内臓ごと箱ふぐ味噌焼 … 居酒屋「桜(おう)」(浦上)
長崎への出張で、同行のAさんと二人で、予約して向かったのは「居酒屋 桜(おう)」。
宿泊先である長崎駅前のホテルからは、路面電車(運賃140円)で6駅10分ほどかかるが、それでもやっぱりこの酒場に来たいんだなぁ。
店に着いたのは、開店時刻の午後6時。
入口すぐのカウンター5席の奥側に通され、まずは「生ビール中」(528円)を2つもらって乾杯すると、合わせて出される「お通し」(275円)は「カブの甘酢漬け」。
来るたびに違う「お通し」を出してくれるのもうれしいよね。
店は普段は店主ご夫妻で切り盛りされていて、大将がカウンター内の厨房での調理を、おかみさんがホールを担当されている。
忙しい時には、息子のカズヤくんも手伝いに入って、3人体制になるようだ。
1品めのつまみとして、この店の刺身の定番、「お刺身一人盛り」(638円)をもらう。
盛り合されているのは、キビナ、ブリ、水イカ(身、ゲソ、頭)、ヒラス、タイ、赤エビなど。
真横から撮影すると、かなりの高さまで盛り付けられていることがよくわかる。
写真のこの量が「一人盛り」。ひとりで食べると多過ぎるぐらいで、二人で食べても十分な量なのだ。
これが638円ってどうよ!
刺身盛り合わせは、この「一人盛り」(638円)の他に、「1~2人盛り」(858円)と「2~3人盛り」(1,408円)があって、「2~3人盛り」なんて、大皿にものすごい量が盛り合されることになるのだ。
もちろん単品の「刺身」(ほぼ418円)も何品か用意されていて、これらもけっこう量が多いので、ひとりで来たときには、この中から1品を選ぶくらいが、ちょうどいい。
最初の生ビールを飲み干したところで、キープしている麦焼酎「壱岐ゴールド」(720mlボトルが2,200円)を出してもらって、濃いめの水割りでいただく。
刺身に続くおつまみは、「ハトシ」(528円)。
「ハトシ」は、エビのすり身を、食パンで挟み、それを油で揚げた料理で、明治時代に清国(当時の中国)から長崎に伝わったもののようだ。
長崎では、いろんな店で「ハトシ」が出されているのだが、この店の「ハトシ」に出会うまでは、『ふ~ん、なるほどなぁ』といった程度の、可でも否でもないような感想しか持ってなかったのだ。
2年前にこの店に初めて来たときに、なんとなく「ハトシ」を注文して、その美味しさに驚いた。
そのとき初めて、『「ハトシ」って、こんなにも美味しいんだ!』ということに気付いたのでした。
今日もやっぱり美味しいよねぇ。
「ハトシ」をつまみに、「壱岐ゴールド」もグイグイと進み、新たなボトルをいただいた。
続いては「いわし桜干し」(418円)をもらう。
「いわし桜干し」は、長崎県や五島列島近海で漁獲されたマイワシを、醤油ベースのタレに漬け込んでミリン干しにしたもの。
実はAさんは、先週もひとりで長崎に出張し、その時もこの店に来て、この「いわし桜干し」に出会ったそうなのだ。
「絶対に美味しいから、ぜひ食べてみて!」というAさんのオススメで、今日も注文したのでした。
ミリン干しの、ほんわりとした甘さの中に、イワシの旨みがたっぷり。これまた間違いなしの美味しさだ!
ちなみにこの店の「いわし桜干し」は、大将の自家製なんだそうな。
ボリュームたっぷりのこの店のつまみは、ひとりで来ると2品ぐらいでお腹がいっぱいになってしまう。
二人だと、その倍の4品をたのんでシェアすることができるので、ひとりで来るよりは多くの料理を食べることができるのが嬉しいところだ。
今日は「お刺身一人盛り」、「ハトシ」、「いわし桜干し」と、3品のつまみをいただいて、お腹もけっこう膨らんできた。
「残る1品を何にしよう?」と相談していたら、おかみさんから「箱ふぐ味噌焼」(1,078円)をオススメいただいたので、さっそくそれを注文した。
出された「箱ふぐ味噌焼」に、フタのようにのせられているお腹の皮を外すと、お腹の中いっぱいに具材が詰まっていて、上には刻みネギとゴマがトッピングされている。
これを添えられたスプーンで、周辺の皮の部分についている身もこそげ落とすようにしながら、かき混ぜていただくのだ。
あららぁ、これまたいいつまみになるではありませんか。
ハコフグの内臓には、トラフグの肝のような毒はないので、身と一緒に、旨みたっぷりの内臓もいただくことができる。
というか、そのほとんどが内臓で、身のほうが少ないぐらい。もつ好きにはたまらんね!
カリカリと、皮のフチのほうまでひっかくようにしながら、徹底的に食べるのも面白い。
Aさんは、〆に「おにぎり(明太子)」(165円)を注文したが、私はもうお腹いっぱいだし、なにしろハコフグの身をつつくのに一所懸命なので、おにぎりどころではない状況だ。
そんなこんなで、Aさんがおにぎりを食べ終わるまでの間に、ほぼ残りがないぐらいまで、ハコフグを徹底的にいただき尽くしました。これも美味しかったなぁ。
近くの席で飲んでる常連さんによると、五島列島を代表する郷土料理でもある「箱ふぐ味噌焼」は、他の店で食べると、2,500円以上はするぐらいの高級品なんだそうな。
そう聞くと、ますますありがたみを感じますねぇ。
ゆっくりと、たっぷりと、3時間近く楽しんで、今宵のお勘定は二人で6,600円(ひとり当たり3,300円)でした。
「壱岐ゴールド」のボトルは、残り半分ぐらいから始まって、新しいボトルも半分ぐらい飲んだから、二人でちょうど1本分(720ml)ぐらい飲んだってことか。
やぁ、今夜もすべて美味しかった。どうもごちそうさま。
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