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2025年7月

二夜連続で荻窪の酒場 … 酒処「かみや」(荻窪)

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 昨日の立呑み「やきや」に続いて、今日も荻窪。

 昭和30年(1955年)に創業した老舗の大人気酒場、酒処「かみや」である。

 開店時刻の午後4時半になると同時に出される店の暖簾。

 店頭近くで開店を待っていた何人かのお客さんが吸い込まれるように店内に入り、私も店頭の様子を写真に収めた後、すぐ店に入った。

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 店内は、入ってすぐの広い空間がテーブル席の間になっている。

 その奥の右手が厨房スペースで、その厨房の前に、6人座れる直線のカウンター席と、左手壁際に2人用テーブル席が2卓ある。

 カウンター席の奥の方に、開店と同時に入った先客がいたので、私はカウンター席の一番手前の席に座らせてもらうと、すぐに「お通し」(200円)の厚揚げ煮とお箸、お手拭きを出してくれた。

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 飲み物として「ホッピーセット」(700円)を注文すると、ホッピー(ソト)と受け皿付きのグラス、そして氷入りのジョッキが出され、目の前で受け皿まであふれる量の焼酎を注いでくれる。

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 この焼酎を、好きな量だけ自分でジョッキに注いで、ホッピーを作るのだ。

 1杯目のホッピーを作った後の焼酎は、上の写真のような残り具合。受け皿にも焼酎があったので、グラスの焼酎はほとんど減っていない。

 この「ホッピーセット」だけで、3杯ほどのホッピーが作れるので、1杯あたり約233円。とってもお得な飲み物なのである。

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 そして1品目のつまみも、店に来る前から決めている。

 「古典酒場」の倉嶋編集長が『宝箱』と呼ぶ、この店の一大名物料理、「ぬた盛合せ」(540円)である。

 この小鉢の中に盛り合されているのは、マグロ、タイラギ、ホタルイカ、タコ、シャコ、トリカイ、キュウリ、ワカメ。

 とっても豪華な、まさに『宝箱』のような海鮮盛合せなのでした。

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 入店から1時間。店内がほぼ満席状態になり、ちびちびといただいていた「ぬた盛合せ」も残りわずかになってきたところで、次なるつまみとして「ベーコンポパイエッグ」(530円)を注文した。

 短冊メニューには特段の説明もなく、「ベーコンポパイエッグ」という文字だけが並んでいるのだが、大方のみなさんのご想像のとおり、『ポパイ』というのは『ほうれん草』のこと。

 千切りキャベツの上に、ほうれん草とベーコン炒めが盛られ、半熟の目玉焼きがトッピングされた料理なのだ。

 見るからに美味しそうですよねぇ。

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 その「ベーコンポパイエッグ」が出されたところで、最初の3杯のホッピーを飲みきって、2巡目となる「ホッピーセット」(700円)をもらうと、ジョッキの氷もたっぷりと継ぎ足してくれた。

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 カウンター席の上部には料理メニューの短冊がずらりと並んでいて、その数ざっと62品。

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 こちらは店頭に掲示される、本日のおすすめが書かれたボード。「鮎塩焼」(620円)にも季節を感じますよねぇ。

 冒頭の「海の幸盛り」(820円)もまた、この店の大人気料理のひとつ。

 さっき入ってきた女性ひとり客は、この「海の幸盛り」に合わせて「ごはん」も注文し、刺身定食のようにして食べている。

 ここ酒処「かみや」は、月~金の11:30~13:30にランチ営業もしていて、2種類の日替り定食(各830円)の他、何品かの定食がランチメニューに並んでいるのだ。

 そのランチメニューの中に「刺身盛り定食」(1,180円)というのもあって、それがまさに「海の幸盛り」の定食版なんだろうな。

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 ずらりと並ぶ短冊メニューのどれもが美味しそうで、迷いに迷う。

 そうして迷いつつも、前回いただいてとても美味しかった、創業当時からの伝統の「もつ煮込み」(420円)が見当たらないことに気がついた。

 「今日は『もつ煮込み』はないんですか?」と聞いてみると、「ないんですよ。その代わり『牛すじ煮こみ』があります」とのことで、「じゃ、その牛すじをお願いします」と軽い気持ちで注文した。

 待つことしばし、出された「牛すじ煮こみ」(560円)に驚いた。

 小さな鉄鍋でグツグツと煮込まれた「牛すじ煮こみ」は、ひとり用の鍋物と言っていいぐらい、たっぷりのボリュームだ!

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 これを一緒に出された小鉢に取り分けながらいただく。

 っくぅ~~~~っ。こりゃまたいいつまみになるなぁ。

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 酒処「かみや」は日本酒にも力を入れていて、通常メニューの「富貴」(1合400円・2合730円)、地元・青梅の「澤乃井」(430円)の他、テレビの下に、秋田の「高清水」(430円)、青森の「田酒 特別純米」(780円)、石川の「天狗舞 純米山廃仕込」(730円)などの短冊メニューが、ずらっと11品ほど並んでいる。

 短冊メニューの値段は1合のものだが、冷酒の『ひと口サイズ』(60CC)でも注文できるようだ。

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 ボリュームたっぷりの「牛すじ煮こみ」で、2ラウンド目のホッピーセットも飲みきって、2時間半ほどの酒場浴。

 お勘定の3,230円をPayPayで支払って店を出ると、店頭には店内で書かれていた黒板メニューが掲示されていた。

 やぁ、美味しかったなぁ。今宵も大満足である。どうもごちそうさま。

店情報前回) 《YouTube動画

《令和7(2025)年5月29日(木)の記録》

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営業再開を待ってます … 立呑み「やきや」(荻窪)

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 愛してやまない酒場の1軒である荻窪「やきや」が閉店するというので、仕事帰りに立ち寄った。

 この閉店情報は多くの「やきや」ファンたちの知るところとなっていて、水曜日の午後4時半にも関わらず、すでに店内は満員の状態。

 一番奥の、ベテランのご常連さんたちが集うテーブル席のところにだけ、ちょっと空きがあったので、そこに入れてもらうことにした。

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 すぐに女将さんが「ホッピー」(セット360円)を出してくれたので、それに合わせて1品目のつまみ、「珍味わたあえ」(330円)を注文した。

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 「やきや」の閉店は『立ち退きのため』とのこと。

 前に荻窪駅北口側から、ここ南口側に移転したのも『立ち退きのため』だったよなぁ。

 駅近くの物件は、残念ながらこういう事態も付きものなのかもねぇ。

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 「珍味わたあえ」を持ってきてくれた女将さんは、「12年ごとに立ち退きになるのよ」と苦笑されている。

 なるほどなぁ。

 「やきや」の創業は1999年(平成11年)7月。この時の店が荻窪駅北口側の路地の中だったのだ。

 それから12年たった2011年(平成23年)1月末に、立ち退きのため閉店となった。

 その半年後の2011年7月1日に、南口側の、今のこの店舗で営業を再開した。

 北口のときと同じ内容、同じ値段での営業再開に、「やきや」ファンたちは大喜びしたのでした。

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 「焼酎おかわり」(ナカ180円)をもらって、「いかみみ刺身」(330円)もショウガで注文。

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 「いかみみ刺身」は、醤油で食べてももちろん美味しいのだが、「珍味わたあえ」の残りダレでいただくのが爆発的に旨いのだ。

 6月末で閉店したら、またしばらく、この味にも会えないと思うと悲しいなぁ。

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 さらに3杯めとなる「焼酎おかわり」ももらって、「いか焼」(330円)である。

 私なんかは、時々、この店にやってくる程度なのだが、奥のテーブル席のご常連さんたちは、毎日、午後4時の開店と同時に、ほぼ同じメンバーでこの席を囲んで、ワイワイと楽しそうに過ごされている。

 まさに『放課後の部室』状態なのである。

 6月末に「やきや」が閉店したら、午後4時からは、どこに集まるんだろうなぁ。

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 ソト1・ナカ4の4杯めとなる「焼酎おかわり」に合わせるのは、これまたこの店でしか食べることができない「自家製塩辛」(330円)だ。

 イカ塩辛はどこにだってあるのだが、この店の「自家製塩辛」は、それらとはちょっと、いや、かなり違うんだなぁ。イカのフレッシュ感が半端ないのだ。

 「この店の地下には、『荻窪ロフト』というライブハウスがあって、若いころによく来てたんだよ」と話してくれるのは、奥のテーブル席を囲む大常連さんのひとり、Aさん。

 『隣近所に遠慮なく音が出せるように』というのが、ライブハウスが地下になった理由で、荒井由実(松任谷由実)やサザンオールスターズなどのライブが行われたんだそうな。

 この地には、そんな歴史もあったんですねぇ。

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 ゆっくりと2時間ほど立ち飲んで、今宵のお勘定は2,220円でした。

 どうもごちそうさま。なるべく早い営業再開を心より祈っております!

店情報前回) 《YouTube動画

《令和7(2025)年5月28日(水)の記録》

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