横浜から全国へと展開 … 「養老乃瀧(ようろうのたき)」(桜木町)

先週の小山出張に続いて、今週は横浜。
やってきたのは野毛小路の中にある「養老乃瀧 野毛店」だ。
となりの「papa john」や、向かいの焼き鳥「末広」には来たことがあるが、「養老乃瀧 野毛店」には来たことがない。今回が初訪問である。

店に着いたのは午後5時前。
「ひとりです」と入ると、「お好きなところへどうぞ」と案内された。
左手には不定形なテーブル席が何卓か並び、右手の厨房前には4席ほどの小さなカウンター席がある。
そのカウンター席の一番奥に座ろうとすると、「ひとつ隣のほうがいいですよ」と、奥から二番目の席におしぼりを置いてくれた。

後でわかったことだが、カウンターの一番奥は、ちょうど料理が出たり、受けた注文を厨房とやり取りしたりするための場所になっている。
そういう場所だと、お客が落ち着けないので、その手前に座らせてくれたんですね。

席に着いてまずは「酎ハイ」(385円)を注文すると、すぐに「お通し」(320円)の野菜煮も出してくれた。

「養老乃瀧」のいいところは、チェーン居酒屋ならではのグランドメニューに加えて、各店舗独自のメニューもあるところ。
ここ野毛店にも「日替わり大サービス200えん」、「びっくり価格100えん」、「店長のおすすめ」といった独自メニューが用意されている。

今日は火曜日なので、さっそく「日替わり大サービス200えん」の中の火曜日の品、「まぐろカツ」(200円)をいただいた。

横浜にやって来て、まず真っ先にこの店に来たのには訳がある。
養老乃瀧グループの企業情報サイトや「はまれぽ」の記事によると、1956年(昭和31年)に「養老乃瀧」の第1号店ができたのが、ここ横浜(現在の曙町)だったのだ。
(ちなみに看板等にかかれている『創業昭和13年』というのは、創業者が長野県松本市で「富士食堂」という大衆食堂を開業した年のこと。)

その曙町(伊勢佐木町~坂東橋駅あたり)の第1号店に続いて、花咲町(桜木町駅の西側)に2号店が、そして3号店としてできたのがここ野毛店だったのだ。
さらに5号店は川崎に、7、8号店は鶴見にと、京急線や京浜東北線に沿って上京していく形で店舗が展開されていった。

1号店は1980年(昭和55年)に閉店したが、2号店は「だんまや水産」から「一軒め酒場」へと業務形態を変えて現在に至っている。この「一軒め酒場 桜木町店」には、私も何度も伺っている。

そしてここ3号店は、養老乃瀧の社員として直営店の店長を歴任されてきた小林さんが、1987年(昭和62年)に定年退職されたのを機に、独立してフランチャイズ契約したことで、これまでの店舗の歴史を引き継ぐ形でフランチャイズ店になったのでした。

そういう経緯を知ってから、「養老乃瀧」という店名のまま継続している店舗としては、もっとも歴史のあるここ野毛店に、ぜひ来てみたいと思っていたのでした。
「酎ハイ」を2杯いただいたあと、「白鶴(大徳利)」(495円)を、熱燗でもらった。

合わせるつまみは「あじひらき」(350円)。
メニューに『数量限定、大』と注記があったので注文してみたのだが、本当にでっかい!

店に入ったときに、入口を入ってすぐ左側のテーブル(上の写真で、テレビの下にあるテーブル)に先客が二人、…と思っていたんだけど、実はひとりは店主で、もうひとりが常連のお客さんだったことが判明。
このテーブルにはノートPCも置かれていて、お店の人が事務作業をしたり、まかないを食べたりする場所にもなっているようだ。
そのことを知ってる常連さんが、あえてこのテーブルに相席して、店主や店員さんとの会話を楽しんでいるんですねぇ。

大きな「あじひらき」を食べ終えても、大徳利の熱燗がもうちょっと残っているので、「びっくり価格100えん」のメニューから、「らっきょう」(100円)を注文した。

この「らっきょう」で締めくくって、今宵のお勘定は2,235円のところ、10円未満は切り捨てで2,230円。PayPayで支払って店を出た。

現存しているなかでは最も古い「養老乃瀧」に来ることができて本当に良かった。
どうもごちそうさま。
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