まだまだあるぞ名酒場 … 立呑処「なごみ」(大宮)
行きたいのに行けなくて、長年の課題店になっていた大宮の「いづみや」。
始めて行けたのは2023年(令和5年)4月だった。
それをきっかけに本店にも第二支店にも、それぞれ何度か行くことができて、うわさに聞いていた「いづみや」の良さを、実体験として知ることができたのでした。
が、しかし!
当然のことながら大宮の酒場は、駅前の2軒の「いづみや」だけではないはず。
今夜はあえて「いづみや」はスルーして、さらに奥へと足を運んでみた。
すると、あまり先まで進まないうちに、1軒の酒場の店頭に出されているメニュー看板に足が止まった。
なんと! 日本酒、酎ハイ、角ハイボールなどの飲み物のほとんどが270円。
つまみにいたっては、全品が120円、160円、260円の3つの価格帯だと書かれている。
しかも営業時間は正午から午後10時(土祝は午後9時)と、午後はいつでも飲めるというんだから恐れ入る。
こりゃ入ってみるしかないでしょう!
店に入るとすぐ左手に食券販売機があり、これで食券を買って店の奥に進む仕組み。
その販売機には、まさに店頭に出されていたメニューと同じ内容のボタンが、ずらりと並んでいる。
この写真には写っていませんが、この販売機の上部には交通系電子マネーの読み取り機も載っていて、それでも食券が買えるようになっている。
食券販売機の「おつまみ」ボタンは「120円券」「160円券」「260円券」の3つしかなくて、その内容はわからない。
食券販売機のちょっと奥に進むと、厨房前の長テーブルにおつまみがずらっと30種類以上ならんでいて、そこに品名と値段が書かれているのだ。
私もいったんここまで入って、1品めのつまみとして「そら豆」(120円)をもらおうと決めてから、改めて食券販売機のところに戻って、「びんビール(大)」(540円)と「おつまみ120円券」の食券を購入した。
食券は、その食券販売機のすぐ横で店主が受け取ってくれて、飲み物もつまみもその場で渡してくれた。
店内は、入って右手に立ち飲み用の長テーブルが何卓か並んでいるほか、店の奥のほうのトイレ手前の壁際には、座って飲めるカウンター席が6席。
私もそのカウンター席の1席に座らせてもらった。
「そら豆」、いいですねぇ。皮ごと食べることができる。
あっという間に「そら豆」を食べ切って、続いては食券販売機で「おつまみ160円券」を買って、「野菜うま煮」(160円)をもらった。
『野菜』と銘打ってはいるものの、豚肉もけっこう入っていて旨し。まさに『うま煮』だ。
これが160円と言うのがすごいよねぇ。恐るべし大宮酒場!
壁のそこここに、「より多くの方にご利用いただくため、飲食時間は3時間以内」とか、「飲んでる方の入店はお断り」といった張り紙が出されている。それだけ人気がある酒場ってことなんでしょうね。
お客が帰って、空いたカウンター席を拭きにきた店主に、「お一人でされてるんですか?」と聞いてみると、「もうすぐ助っ人が来るんですけどねぇ(笑)」という返事。
『空いたグラスやお皿はお客が下げる』というのがこの店の約束ごとなのだが、お客さんが帰った後の席の掃除は、きっちりとお店の人がやってくれて、清潔な酒場空間が保たれています。
飲み切った「びんビール(大)」の空きビンとコップを返却し、続いてもらったのは「酎ハイ」(270円)だ。
ここの「酎ハイ」は、シンプルに焼酎+炭酸水に、レモンスライス(半月)が一切れ。甘くないのがいいよね。(甘いのが好きな場合は「レモンサワー」(270円)もあります。)
この店の料理では最高値となる「おつまみ260円券」を買って、いただいたのは「まぐろブツ」(260円)。
これまた旨みが強くていいねぇ!
そして空いたジョッキを持参して、「酎ハイ」(270円)をおかわりした。
「まぐろブツ」のあと「だし巻き玉子」(120円)をもらったところで午後7時。店主が『助っ人』と言っていた女性店員さんもやって来た。
この「だし巻き玉子」。出汁の旨みというよりも、砂糖の甘みが強いのが関東の出汁巻きなんだね。でもこれはこれでいいつまみになるなぁ。
ん~~~っ、やばいっ! この「だし巻き玉子」の甘さが、なんだかスイーツを食べてるみたいな感じでクセになって、箸が止まらん!
「酎ハイ」(270円)も3杯め。
残りわずかとなった「だし巻き玉子」に醤油をちょっとつけて食べてみると、これもまた旨し。
このつまみが120円というのがたまらんねぇ!
店内のテレビは『4チャンネル(日テレ)固定』と書かれている。もしかすると店主が巨人ファンなのかな(笑)
『そろそろ〆にするか』ともらってきたのは、「葱チャーハン」(120円)。
ずらりと並んでいる「葱チャーハン」の一つを、電子レンジで温めて、レンゲも添えて出してくれる。
これもうまいよ! 安いのにやるなぁ!
「ナポリタン」(麺だけじゃなくて具もいっぱい入ってる!)も120円。「津山ホルモン焼うどん」も120円。そして「大阪焼き」(小さなお好み焼き)も120円。すごいよね!
女性のひとり客が大勢いる理由もわかる気がした。
ゆっくりと2時間半ほど楽しんで、購入した食券の総額は2,130円なり。
安かったなぁ、美味しかったなぁ、絶対にまた来たいなぁ。
「いづみや」のみならず、ちょっと足を伸ばしただけで、こういう酒場もあるんですねぇ。
この街には、いい酒場がまだまだたくさんありそうだ。
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