まるで隠れ家のような … sake bar「北市屋(きたいちや)」(下関)

先週の八戸に続き、今週は下関。本州の北から南、東から西への大移動である。
そんな下関での酒場は、ずいぶん前に古典酒場部の友紀さんにご紹介いただいていた「北市屋」。やっと来ることができました。
それにしても、まるで隠れ家のようなこの外観。

店頭に置かれた立て看板がなければ、ここが営業中の酒場だとは気づかないだろう。
周辺には他の酒場や店はなくて、ポツンとここだけ営業しているのだ。

午後5時過ぎの店内には先客はおらず、いくつかあるテーブル席の1卓に座り、まず「生ビール(中ジョッキ)」(480円)と、「今日のさしみ」から、「ショウサイフグ」(400円)を注文した。

すぐに出される生ビール。
店は店主お一人で切り盛りされているようだ。

追いかけるように出されたのは、「ふくしょうゆ」と「もみじおろし」。
さすが下関。ふぐ料理用のポン酢醤油まであるんですね。
説明書きを見てみると、山口県萩市特産の「だいだい」果汁が入っているんだそうな。

そして「ショウサイフグ」がやって来た。
これはもう、見るからに美味しそうですねぇ!

『角打ち風の酒場』と聞いていたんだけど、この「ショウサイフグ」をはじめ、入口横の卓上にずらりと置かれている料理は、普通の居酒屋と変わらない。

生ビールに続いては、岩国の地酒「五橋 上撰辛口(1合)」(300円)をいただく。

合わせるつまみとして、「ねぎめんたい」(300円)と「ポテトサラダ」(300円)を注文した。
先週、八戸の「せんべろ酒場 やまじゅう」でいただいた「明太ポテトサラダ」が、とても美味しくていいつまみになったので、ここでもそれをやってみようというねらい。

さっそくポテトサラダに明太子をのせて一緒にいただく。
おぉ~~っ。やっぱり明太子とポテトサラダは合うねぇ!
さらに明太子をのせたポテサラに、「ふくしょうゆ」をちょいとつけていただくと、これまた旨し! ぜひお試しあれ。

日本酒の2杯めとして、黒板に『今しか飲めない』と書かれているお酒の中から、『夏』と書かれた「東洋美人 本生酒 槽垂れ 十の風」(400円)を注文すると、。ワイングラスで出してくれた。
ふくらみがあるというか、このお酒が嫌いな人はまずいないだろうと思わせてくれる味と香り。いいねぇ。

壁際の棚には、オール150円で袋菓子のつまみもならんでいる。

その下の段には、缶詰も並んでますねぇ。

3杯めの日本酒は、『今しか飲めない』の『秋』、「雁木ひやおろし純米」(600円)。
これも深いねぇ。香りもいい。

これらの日本酒は、利酒師でもある店主自らが、足で探してくるそうだ。
県外の人のために山口の地酒を、そして地元の人のために全国の銘酒を揃えている。

つまみとして「冷や汁(鯛)」(200円)を注文すると、「菜っぱだけの汁ものですけど、いいですか?」と店主。
「いいです。メニューの中で、これだけがどんな料理かわからなくて。ぜひ食べてみたいんです」と答えると、小さなお椀に入った「冷や汁」を出してくれた。
普通に出汁をとったあと、最後に鯛の骨を加えて仕上げているんだそうな。
具材は本当に菜っぱだけ。
「私の場合、猛暑の夏は、これが唯一の救いなんですよ」と店主。
冷蔵庫でしっかりと冷やされた「冷や汁」は旨みが素晴らしい。

雁木、冷や汁、雁木、冷や汁、……と、無限ループにおちいってしまった。
強過ぎるぐらいの旨みを、菜っぱがうまくおさえてくれるんだなぁ。
この菜っぱ、ひと煮立ちしたら火を止めて、シャキシャキ感を残すのがポイントとのこと。夏には欠かせない料理なんだって。

ゆっくりと2時間ちょっと楽しんで、今宵のお勘定は2,980円でした。
どうもごちそうさま。
◆ ◆ 小倉駅の「かしわうどん」 ◆ ◆

下関への移動の途中、ちょうど昼どきに小倉駅に到着し、やってきたのは1、2番線ホームの立ち食いうどん屋、「ぷらっとぴっと」だ。

いただくのはもちろん、大名物の「かしわうどん」(450円)。
ちょっと小ぶりの丼に、具だくさんで作ってくれる。
ちょっと甘めの「かしわ」(鶏肉)、そして、とっても軟らかい九州ならではの「うどん」。

ツユの味も美味しくて、ついついツユまで飲み干してしまった。
どうもごちそうさま!
(食べログ) 「ぷらっとぴっと 1・2番ホーム」、「ぷらっとぴっと 7・8番ホーム」
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