横浜に根付くバー文化 … バー「クライスラー(CHRYSLER)」(日ノ出町)

京急・杉田駅直結の「プララ杉田」2階にある、そば処「山茂登」での一次会を終えて、ひとりでフラリとやって来たのは、京急・日ノ出町駅から歩いて6分(450m)ほどのところにある、昭和25年(1950年)5月5日創業の老舗バー、「クライスラー」である。

電灯看板横の急な階段を2階へと上がっていくと…

右手に店の入口ドアが現れるのだ。

店内はカウンター15席とボックス20席の合計35席。
壁の棚にずらりと並ぶ洋酒の瓶が素晴らしいですねぇ!
これらはキープボトルではありません。すべてがお店のボトルなのです。

そんなカウンター席の一角に腰を下ろし、まずはウイスキーの水割り(推定660円)を注文した。
ウイスキーの水割りを、ブーツ型のグラスで出してくれるのも「クライスラー」ならではだ。

なお、ウイスキーの水割りがブーツ型のグラスで出されるのはカウンター席のみ。ボックス席では、ホルン型のグラスで出されます。(写真は「赤・黒・黄色日記」ブログより)
ホルン型のグラスのほうが、ガラスに厚みがあって、倒しても割れにくいというのがその理由。
カウンター席で飲んでいるお客さんがボックス席に移る場合にも、グラスはきっちりと取り換えるぐらい、この決まりごとは徹底されています。

2001年に初めて横浜に赴任してから気付いたことなんだけれど、よそだとオーセンティック(本格的、正統的)という冠詞付きで呼ばれているような本格的なバーが、ここ横浜では大衆酒場と同じような感覚で、老若男女から親しまれていたりする。
ここ「クライスラー」も、もちろんそんなバーの1軒だ。

横浜は1859年の開港以来、日本で最も早く西洋文化が流入した都市のひとつ。外国人居留地が置かれ、西洋人が多く住んでいたため、彼らの社交の場としてバーやパブ文化が早期に根付いたのだ。
さらに戦後は、横浜(なかでも伊勢佐木町、野毛、関内エリア)はアメリカ進駐軍の拠点になっていたこともあって、多くのジャズバーやクラブもでき、その文化が現在に至るまで続いているのでした。

2杯めのウイスキー水割りをもらい、つまみとして「ミックスナッツ」(推定550円)も注文した。
ミックスナッツも量が多くて嬉しいねぇ! 水割り、うまし!
ここのデフォルトのウイスキーは、「オーシャン」→「軽井沢」→「竹鶴12年」→「竹鶴ピュアモルト」→「スーパーニッカ」と変遷して、現在に至っている。

なおウイスキーをハイボール(ソーダ割り)でもらった場合には、ブーツ型のグラスではなくて、普通のグラスで出されます。

ウイスキーの水割りを2杯もらうと、本当にブーツが並んだように見えるのも面白いよね。

午後11時半まで、1時間ほどの『酒場浴』。今宵のお勘定は1,870円でした。

やぁ、美味しかった。階段、落ちないように気を付けなきゃね。どうもごちそうさま。
| 固定リンク | 1
コメント