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熱燗二合が止まらない … 秋田料理「太平山酒蔵(たいへいざんさかぐら)」(四ツ谷)

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 仕事仲間と4人で席だけ予約して、四ツ谷しんみち通りにある、東京にいながら本場の秋田料理が味わえる居酒屋、「太平山酒蔵」にやって来た。

 1966年(昭和41年)創業、今年で創業59年という老舗人気店である。

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 席に着くとすぐにおしぼりと取り皿、割箸、そして「お通し」(319円)の魚卵煮が出された。

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 最初の飲み物は各人の好みで、「サッポロ生(大)」(935円)を2つに、「サッポロ生(小)」(495円)と「かぼちこサワー」(506円)を注文して乾杯である。

 電話で予約したときに、対応してくれたお店の方が、『4人だとテーブル席も、座敷の掘りごたつ席も選ぶことができます。高齢の方が多いようだと、背もたれ付きの椅子があるテーブル席のほうが楽かもしれません』と丁寧に教えてくれた。

 今回のメンバーの中では、私が最も高齢者なので、『秋田料理』というお店の雰囲気に合いそうな座敷席を予約したのでした。

 この座敷席、ゆったりとした広さでいいよね。

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 お通しの魚卵煮をつまみに、1杯めのお酒を飲みながら、全体で20ページほどもあるメニューブックから、注文する料理を選ぶ。

 ところが! 『本場の秋田料理が売り』というだけあって、メニューのほうも容赦ない。

 「ひろっこ酢みそ」、「大根のナタ割り漬け」、「みずの実の漬けもの」といった、名前だけでは何だかわからない料理も、ズラッと並んでいるのである。

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 店員さんに「これってどんな料理なんですか?」と確認したりしながら、まずは数品を注文すると、まっ先に出てきたのが「ひろっこ酢みそ」(715円)。

 「ひろっこ」というのは、深く積もった雪の下から掘り出されるアサツキの若芽のことで、秋田県内では1月頃から早春の野菜として出まわりはじめるんだそうな。

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 続いては「平目さしみ」(990円)。

 いろんな秋田料理を食べたいので、今日は単品の刺身にしたが、メニューには「さしみ盛合わせ」(1,782円)なども並んでいる。

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 「鮭トバ」(627円)は、鮭を皮付きのまま縦に細かく切り、塩で味付けし乾燥させたもの。

 すべての呑兵衛に好まれる酒の肴である。

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 続いて注文した3品の料理が一気に出てきたところで、いよいよ店名にもなっている日本酒「大平山」(二合726円)を熱燗でもらった。

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 3品の料理のほうは1品めが「里芋天ぷら」(715円)。

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 2品めが「いぶりがっこチーズ」(715円)。

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 そして3品めが「ひろっこ天ぷら」(715円)である。

 最初に注文した「ひろっこ酢みそ」がとても美味しかったので、「ひろっこ天ぷら」のほうもいただいたのでした。天ぷらもいいねぇ!

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 あっという間に熱燗二合もおかわりである。

 徳利には「とよ阿し原瑞穂乃國尓一の酒 太平山乃杯を阿く 酒徒放庵」と書かれている。

 これは画家で文人の小杉放庵の歌で、現代文に訳すと「美しい日本 この国で一番のうまい酒 太平山を呑みいい気分だ 酒飲み放庵」となるんだそうな。

 本当に、なんのクセもなく、すいすいと飲めてしまう、ある意味でとっても危ないお酒です(笑)

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 4人いるから料理もどんどん追加する。

 「ハタハタコロッケ」(605円)は、コロッケというよりも、魚のすり身揚げなんかに近い食感。

 この記事を書くのにあたって調べてみたら、『秋田県で獲れるハタハタとタラを使い、揚げかまぼこ風に加工したコロッケのこと』なんだそうな。

 野菜サラダも添えられている。

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 こちらは「比内地鶏手羽元大根煮」(759円)。

 八戸に出張に行くたびに、「出汁ツユが旨いなぁ」と思ってたんだけど、この煮物も素晴らしい旨みですねぇ。

 『東北の料理はしょっぱい』という通説は、もはや今は昔の物語なのかなぁ。

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 「地鶏の唐揚げ」(4個1,012円)。

 こちらはいつでも食べることができる定番メニューの中の一品で、『比内地鶏使用』と書かれている。

 メニュー上の「地鶏の唐揚げ」(759円)は1皿3個の値段なんだそうで、注文したときに「4人だから、4個にしましょうか?」と確認してくれたのでそうしてもらった。

 これまたこの記事を書くのにあたってレシートを確認してみたところ、759円を3で割った253円分が追加された1,012円になってました。

 つまり何人で伺っても、1個253円×個数分で追加してもらえるんですね。なんとも良心的ですよねぇ!

 とはいえ1人前3個より少ない個数での注文は受け付けてくれないんじゃないかと思いますが…。(未確認です。)

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 さらにこちらは「はたはたずし」(880円)。

 ハタハタを用いた発酵寿司で、これまた秋田県の郷土料理なんだそうな。

 メニューには「秋田伝統のはたはたずし」と書かれていて、「厳選された新鮮なはたはたの頭と腹を切り取り、一匹ずつ丁寧に漬け込んだ伝統の味わい」という注記も加えられている。

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 さあそして! 〆の一品はなんといっても「稲庭うどん」(770円)だ。

 2人前を4人で分けて食べようと注文したら、つゆの小鉢は(追加料金なしで)4つ出してくれた。こんなところも良心的ですよねぇ。

 この「稲庭うどん」のメニューにも、「秋田の山村、稲庭で300年以上前から一子相伝の技として、綿々と受け継がれてきた稲庭うどん。日本一の干しうどんの名を不動の名にした稲庭うどんを是非お試しください」という注記がある。

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 あれれ?

 〆の「稲庭うどん」はいただいたんだけれど、「大平山」の熱燗が美味しすぎて、さらに「秋田の漬けもの盛合せ」(957円)を追加注文して、熱燗もおかわりである。止まらない~~っ!

 ちなみに「秋田の漬けもの盛合せ」の内容は、「みずの実」、「大根のナタ割り漬け」、「いぶりがっこ」の3品でした。

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 これこそ最後という一品が「えのきホイル焼き」(517円)。添えられたレモンを搾りかけていただきます。

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 ゆっくりとたっぷりと、4時間も楽しませてもらって、「大平山」の燗酒は合計12合(1升2合)。

 それ以外に、乾杯のときの生ビールやサワー類などを、生ビール大も1杯としてカウントしても、計6杯もいただいたので、全体では相当なもんですね。恐ろしいメンバーだ(笑)

 大いに飲んで、大いに食べて、今宵のお勘定は20,977円(ひとり当たり5,244円)でした。どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和7(2025)年3月17日(月)の記録》

(食べログ) 太平山酒蔵 総本店居酒屋 / 四ツ谷駅四谷三丁目駅市ケ谷駅

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