大人気!老舗大衆酒場 … 「養老乃瀧(ようろうのたき)」(今治)
今治の夜。「養老乃瀧 今治店」にやって来た。
先月、今治に来たときには二晩連続で予約で満席で、一人でも入ることができなかった「養老乃瀧」。
今日は入ることができて、まずはひと安心。あぁ良かった。
カウンター席の真ん中あたりに座り、「生ビール(大)」(890円)を注文すると、合わせて出してくれるのは「お通し」(サービス)の生キャベツだ。
この生キャベツに、焼き鳥のタレがかけられているのがいいんだなぁ。
ここ「養老乃瀧 今治店」は、養老乃瀧グループの1軒ながら、チェーン店ではなくてフランチャイズ店なので、そのメニューもまったく独自。
養老乃瀧のグランドメニューにもあるものは、「生ビール」と「養老ビール」、「バクハイ」、「白鶴(日本酒)」ぐらいなのだが、それらも値段は違っている。
料理のほうも、まったく独自メニューですねぇ。
この自由度があるのも、養老乃瀧グループ店舗の面白いところなのだ。
「養老乃瀧」の研究家としても知られている、「ホッピー仙人」店主の仙人によると、東京・神奈川方面の「養老乃瀧」にも、まったく独自メニューのお店が存在しているそうだ。
さらに今治店には、手書きの黒板メニューもある。
1971年(昭和46年)にこの地で開店し、今年で創業53年ということもあって、養老乃瀧グループの酒場というよりも、すっかり今治に定着した、今治を代表する大人気老舗大衆酒場の1軒という感覚なのである。
それゆえ、私が注文した1品めのつまみも、今治名物の「鳥かわ焼」(1皿420円)。
串に刺さっていない鶏皮を鉄板で焼くのが今治流。
商売人が多く、せっかちで待つことが嫌いな気質という今治で、少しでも早く仕上げるために、小さな板状の鉄の重しを乗せて、プレスして作るのが伝統的な作り方なのだが、ここ「養老乃瀧」では、鉄板でプレスせず、自然に仕上げてくれているようだ。
たっぷりと入っていた「生ビール(大)」を飲み切って、麦焼酎「黒よかいち」(490円)の炭酸割りを注文すると、氷入りのグラスに8割ぐらいまで焼酎を入れて、炭酸割りを作ってくれた。
ックゥ~~~ッ、この濃さ。焼酎好きには、たまらんね。ありがとう!
「ホルモン串もおすすめよ」と教えてくれたのは、ご主人と一緒に、お二人でお店を切り盛りしている、眞部久子さん。
そのおすすめに従って、さっそく「ホルモン串塩焼」(3本480円)を注文した。
シロの厚みとしては牛シロなんだけど、脂っぽさはまったくなくて、厚みのある、しっかりとした弾力感の豚シロを食べているような感覚である。
えぇ~っ? どっちなんだろう?
店主に確認してみると、牛シロなんだけど、脂分がなくなるまで煮て下ごしらえしているんだそうな。
なるほど! そのひと手間が、これまで食べたことがないホルモン串の味と食感につながっていたんですね。
おすすめしてもらって良かった。これは美味しいよ。
『麦タンサン』(490円)をおかわりして、続いての注文は、季節料理の「揚なす」(360円)。
これは縦に大きくカットしたナスを天ぷらにして、刻みネギ、おろし生姜、たっぷりのカツオ節をトッピングした後、全体に天つゆをかけたもの。
これまた美味しくて美味しくて箸が止まらない!
こうして、できたての熱々で出してくれる料理は、『熱々のうちに!』と、ついつい急いで食べてしまうよねぇ。
「揚げナスも、すごく美味しいです!」と伝えると、店主の眞部利勝さんも喜んでくれた。
1941年(昭和16年)に今治で生まれた店主は、就職先だった鴻巣市(埼玉県)で5~6年間、居酒屋をやった後、1971年(昭和46年)、30歳のときに、同じく今治出身の奥様と一緒に今治に戻ってきて、この店を開いたのだ。
3杯めとなる『麦タンサン』(490円)をもらって、〆とつまみを兼ねて注文したのは、これまた季節限定の「ラーメンサラダ」(690円)。
1985年(昭和60年)に札幌で発祥し、今や北海道名物になっているラーメンサラダ。
これこそ「養老乃瀧」のグランドメニューの中の一品かと思いきや、さにあらず。これも今治店の独自メニューなんですねぇ。
野菜もたっぷりで、いいつまみになるよね。
今宵もまた、ゆっくりと、たっぷりと、3時間弱の『酒場浴』。
お勘定は4,310円でした。どうもごちそうさま。
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