懐かしい話に花が咲く … 「一軒め酒場」(桜木町)

同期入社のTさんが、定年退職後の雇用延長も終えて、いよいよ完全リタイア。故郷の関西へ戻られるという。
それならば「その前にぜひ」と、二人でささやかな壮行会を開くことにした。
やって来たのは、「一軒め酒場 桜木町店」。

これまでここには一人でしか来たことがなく、いつもはカウンター席の一角で飲んでいた。
「二人です」と入ったこの日は、店の奥にあるテーブル席へ。
初めて座るテーブル席に、「こんな空間もあったんだなぁ」と、ちょっと新鮮な気分になる。

Tさんは「中生ビール」(539円)、私は「得生ビール」(616円)で乾杯。
「一軒め酒場は初めて」というTさんのために、まずは私のオススメを何品か注文した。
真っ先に運ばれてきたのは「カリッと揚げめん」(109円)。
素麺を干す際にできる曲がり部分、いわゆる“節麺”をカリッと揚げたもので、スナック感覚でつまめる一品だ。
待たずに出てくるのもうれしく、ビールの相棒として申し分ない。

続いて「〆さばのりゅうきゅう」(385円)。
大分の郷土料理『りゅうきゅう』をアレンジしたもので、酢で締めたサバを醤油や生姜、ごまの効いたタレで和えている。

こちらは「おやじ好みの玉子サラダ」(385円)。
千切りキャベツの上にブロッコリーやベーコン、さらにスライスしたゆで卵が左右に1個ずつ。
ドレッシングにマヨネーズも添えられ、食べる組み合わせによって味も食感も変わっていく。
最初から最後まで味が均一な普通の玉子サラダとは違って、異なる味わいが“あれこれ少しずつ”楽しめる一皿。なるほど「おやじ好み」である。

そして、この価格でいただけることがありがたい「縞ほっけ」(429円)。
暖簾に掲げられた『おやじが喜ぶこだわりの酒と肴だけの店』の言葉どおり、安さと旨さへのこだわりが感じられる。

ビールのあとは、Tさんは麦焼酎「黒よかいち」(319円)のお湯割り、私はいつもの「酎ハイ」(209円)へ。
ここはもともと同じ養老乃瀧グループの「だんまや水産」だった場所で、2016年11月に「一軒め酒場」として生まれ変わった。あれからもう10年近くになる。

「おやじ好みの玉子サラダ」が好評だったので、「実はここのポテトサラダも美味いんだよ」と「一軒めのポテトサラダ」(352円)を追加。
これがまたユニークで、揚げたてのコロッケとゆで卵を丸ごとほぐして混ぜ合わせ、特製ソースと、ちょっぴり辛子の入ったマヨネーズで和えたもの。
他ではなかなか出会えない一品だ。

「肉料理も食べてみたい」というTさんのリクエストに応えて注文したのは「せせり炒め」(385円)。
鶏の首肉を、にんにくの芽と一緒に香ばしく炒めた料理だ。

さらには「豚トロ塩焼 葉わさび味噌」(429円)。
こちらは豚の首肉で、脂ののった豚トロに、葉わさび味噌のアクセントがよく合う。

飲み物はTさんが芋焼酎「黒白波」(319円)のお湯割りへ、私は酎ハイをおかわり。
“立ち飲み価格で座って飲める”というコンセプトに惹かれて通い始めたこの店だが、通ううちに、ご紹介してきたような、この酒場ならではのオリジナル料理の魅力にもすっかり引き込まれてしまったのだ。

その代表格が「一軒めボール」(319円)。
豆腐をつなぎにしたカレー風味の揚げ団子で、添えられたケチャップをつけていただく。

そして名物の「煮込み」(385円)。
野菜は入れず、豚モツとコンニャクだけ。シンプルながら濃厚で、しみじみとした旨さだ。

「一軒め酒場」は現在、北は宮城県仙台市から、南は愛媛県松山市まで、11都府県に53店舗を展開。
東京都が21軒と最も多く、次いで神奈川県の11軒、3番目が大阪府の7軒と、都市部中心の展開となっている。

最後は自分にとって、この酒場での〆の定番、「〆の旨塩焼そば」(385円)をもらって締めくくる。

気がつけば、ゆっくりと2時間半。
懐かしい話に花が咲いた、あたたかい時間だった。
ふたり合わせて飲み物は13杯、料理は10品で、お勘定は7,676円(ひとり当たり3,838円)。どうもごちそうさま。
今度は関西でご一緒させていただくことを楽しみにしています。どうぞお元気で。>Tさん
(食べログ) 一軒め酒場 桜木町店 (居酒屋 / 桜木町駅、日ノ出町駅、馬車道駅)
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