つまみは全品220円 … そば処「大吉田(おおよしだ)」(虎ノ門)

高校・大学の同窓生で、横浜の「豚の味珍」の大常連さんでもあるHさん。
そのHさんがつい先日SNSへ投稿していたのが、『新橋でサイコーな酒場見つけた。秋田の蕎麦が売り物。つまみはどれも税込220円。おでん出汁割うめ~』という一文。
これはもう行くしかない。
ちょうど新橋での飲み会が予定されている今日、その前の“ひとりゼロ次会”として、その酒場、そば処「大吉田」に伺った。

店に着いたのは午後4時前。
「ひとりです」と入ると、「食事ですか? 飲みですか?」と聞かれ「飲みです」と答えると、「15番の席にどうぞ」と席を指定してくれた。
店内はコの字カウンター21席に、入口脇の二人卓が1つの合計23席。
腰を下ろすやいなや、カウンター内のおねえさんから「瓶ビールでいいですか?」と声がかかる。
「はい、お願いします!」と即答。
この店では一組1本限りで「サントリー生ビール大瓶」が250円で提供されるのだが、本数限定。
まだ残っているときだけ、この“お声がけ”があるらしいので、これはもう、迷わず即答が正解なのである。

すぐに出された大瓶ビールの写真を撮ろうとカメラを構えたところへ、「突出し」(550円)の3品盛もやってきた。
つまみはすべて220円均一、飲み物も385円均一というありがたい価格設定の中で、この大瓶ビールと突出しだけが例外だ。
とはいえ、この内容ならむしろ安いと感じてしまう。

突出し3品の、きんぴらごぼう、卵焼き、キャベツの漬物をつまみにビールを飲みながら、おもむろにコの字カウンター内の奥の壁に掲げられている今日の黒板メニューを確認する。
そこに並んでいるのは、「宮城県 生ガキ刺」「長崎県 天然ヒラマサ」「佐島産 天然マダコ」「千葉県 天然カンパチ」「三陸産 天然アワビ」「観音崎沖 釣アジ」「宮城県 天然本マグロ」「福島県 メヒカリの唐揚げ」「愛媛県 マダイの白子ポン酢」「神奈川県 天然石鯛」といった鮮魚類。
さらには秋田名物の「ひら茸の天ぷら」「土崎港名物カスベ」「きりたんぽ鍋」。
大阪名物の「牛すじの土手焼き」や、「航空自衛隊公認レシピ 空上げ」などのユニークな一品も並んでいる。
刺身類はもちろん、「きりたんぽ鍋」まで、すべてが220円均一なんだから恐れ入るよねぇ。

食べてみたいものが多過ぎて、悩みに悩みながら、まずは我が故郷、愛媛県産の「マダイの白子ポン酢」(220円)を選択。

もう1品は、メニューの先頭にある「宮城県 生ガキ刺」(220円)だ。

少量ずつ、いろんな料理を食べることができるのも、実に呑兵衛向けだよねぇ。

この2品に合わせるなら、やはり日本酒。
看板メニューの「秋田印 千歳盛」(385円)を熱燗で注文すると、受け皿まで表面張力で注いでくれた。
たははぁ~っ、これはもう、いったん立ち上がって口から迎えにいくしかないなぁ。

コの字カウンターの先端部には、おでん鍋と並んで、燗付け器も置かれていて、一升瓶3本が、ドンと丸ごと燗付けされている。
燗酒を注文すると、この一升瓶からトクトクと注いでくれるのだ。
店の公式サイトには、文政元年(1818年)創業「弥助蕎麦」直営、明治五年(1872年)創業「千歳盛酒造」直営と書かれている。どちらも秋田の会社だ。

つまみとして「神奈川県 天然石鯛」(220円)も追加注文。
一品一品が少量で美味しいので、ついいろいろと食べたくなってしまうよねぇ。

燗酒のあとは、これまた当店名物の「おでん出汁割」(385円)。
店内のあちこちに、「大吉田名物! おでん出汁割」という短冊メニューがずらりと並んでいるほどの看板商品。
「おでん出汁割」の日本酒も「秋田印 千歳盛」なのだが、普通酒(385円)、上撰(495円)、特選(550円)を選ぶことができる。

その「おでん出汁割」に合わせて、「三陸産 天然アワビ」(220円)を注文。
本当は「きりたんぽ鍋」や、大きな「車麩」のおでんも食べてみたいところだが、この後、本番(一次会)が控えているからなぁ。今回はガマン、ガマン。

最後は蕎麦焼酎「雲海」(385円)を蕎麦湯割りで注文。
なにしろここは『そば処』。蕎麦湯も旨いに決まってる。

それに合わせる〆のつまみは「生そば刺し」(220円)。これもまたこの店の名物料理のひとつだ。
添えられている小皿は、醤油ではなくて、そばつゆだ。
これもいいねぇ!
ただし、「生そば刺し」は注文を受けてから作ってくれるようで、できあがるのにちょっと時間を要するので、注文はお早めに。

ゆっくりと2時間近く楽しんで、お勘定をお願いすると、〆の「秋田味噌 御御御付」をサービスで出してくれた。

お勘定の3,055円をPayPayで支払って立ち上がると、店主が出口のところまで来てくれて、「秋田名物 のこぎり煎餅」をお土産にくれると共に、出かける人の背中に向かって火打ち石をカチカチと鳴らす「切り火」で送り出してくれた。これも嬉しいなぁ。
改めて、いい店を教えてくれたHさんに感謝である。
どうもごちそうさま!
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