカンタ小」を飲み切って、「白ワインデカンタ小」をおかわりするのと同時に注文したのが「爽やかにんじんサラダ」(200円)である、。

 この「爽やかにんじんサラダ」も、「柔らか青豆の温サラダ」と同様に、毎回必ず注文していますねぇ。

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 千切りにしたニンジンのサラダなんだけど、シャキッとしたニンジンの食感と、オリーブオイルの美味しさと。

 これにも追加でオリーブオイルをかけていただくことが多いなぁ。

 で! この「爽やかにんじんサラダ」などのように、箸で食べた方が食べやすそうな料理の場合には、調味料置き場の近くに割り箸も置かれているので、それを持ってきていただきましょう。

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 こうして「柔らか青豆の温サラダ」と「爽やかにんじんサラダ」を食べ終えてからが、毎回、何か違うものにチャレンジしてみるコーナーに入ります。

 今回のチャレンジは「ポップコーンシュリンプ」(300円)。

 メニューには『軽い衣のおつまみエビフライです』という説明が入っていて、サイゼリヤドレッシングが添えられている。

 初めて食べたけど、これもいいねぇ!

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 そろそろ汁物が欲しくなって「田舎風ミネストローネ」(300円)。

 『ミネストローネ』というのは、イタリアの野菜スープなんだそうで、イタリアでは特に決まったレシピはなくて、使う野菜も季節や地方によって様々。『田舎風』と銘打っているとおり、まさに田舎の家庭料理といった感じの料理なんだそうな。

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 この「田舎風ミネストローネ」には、調味料置き場から取ってきた粉チーズ、「グランモラビア」もたっぷりとかけていただきます。

 なんとこの粉チーズ、この5日後の2023年7月10日に、「サイゼリヤ」から無料提供の終了が告知されたのでした。

 「グランモラビア」も好きだったのになぁ。諸物価高騰の影響なんでしょうね。残念です。

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 「田舎風ミネストローネ」を半分ほどいただいたところで、白ワインも飲み切って、次は「赤ワインデカンタ小」(200円)を注文。

 このところ、「サイゼリヤ」をはじめとするファミレス系のお店や、居酒屋チェーン店で飲むことも増えている。

 もともと毎晩でもお酒を飲むことができるような大衆酒場が大好きだったのだが、ここ数年、価格と味についてはチェーン店も大衆酒場に追いついてきたと言うか、ヘタをすると追い越しているような状況にあると思うのだ。

 ファミレス系では「サイゼリヤ」や「バーミヤン」、「ガスト」。居酒屋チェーン店では「一軒め酒場」や「晩杯屋」、「ほていちゃん」、「神田屋」、「鳥貴族」などが一例だろうか。

 こういうチェーン店で飲むようになってから、『老舗の大衆酒場には、意外と安くない店もある』と感じるようになった。

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 最後に〆も兼ねたつまみとして「スパゲティポモドーロ」(400円)をもらう。

 チェーン展開している酒場の良さは、全国どこでも同じ料理やお酒を、ほぼ同じ料金で楽しむことができるところにもある。

 定年退職後、各地への出張が多い仕事に就いているので、出張時に訪れる夕食も兼ねた酒場は、私にとってはまさに死活問題と言ってもいいほどなのである。

 そんな日々を送るなか、コロナ禍で地方の酒場が休業したりして、仕方なく行き始めたのが、かろうじて営業していたチェーン居酒屋だったのだ。

 それまでチェーン居酒屋には、いいイメージはなかった。狭いスペースに大勢がぎっしりと詰め込まれ、コース料理だって、テーブルに乗ろうが乗るまいが、できた順にどんどん持ってきて、まさに置き場もない状態になる。飲み放題なのに、呼んでも呼んでも店員さんが来なくて飲めず、それなのにピッタリと時間どおりに「飲み放題の時間は終わりです」なんて言ってくる。

 だから職場での飲み会などの場合以外は、自ら進んでチェーン居酒屋に行くことは一切なかったのだ。

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 ところが! コロナ禍で仕方なく行き始めたチェーン居酒屋は、私がこれまで持っていたチェーン居酒屋のイメージとはまるで違っていたのでした。

 ひとりでもゆったりとした席に通してくれるし、タブレットやスマホによる注文なども採り入れていて、注文に困ることもない。それでいて安くて美味しいんだから、まいってしまった。

 それ以降、各地で「サイゼリヤ」などのファミレス系も含むチェーン居酒屋に入ってみると、大きくハズレることはなかったのだ。

 そんなことから各地への出張中であっても、疲れがたまっていたりして、『今日はあまりハズレたくないなぁ』と思うときは、あえて知ってるチェーン店に行くようになってきたのでした。

 ゆっくりと2時間半ほど楽しんで、白ワイン500mlに赤ワインが250ml(合計750ml)、料理が5品でのお勘定は2,000円でした。どうもごちそうさま。

店情報関連前回) 《YouTube動画

《令和5(2023)年7月5日(水)の記録》

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店情報: 「サイゼリヤ」(京急鶴見)

  • 店名: サイゼリヤ 京急鶴見駅東口店
  • 電話: 045-508-1881
  • 住所: 230-0051 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4-23-9 藤ビル2F
  • 営業: 10:00-22:00、無休
  • 場所: 京急鶴見駅・東口を出て、目の前(通りの向かい側)のビルの2階。1階は「ファミリーマート 京急鶴見駅前店」。JR鶴見駅・東口からは徒歩3分(250m)ほど。
  • メモ: メニュー等も掲載されている公式サイト京急鶴見駅東口店)あり。(2023年7月調べ)

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とん汁でソト1ナカ5 … 「いづみや本店」(大宮)

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 日曜日の午後6時半。

 「ひとりです」と入った「いづみや本店」の店内は、ぎっしりと満席状態だ。

 年中無休の「いづみや」は、平日のみならず、日曜日もにぎわってるんですねぇ。

 『もしかしたら入れないかも』とちょっと不安に思ったが、店のおねえさんが「こちらにどうぞ」と案内してくれて、細長いテーブル席の、おじさんの向かい側に案内された。

 『おろろ? 知らない人同士で、せまいテーブルを挟んで向かい合わせになることもあるんだな』と思いながらも、まずは「ホッピー」(430円)と「いづみや名代もつ煮込み」(170円)を注文した。

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 するとそのホッピーを作り終えるまでの間に、向かい側のおじさんは席を立って帰っていった。

 なるほどなぁ。おじさんのお勘定が終わっていて、すぐに席を立つのが分かっていたから、その向かい側のこの席に案内してくれたんですね。

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 面白かったのはマドラー代わりの割箸。

 「ごめんね、マドラーが全部出ちゃってるので、代わりに割箸を使ってね」と言いながら、その割ってない割箸の先っぽを開いて、瓶の口を挟むようにセットしてくれた。

 「ホッピーの中に入れちゃうと泡がいっぱい出るから。こうしておくと泡は出ないのよ」とおねえさん。

 なるほど! その手があったか!

 ホッピーを注文しても、マドラーを出してくれないお店も多くて、そういう時は、よく割箸を使っていたのだが、おねえさんが言うとおり、その割箸を瓶の中に入れると、泡がいっぱい立ってしまうのが困りものだったのだ。

 目からウロコとはこのことだ。今度からこうしよう!

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 1杯めのホッピーはすぐに飲み切って、おかわりとなる「焼酎」(250円)をお願いすると、氷も追加してくれた。

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 2杯のホッピーで「もつ煮込み」も食べ終えて、3杯めとなる「焼酎」をもらうとともに、「しらすおろし」(300円)も注文した。

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 すぐに出てきた「しらすおろし」は、「しらす」も「おろし」もたっぷりだ。これに醤油をサッとかけていただく。

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 右どなりのおにいさんは、伝票がいっぱいになるぐらい飲み食いしているのに、さらに「ラーメン」(490円)と「チャーハン」(550円)を注文している。

 思わず「すごいですねぇ!」と声をかけると、「まだ食べられるよ!」って。

 彼はテレビの大食い番組にも出たことがあるんだそうで、『食べる』のみならず、『飲む』のも量が多い。どれだけ飲んでも、ぜんぜん酔わないんだって!

 他人事ひとごとながら、エンゲル係数がすごいことになってるんじゃないかと心配してしまいました。

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 私のほうも4杯めとなる「焼酎」をもらってホッピーを作ると、まだソトがのこっている。

 えぇ~~っ。これはソト1ナカ5でいけるなぁ!

 もう1杯、飲めるんだったら、つまみももう1品もらおう。

 「餃子」(330円)か「シュウマイ」(330円)、「肉豆腐」(250円)もいいねぇ。

 「チーズ」(230円)+「韓国のり」(150円)というのもありだなぁ。

 なにしろ壁にずらりと並んでいる料理の品数が多いので、迷うこと迷うこと。

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 迷いに迷って決めたのは「とん汁」(170円)。5杯めの「焼酎」と一緒に注文した。

 これでソトもちょうど注ぎきって、ソト1ナカ5。

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 「とん汁」には七味唐辛子をかけていただく。

 普通の味噌汁椀で出される「とん汁」ながら、豚肉も豆腐も、とにかく具材がたっぷりで、しかも美味しい。

 これが170円って、どうよ!

 名物の「もつ煮込み」に匹敵する『つまみりょく』があるし、肉も多いしワカメも多い!

 これまた絶対に頼むべき逸品だなぁ。

 「もつ煮込み」でスタートして、何品か料理をいただいたあと、最後は「とん汁」で締めくくるという、今回のようなパターンが良さそうだ。

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 午後9時過ぎまで、2時間半ほど楽しんで今宵のお勘定は2,070円。

 「いづみや本店」では初めての『ひとり呑み』だったが、良くも悪くも、ほっとかれるのがいい。自分の気持ちだけにしたがって、ゆっくりと飲むことができる。

 その酒場にどっぷりと浸かって心身をいやす。『酒場浴』とは、まさにこういうことなんだなぁ、と改めて認識いたしました。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和6(2024)年2月18日(日)の記録》

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